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異世界『怪奇屋』へようこそ  作者: 雲英侑李


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第15話 怪奇レポート3-3 新たな従業員

「戻ったよ。」


「妖怪はなんていってたんだ?」


「夜中に暇をつぶせるようなおもちゃか人形を供えてくれれば夜中にいたずらするのはやめるってさ。」


「妖怪なんかのために金を使えるかよ!やっぱやめだ。あんた、追い払ってくれ。」


さっきはああいってたけど1人で考えて意見が変わったかな?内心では信じてなかったんだろうね。


「座敷童子の力は強大な分その幸運が無くなれば何が起こるかわからないよ?」


「そんなもん信じてないからいいさ。やってくれ。」


「はぁ。分かったよ。」


ってことでもう戻らないってさっき言ったばっかりなのにシアの元に戻ることに・・・


「アリス?どうしたのじゃ?」


「まだ下にいてくれてよかった。家主が表面上はいいって言ってただけでやっぱり信じてなかったみたいでね。妖怪に金を使えるか!だってさ。」


「そうか。妾を追い出す、とな?」


「それが依頼者の意向だからね。私としてはあなたを殺すなんてことはしたくないからね。そこで提案なんだけど・・・」


「おぬしの家に来ないか、と?」


「わぉ、よく分かったね。」


「アリスの性格はなんとなくわかったのじゃ。だが、おぬしの家に行って迷惑ではないか?」


「大丈夫。むしろ私は嬉しいし、住んでるのは私だけだから問題ないよ。」


「そうか。それでは邪魔になるとしよう。」


「そういえば外には出れるの?」


「人に憑けば問題なく行けるのじゃ。ほれ。妾は陽の光は嫌いなのじゃ。早く行こうぞ。」


「そうだね。もうちょっとで日が昇り始める時間だもんね。」


シアを連れて外に出る。


「バッスンさん、妖怪には出て行ってもらいました。もう家の中にはいません。ですけど、これが原因で万が一不幸なことが起こったりしても私のせいにしないでくださいね。」


「分かってるっての。情報の先払いもしてるし、これでサヨナラだな。」


バッスンさんは不快そうに家の中に戻っていった。なんだか感じの悪い人だったね。


「それじゃ行こっか。憑いてきて。」


「久々の外なのじゃ。この時間でも人はおるものじゃの。」


「まぁ、朝早くから仕事に行く人もいるからね。私のところは比較的ゆっくりだけど。」


「そうなのか?」


「うん。そもそも今日みたいに調査とか解決自体は夜にやることが多いからね。ゴースト系が相手だった場合昼だと精神界にいて痕跡がないってこともあり得るからね。」


「なるほどの。」


「ほら、着いたよ。」


「小さいが随分よい家ではないか。」


「お店も併設だけどね。1階部分がお店で2階部分に住んでるの。」


「店の家賃と住居の家賃を1つにまとめることで支出を抑えておるのか。」


「そう。ってことでシアは基本2階で過ごしてね。何日後かから人も雇うから脅かしたりしないで上げてね。」


「そもそも妾は日中は眠っておる故そのようなことはないから安心するがよい。」


「そうなの?」


「妖怪とはそういうものよ。」


「そうなんだ。窓はないし明かりをつけない限りは2階は暗いと思うから。」


「暗くなくてはならぬというわけではないのじゃ。陽の光を嫌っているだけじゃ。2階に用事があるのなら明かりはつけてもらって構わぬぞ。」


「そうなの?ならそうさせてもらうよ。ちょっと気になったんだけど、シアっていうか座敷童子って人に姿を見せることってできるの?」


「出来ぬことはないな。妖怪は皆自身の意志で人に姿を見せることが出来る。」


「じゃあご飯食べたりは?」


「しようと思えばできると思うのじゃが、やったことはないが、いったいどうしたのじゃ?」


「いや、せっかくならシアにもうちで働いてもらえないかなーって。さっきの言い方的に夜型ってだけでちゃんと昼起きて夜寝るって生活もできるんでしょ?」


「できんことはない。が、妖怪を働かせるとは正気なのかの?」


「でもシアってかわいらしいし、妖怪って言われなかったら人にしか見えないよ?」


「それはそうかもしれぬが・・・。いや、おぬしに何を言っても無駄よの。分かったのじゃ。そもそも妾はおぬしに逆らうという判断が出来ぬしの。」


「やっぱり怖い?」


「おぬしのスキルは怖いの。じゃが、それを妾に向けることはないとおぬしは感じさせてくれるのでな。おぬしといることに恐怖は感じぬよ。」


「それならよかった。これからよろしくね。」

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