15話 決戦
「開けるぞ。」
龍は扉に手をかける。しかしその手は心なしか少し震えていた。
「大丈夫、きっと勝てるさ。戦う前から負けること考えてちゃ勝てない、どんな分野においても言えることだぜ?」
迅は姿勢を落とし両手を地面につけた。
クラウチングスタートだ。
「さあ、いつでも開けてくれ。」
「分かった、行くぞ。」
龍が迅の言葉に答える。
「位置について、よーい。」
ドンッ
龍に蹴り飛ばされた扉が宙を舞う。
成瀬さん、よく見るとクラウチングのポーズのまま加速している?加速に関わる概念に関する異能力である確率、78%。
このままぶち抜いて一撃で決めきる。大丈夫。俺ならできる。
パンッ
鈍痛、床の感触。
どうなった、俺は、仕事のしすぎ?過労で倒れた?
いや違う。
的確に銃で足を撃ち抜かれた!!
ちくしょう、この役立たずのナマクラが。
まただ。また大事なときに動けない。
クソッ、守るのが俺の仕事なのにどうして動けなかった!!
龍は脳内で悪態をつく。
異様に大きい、それ以上の感想が出てこなかった。
大木のような腕。ボスのその手には拳銃が握られている。それも二丁。
「二丁拳銃、よく扱えるわね。」
心音の額に汗が浮かぶ。
鉄也は拳銃に手を伸ばす。
「ちっ、絶対領域は使ってるみたいだな、一筋縄じゃいかなそうだ。」
銃を俺の異能力で奪ってしまえたら楽だったんだけどな。対策と傾向くらいはちゃんとしてくるか。
「鉄也さん違う!!それは誤算だ!!」
鉄也さんの判断ミスした。
みんなもまだ気づいてない、ボスを注視していた僕しかまだ気づけていない。
成瀬さんもそう簡単に復帰できる状態じゃない。このままだとまずい。
勝率は――
4%。




