第九章:社会というパズル――つながりのしくみを見つける(小3編)
三年生になると、社会の勉強も始まった。
でも裕太にとって、それはとても大変だった。
■ 「覚えることが多すぎる」
町の名前。
お店の仕事。
人の暮らし。
「……多すぎる」
裕太は教科書を閉じた。
「全部バラバラに見える」
■ 真依の気づき
真依はその様子を見て思った。
(覚えられないんじゃない)
(つながりが見えていないんだ)
■ 「暗記」をやめる
その夜、高野純一が言った。
「裕太、覚えなくていい」
「え?」
「つながりを見よう」
■ 例題でやってみる
高野が紙に丸を三つ描いた。
【例題①】
「スーパー」
「お客さん」
「農家」
「これ、どうつながってる?」
裕太が考える。
「農家が作る」
「スーパーが売る」
「お客さんが買う」
「そう。それが社会だ」
■ 美佐子ばあちゃんの一言
「ガハハハ!」
「リレーみたいなもんなのよ!」
「バトンが回ってるだけ!」
裕太が笑う。
「それなら分かる」
■ 流れで考える
高野が言う。
「社会は“流れ”だ」
■ 例題②
「お金の流れ」
① 働く
② お金をもらう
③ 買う
④ 店がもうかる
⑤ また給料になる
「……ぐるぐるしてる」
■ 梅子ばあちゃんの話
梅子が言う。
「現場でもね」
「“分からない子”じゃないの」
「“流れが見えてない子”なの」
真依が深くうなずく。
■ 町の仕事も同じ
【例題③】
「ゴミ収集」
① ゴミを出す
② 集める
③ 運ぶ
④ 処理する
「これがないとどうなる?」
「町が大変になる」
「そういうことだ」
■ 「役割」で考える
高野が続ける。
「みんな役割がある」
■ 例題④
「パン屋さん」
「何をしてる?」
「パンを作る」
「誰のため?」
「みんなのため」
「それが役割だ」
■ はじめてつながった
裕太がぽつりと言った。
「全部つながってるんだ」
「一人じゃ成り立たない」
■ 母の気づき
真依は胸が温かくなった。
(この子は社会が苦手なんじゃない)
(バラバラに見えていただけなんだ)
■ ニュースも同じ
テレビを見ながら、高野が言った。
「これも同じだ」
■ 例題⑤
「雨がたくさん降る」
→ 野菜が育ちにくい
→ 値段が上がる
→ みんな困る
「……つながってる」
■ 美佐子ばあちゃんのまとめ
「ガハハハ!」
「世の中ってのはね、“つながりゲーム”よ!」
■ まとめ
裕太は、社会が苦手だった。
でも——
・つながりを見る
・流れで考える
・役割で理解する
これで分かるようになった。
「いい?真依ちゃん」
美佐子が言う。
「社会ってのはね、“暗記”じゃないの」
「関係よ!」
梅子がうなずく。
「できる子はね、“覚えてる”んじゃないの」
「つながりが見えてるだけ」
バラバラに見えるものも、
つなげると意味がある。
裕太は、自分のやり方で、
社会のしくみを理解できるようになっていった。




