第48話 アイドルは加入する
「住所も教えちゃった。」
イベントを終えて、私は自室に戻った。
「でも、もうこれしか方法がない。」
私は怖さを押し込めた。
ピンポーン。
1時間ほどしてチャイムが鳴った。
「き、きた…」
私は怖くて震える手でマンションのインターホンの応対をする。
「は、はい。」
「ギークの者です。開けてくれますか?」
若い女性がフードを深く被って立っていた。
「はい、今開けます。」
私はマンションの自動ロックを解除する。
よかった、女性の人が来てくれた。
すぐに私のマンションの部屋のインターホンがなった。
私は唾を飲み込んで扉を開ける。
「初めまして、私はギークの幹部 あかり。貴方は?」
扉を開けるとインターホン越しでみたフードを深く被った女性が立っていた。
「佐藤 舞です。よろしくお願いします。お、お入りください。」
私はあかりを家に入れ、扉を閉めた。
「結構いいマンションに住んでるのね。一人暮らし?」
あかりさんはリビングまできてそう言った。
フードを外してこちらを見た。
思ったより若くてびっくりした。地雷系のメイクをした可愛らしい女の子だった。
「はい、一人暮らしです。仕事柄セキュリティのしっかりとしたところに住みたくて。」
「えっ!?待って。貴方、マイちゃん!?あのアイドルの?」
ギークの女の子はそう言って目を見開いて驚いた。
「は、はい。そうです。今は活動休止していますが…」
「えー!テレビで見たことある!!」
あかりさんは年相応にはしゃいでいる。
「えっと、それよりも。私、リトさん?の紹介でギークに入れるんですか?」
フレンド登録したゲームネームはリトと書かれていた。
「えぇ、聞いてるわ!もちろん歓迎するわ!」
あかりは満面の笑みで答える。
「えっと、じゃあ私のダンジョンも助けてくれるんですか?たぶん明日の冒険者達の攻略でダンジョンコアまで落とされます。」
もう、時間がなかった。
「もうこっちのモンスターを向かわせたから大丈夫だよ〜!その子達が敵をみーんな殺してくれるよ。」
あかりはそう言って大袈裟な身振りをする。
「えっと、えっと、冒険者も就職者もすごく強くて。大丈夫でしょうか?」
冒険者も就職者もすごく強い。こちらのモンスターもほとんど狩られた。半端な援軍では、せっかく助けに来てくれたのに返り討ちに遭ってしまう。
「大丈夫、私たちギークの力を信じて。」
あかりさんはそう言って私を優しく抱きしめてくれた。
「うぅっ!」
私は堪えていた涙が決壊してしまう。
「よしよし!あっ、うちのモンスターが来たみたいだよ!」
あかりさんは私の頭を撫でながら私のスマホを見てそう言った。
ピコンッ!
—大量のモンスターが攻め込んできました。ダンジョンを防衛してください—
私はスマホを見るとその通知が来ており、ダンジョンを覗くとBランクモンスター数体とすごい数のDランクモンスターが私のダンジョンに押し寄せて来ていた。
「こ、これがギークのモンスター達ですか?」
私は圧倒的な戦力に怯える。
「そうだよ。ダンジョンコアの部屋に案内してあげて。そしたらこの子達みーんなあなたの味方になって戦ってくれるよ。」
「このモンスター達が私の味方に…」
私は恐怖の感情が一変し、満たされたように感覚に陥る。
これならあの冒険者達と就職者達を余裕で殺せる!むしろ過剰戦力まである。
私はギークのモンスター達をダンジョンコアルームに案内し、私のダンジョンコアルームは制圧された。
「うん、終わったね!じゃあ、明日までその子たちは使っていいから。敵を殺し終わったら数体が貴方のダンジョンコアの部屋に残ってあとの子達は引き上げるよ。あと、フレンド登録しようよ。DPあげたいからさ。」
「あ、はい。」
私はあかりさんとフレンド登録をした。
「はい、どうぞ。これで3階層まで増築して、戦力も整えてね。」
「すごい…ほんとにこんなにたくさんのDPを貰えるんだ。」
あかりさんから一万DPが振り込まれ、残高に一万DPが追加された。
「ねーねー、活動は再開しないの?」
「し、したいけど、いいんですか?」
私はギークのメンバーになってしまった。世情からは離れた方がいいのかと思っていた。
というか、ギークは反社の部類に入るのかと思っている。
「もちろん!!」
あかりは即答する。
「でも、私、結構無理やり活動休止しちゃって。事務所が許してくれるかどうか。たくさん迷惑かけちゃったし。」
そもそも、事務所が許してくれるかどうかわからなかった。
「なるほどね、わかったわ!ギークの力でなんとかするから!活動続けてよ!」
「えっ!?なんとかって?」
なんでギークが?どうにかできるの?
「スポンサーつけるわ。そうすれば事務所も快諾するでしょ!」
「スポンサーって、ギークって裏組織なんじゃ…」
ギークが表立ってスポンサーになったら私もやばいんじゃ…
「もちろん、ギークがスポンサーにつくわけじゃなくて、Mastersって企業がスポンサーに着くようにするから安心して。」
「Mastersってあの!?大企業の?」
まさかあのダンジョン産業の先駆者の大企業のことを言ってるの?
「うんうん、そうそう。あそこはもう私たちの言いなり状態だから。」
「ギークって一体…」
大企業がギークのいいなり?ギークって私が思っているよりも大きな組織?
「あっ、そうそう。ギークのことは他言無用ね?あと、ボスと私からの命令は絶対。守らなかったらあなたはすぐに切り捨てる。わかった?」
あかりさんの目の光が消えて淡々とそう私に伝えた。
本当に殺される。ただそう思った。
「は、はい!!」
私はほぼ反射でそう答えた。
「面白い!」「続き読みたい!」「最後まで見たい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!一言でも感想お待ちしております!!




