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異世界『怪奇屋』へようこそ  作者: 雲英侑李


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第22話 怪奇レポート4-6 口裂け女の呪い

「明日、わざわざついてきてもらうことになってごめんね。」


「かまわぬ。それにその言葉はカレンにかけてやるのじゃ。」


「カレン?お店のほう何かあったの?」


「それが随分と依頼者が多くての。今日もかなりの件数だったのじゃ。」


「ちなみにこの数日でどのくらい依頼溜まってる?」


「ざっと100件じゃな。」


「一日10件行けたとしても10日かかるじゃん。」


「そうなのじゃよ。じゃから明日からは妾たちの判断で店を閉めさせてもろうた。明日は届いた依頼の中から死傷者が出ているような危険なものだけ分けようかと話をしていたところじゃったのじゃ。」


「カレン1人でそれをやってくれてるんだ。まぁ、こっちの依頼も時間かかりそうだしゆっくりでいいって明日の朝伝えとこうかな。」


「それが良いじゃろうな。」


「それにしても件数がすごいね。この町だけ?」


「ほとんどはそうじゃな。ただ、他の町からも10件以上は依頼が来ておるな。」


「これだけ問題が起こってるってことは何か元凶がいそうだよね。」


「そうじゃな。今回の依頼主に調査をさせるのはどうじゃ?これだけ民衆が騒いでおるのじゃ。下手をすれば王族が動いてくれるかもしれぬぞ?」


「確かに。最低でもこの辺り一帯でそういうことが起こってるってことは大貴族様くらいは動いてくれるかもね。依頼を解決したら頼んでみるよ。」


そんな話をして眠りについて、翌日。ドアを叩く音で目が覚めた。降りていくとシアとカレンが話してた。


「ようやく起きたようじゃな。」


「まだ眠いけどね。カレン、今日はシアを連れて行くからお店お願いね。」


「アリスさん、今日はお店を閉めようと思ってるんですけど・・・」


「それもシアから聞いてるよ。昨日まで相当忙しかったみたいだもんね。こっちの依頼は今の依頼が今日終わったとしてもまだ1つ残ってるし整理はゆっくりでいいからね。」


「分かりました。」


「あ、ただ他の町のものは別にしておいてくれない?移動に時間かかっちゃうだろうし、別にしたいから。」


「分かりました。」


「それじゃ私は準備するからシアはちょっと待っててね。」


「うむ。」


ってことでさっさと準備を終わらせてシアには透明になってもらって移動し始めた。外ではシアのことを見えないふりして、あくまでもシアには私に取り憑いてるていでいてもらってる。口裂け女に知性があった時に警戒されちゃうからね。

鍵を開けて家の中に入る。特に変なこともないし、昨日私たちが入った場所を中心に掃除を進める。キッチンの中が見える場所に陣取ってる可能性を考えてキッチンはいったん後回し。




全部の部屋を回ったけど、特に異変はないね。最後がキッチン。


ガチャ

なかには何もいないね。特に異変もない気がするけど・・・


!!

急に強烈な寒気!


『来るのじゃ』


『ワタシ・・・キレイ・・・?』


やっぱりここから見える場所に誰かがいるのかな?


「[退魔呪詛]」


一瞬で口裂け女の体が消し飛んだ。それにしてもあの感覚、あれは呪いを跳ね返すときの感覚だったんだけど・・・


『どうしたのじゃ?』


「これ多分だけど、術者死んだね。」


『呪いだったのかの?』


「うん。多分だけど、『口裂け女と遭遇する』効果を持った極限まで魔法に近い呪いだね。」


『相手に強制的に死、優しくともけがを負わせる呪い、おそろしいのぅ。』


「ラパン様はトウカさんの家の近くの建物にいるらしいからすぐに向かうよ。」


ってことで向かうとラパン様が待ってた。


「戻ったか。どうであったか?」


「報告の間に申し訳ありませんが、すぐにあの屋敷周辺、特にキッチンの窓から中が見える場所にある建物や物陰などを調査してください。おそらく人が死んでいます。」


「なに?騎士たちよ。すぐに調査してくるのだ。」


騎士たちがあわただしく出払って行った。


「さて、話を聞こうか。わざわざ騎士たちを外に出した件も含めてな。」


「申し訳ありません。決して話を聞かれたくなかったという訳ではないのですが・・・」


「そうだったのか?そういえば今日はもう1人いるのだな。」


「はい。昨日話をしていた座敷童子のシアです。万が一私の身に危険があるようなら助けてもらおうと思いまして。」


「そうだったか。それで何があったのだ?」


「屋敷のすべての部屋を回ったのですが、何も起こらず、事件現場のキッチンに最後に入りました。すると昨日の話の通りのことが起こり、私のスキル[退魔呪詛]で撃退しました。」


「そうであるか。では人が死んでいる、というのは?」


「私のスキル[退魔呪詛]の力は、妖怪や幽霊など種族として人を呪うことのできる存在、もしくは私に呪いをかけた存在を呪い返すことのできるスキルなのですが、その両方の特性を持つ場合2度重ねて発動出来るのです。その場合、スキルを発動した時点で感覚でわかるのですが、今回はそういった様子はなく、目の前のスキルの対象は妖怪の気配でしたが、口裂け女からではない呪いが私に掛けられていました。その両方に[退魔呪詛]を発動したのです。」


「[退魔呪詛]の効果で犯人も呪い殺されている、と?」


「それに関してはわかりません。[退魔呪詛]に関しては私もまだ知識が浅く、もし私にかけられた呪いと全く同じものがかけられるのならばおそらく口裂け女の対処法を知っているでしょうし、口元を切り裂かれるだけで済んでいると考えます。」


「そうか・・・」


「失礼いたします。屋敷周辺住宅の1件にて監禁事件が発生しており、その犯人が変死したとのことです。」

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