21話 出発
5人はアジトの外へ出る。
迅が運転席に乗ると4人は荷台に乗る。
「お、鉄じゃねぇか、出かけるのか?」
道歩く一人のおじさんが鉄也に声をかける。
「おっちゃんじゃん!ちょっと横浜行こうと思ってな。」
「気をつけて帰ってこいよ〜。」
おじさんはトラックに向かって手を振る。
「応!」
そう答えると鉄也は手を振り返した。
迅がトラックを発車する。
「あの人は誰なんですか?」
透が首を傾げ、鉄也の方を向く。
「地元のおっちゃんよ。たまにおっちゃんが遠出するときにワンコ預かるんだよ。結構気にかけてくれててさ。」
「あ、ばっちゃん!」
鉄也は道を歩くおばあさんに手を振った。
「ちょっと出かけてくる!行ってきます。」
「あら、気をつけてね、また今度、荷物運びは頼むわよ。」
これが川崎アウトローズ、地元の人たちからも頼られてるのだな。これが鉄也さんが地元を守ることに拘る理由の一つなのかな。
「さ、横浜で何食おうか。」
「あんた飯のことばっかね。」
「こんな時くらいしっかり食いたいな。中華とか。」
「中華いいじゃねぇか。仕事の関係で横浜方面に行くこと多くてな、気になってる店あったんだが行くか?」
「アリよりのアリだな。」
「ただのアリじゃないですか。」
アウトローズの活動のために横浜旅行を提案したけどたまには思いっきり羽を伸ばしてもいいかもな。
目的があって横浜旅行を提案したものの、内心どこかでアウトローズ外での行動も楽しんでしまっている透がいた。




