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丸岡サイド


 翼と自分以外誰もいない病室に置いてあったパイプ椅子に腰かけ、テレビの電源を入れた。


 ニュースが流れ,見た事のある風景が映し出されていた。


 『○市にある山中で白骨化した遺体が発見されました』


 『○署では死体遺棄事件として捜査。遺体を司法解剖するもよう』


『なお、遺体の所持品から○市内のT町に住む浜野将太さんと判明』


『浜野将太さんは二年前から行方が分からなくなっていたことから、家族から捜索願が出されていました』


 丸岡はそのニュースに釘付けになった。二年前に百五十万円を自分から引っ手繰ったハマノが遺体で発見された。


 ハマノは二年前に自分の金を引ったくった直後に死んでいたことになる。


 つまり、あの百五十万は全額、共犯者であろう族のヘッド、大橋が持ち逃げしたことに繋がる。ハマノを殺害した後、現金を一人占めしたのだ。


 二年前の惨劇の後、丸岡は丸岡なりにハマノと大橋の事を調べていた。


 二人とも、申し合わせたように、あの日を境に、この地から消息を絶っていたのだ。


 族のヘッド大橋。当時、地元では有名な暴走族だった。暴走族と言っても暴力沙汰を起こす族では無く、どちらかと言えば走り屋と言ったチームだった。


 そのチームの何人かは、国際レーシング場でのレースに参加するなど、かなりのライディングテクニックを持っている連中だったと聞いていた。

 

 その中でもヘッドの大橋のテクニックはずば抜けていて、何度もレースに参加するなどして、本格的に腕を磨いていたと見られる。何でも幼い頃から、その国際レーシング場内のレーシングスクールを受講していたらしい。基礎から取得しているなら当たり前と言えば当たり前だ。


 司法解剖の結果次第だが、この事件は死体遺棄事件から殺人事件へと切り替わるだろう。

 



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