62、華2
気がつくと朝になっていた。
俺は床の上で眠っていたらしい……。
俺は体を起こすとすぐにラークのベッドを確認した。
ラークは眠ったままだ……。
ダンテさんの言う通りなら後3日は眠り続けるだろうな……。
まったく……何やっているんだよ……俺!
俺は外へと出ると、適当にメシを頼んで食う。
このメシを食べるためのお金を稼いだのもラークだったよな……。
俺は商店街に出て何かラークが起きた時に食べさせてあげるようのご飯を探していた。
でも……何を選べばいいのかわからない……。
結局、何も買わずに部屋に帰ってきた。
「ごめん……ラーク……俺がなんもできなくて……」
ボソッと口に出した。
多分、ラークが起きていたのなら……「そんなことないよ!」って慰めてくれるのだろうな……。
それに期待している俺にも怒りが湧いてくる。
自分のことしか考えてきていない俺……。
自分の周りのことを全て考えてくれているラーク……。
そんな俺でも、魔法ではラークに敵わないのかよ……。
まじで俺ってなにしてんだろう……。
次の日の朝がまた来てしまった……。
どんな顔して会えばいいんだよ……。
こんなやつによ……。
それから日は過ぎて行き、3日目の朝を迎えた。
俺はラークのベッドに背中をもたれる形で座ったまま寝てていた。
朝日が部屋の中へと注ぎ込んだ……。
「う……う〜ん……」
俺は目を覚ますと、ラークの姿を確認する……。
眠っている。
本当に3日間も目が覚めなかった……。
目は早く覚ましてほしい……。
けど……どんな顔して会えば……。
俺はラークの表情を見ながら考えていた。
こんな小さな少女でも色々なものをどでかいものを背負いながらここにいるんだもんな……。
俺がそばにいていいのだろうか……。
それに3日目……。
まさか……もう起きないなんてことはないよな?
俺は軽くラークの頬をツンツンと押した。
起きてくれ!起きてくれ!ラーク……。
「ん……ん……う……ん〜……」
ラークがモゾモゾと動き始め声を発した。
「ラーク……大丈夫なのか……?」
「う……ん……」
ラークは体を起こし、目を擦り始めた。
「ラーク……動いて……大丈夫か?」
俺が話しかけると、ラークの視点はやっと俺にピントを合わせた。
「ゲッツァく……ん?」
ラークは俺の全身を捉えるようにして……したから上に俺のことを見た。
「ラーク……」
――――ギュッ――――
俺の体は暖かい温もりに包まれた。
ラークはベッドに入ったままの状態で俺へと抱きついたのだった。
「ゲッツァ君……」
ラークは泣いていたのかな?
いつもの俺だったらこの状況を喜んでいられるのだろうな……。
俺は抱きつくラークの後ろに自分の手を回すことができなかった……。
小さくて可愛らしく俺の腕で優しく囲い込めるような背中だ。
でも、その背中は……あまりにも大きくて……。
俺には支えきれないものがたくさん乗っかっている。
「ラーク…………」
俺は手を回すことができないまま……その場で立ち尽くした……。




