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「本当によろしいのですか?」
不動産屋は何度も念押しして来た。そのくらいこの家には嫌気が指していたのが良くわかる。
最も俺も、三ヶ月前両親が他界したため、ローンがまだある家にいるよりは安上がりだと思っている。実際家を売りにだしたら、不動産屋の手腕と家の立地条件がまともだったからか、売却保留中の頃から予定金額のかなり上の金額で交渉が続いていると言われ珍しいほど俺は浮き足立っていた。
だからか、そんな立地条件の整った家を売りに来た若い男が、こんな曰く付きの家を購入するのが不思議だったのだろう。
「大丈夫です。この家すごく俺好みです」
実際、俺は幽霊とかそういう系のものには多少なりとも興味があったりする。やはりそれは小説を書くものとしての『サガ』なのだろうか。
「では、もしもの時はご連絡ください。いつでもより良い物件をお探しいたします。」
そういうと不動産屋は深々と一礼し去った。
改めて見ると確かに何か出そうな感じがしてならない。しかし購入した以上は長く住みたいとは思う。
仮にこの家に憑く者に嫌われたとしても、出来れば仲良く出来ればいいが、もっとも一人静かを求めたわけだから特に気にする気は今はない。
どうやらあまりに不気味だったのか、自室としていたであろう一室とキッチン、風呂場意外は何も手をつけられていないため、特に二階の書庫と思われるところと彼女の部屋を中心に調べることから始めることにした。




