11. お気に召しましたでしょうか?
普遍性について、考えたことはあるかしら? わたしは常日頃から普遍、変化を厭うその性について思考を巡らしていますの。
何故って、野暮なことは聞かないでほしいですわね。
わたしにだって答えの出ない問題はありましてよ。
何も変わらない、一面の田園風景を馬車で蛇行ている気分。
最高級の寝具から同じ時間に寝て、起きて。
目が覚めればシャルロッタが「お嬢様、朝食の準備が整っております」なんて、よく通る綺麗な声で話してくれる。
彼女は皺一つない紺色のメイド服に、鮮やかな橙色の長髪、笑っているところを見たことはないけれど、整った顔立ち。
小柄だけど出るとこはしっかり出ていて……密かに羨ましいと思ってる。
本人には言わないけど。
毎朝のメニューも決まっていて、どれもわたしの健康を第一に優先させた栄養満点の食事。
ロンディーン領で収穫された最高品質の小麦を使ったブレッドに、サラダ。
マルド・プール領で加工されたバターに、ファルガー領の安心安全なハム。
西側の中心に位置しているから、古今東西の食材が集まる……なんて夢物語。
ただ、わたしが集められる立場にあるだけ。
わたしだって、頑張っているけど…………西側領土が一致団結することは、きっとこの先もないだろう。
五つの領土の利害が対立している訳ではない。
ただ、東側領土の、皇帝に酔心している連中が幾度となく妨害工作を挟んでくるだけ。
どこに間者がいるか、常に警戒しながらの交渉は酷く神経をすり減らしてしまう。
…………こうして、食事中にも関わらず先行きを憂うのも、変わらない。
食事が終わっても目新しいことはない。
積み上げられた仕事に目を通して、必要とあれば対処をする。
昼になれば栄養を補給して、仕事に戻る。
日が沈めば入浴して、軽食を摂って就寝する。
なんてことのない日常は、わたしがフォルド領の領主に就任してから二年間変わることなく同じ色で塗りたくられている。
領土は比較的安定しているし、領民だって利口で、周囲を山岳に囲まれている自然の要塞であるフォルド領には外敵だって寄り付かない。
フォルド領領主の世迷言も、変わらない。
一昔前、そう数百年前までは領民も共に声高々に叫んでいた希望と、信条だけは変わってしまったけれど。
わたしは変えられない。
きっと、いつの日か、わたしが実現してみせると意気込んで、一日を終える。
そして、朝がくる。
けれども、その日は違った。
山どころかアデラ・ジェーン山脈だろうか? と思う程に累積した仕事の中に、非常に興味を惹かれる情報が記されていたから。
差出人はリヴァチェスター領を繋ぐ門衛所の衛兵。
彼曰く、「数年前から問題となっていた奴隷商人のエルガス一派を捕縛した冒険者が入領許可を求めに来た」と。
エルガス=コルンとベン=マクリールの一団は密かにわたしが注視していた商人と傭兵の共生集団だった。
数か月に一度、リヴァチェスター領からフォルド領を通って東側領土へと向かう彼らは、必ずといって若い男女を奴隷として荷物を持ち込むのだ。
私情はともかくとして、数か月の頻度で数十人の奴隷を確保するなど、薄ら黒い経路でないと不可能に近い。
この時ばかりは、帝国の奴隷貿易に関する……といよりは、奴隷に対する法律に一層の憎悪を抱かざるを得ない。
奴隷はモノであり、ヒトにあらず。
人間であるはずなのに、奴隷に一度でも身を落としてしまえば、それから先の人生で人間として扱われることはない。
エルシニア人、フフェス人、今では臣民であったも様々な事情で奴隷となるが、商人にとっては一大ビジネスに違いない。
何せ、元手は人間なのだから、そこらじゅうに金が転がっていると認識できるのだ。
だが、奴隷商人は人攫いとは一線を画す。
後者が誘拐紛いの手法を選ぶが、奴隷商人は曲がりなりにも商人を名乗っている。
彼らは奴隷となる者に同意を迫るのだ。
脅迫だろうが、買収だろうが、如何なる手を用いてもだ。
故に、奴隷商人が奴隷を相応の手に入れるまでには、その分、時間がかかるのだ。
そう、エルガス一派は移動の時間を差し引けば、相場の数倍も早く奴隷を補充している計算だ。
だからこそ、わたしは警戒網を拡大して彼らに注意を払っていた。
普段はあまり協力的ではない衛兵が手を貸してくれたのも、エルガス一派の頻度に疑問を覚えてのことだろう。
だが、確たる証拠のない中で拘留もできない。
手をこまねいている現状で、突如として身柄が差し出されたのだ。
気にならないわけがない。
「シャルロッタ、直ぐにこの冒険者を招待なさい」
「ですが、ラインお嬢様。彼らは“白金”や“黒鉄”でもありません。“銅”級です。不埒な輩の可能性も──」
「だから、見極める必要があるのでしょう? いいから、連れてきなさい」
不承不承の渋面が隠せていない彼女を強引に下げて、わたしは久方振りの胸の高鳴りを抑えきれなかった。
普遍が、崩れる音が聞こえた。
ようやく、動くのだ。
好転するか、悪影響を及ぼすか。
生憎、わたしには“未来”は視えない。
けど、予感はする。
きっと、大丈夫だと。
「ヘルメスには伝えました。お嬢様、今一度考え直しても──」
「いいのよ、シャルロッタ。わたしの勘は外れないの。それに、いざとなれば……わたしの手で処刑しましょう」
バツが悪そうに引き下がる彼女には二の言を告げまい。
なにせ、シャルロッタが言ったのだ。
冒険者は“白金”でも“黒鉄”でもない、最底辺の“銅”級だと。
所詮は、新参者の“銅”級。
領主とはいえ、一日中机にかじりついているわけでもない。
戦闘訓練は教養として収めているし、わたしの【権能】があればその場で八つ裂きにもできるだろう。
シャルロッタは心配性なだけだ。
わたしが物心つく前からメイドとして、わたしに仕えてきたから…………きっと、わたしを自分の子どものように思っているのだろう。
わたしがシャルロッタの子ども。
うん、悪くはない。
だけど、いつかは子離れしなくてはならない時がくる。
それが、今だっただけだ。
ああ、件の冒険者と会うまで、とっても待ち遠しい。
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ウェスタ=エール帝国西側領土、中心地として交易を一手に担うフォルド領。
リヴァチェスター領のような工業に代表される目覚ましい特色はないが、代わりに四方を囲む領土の橋渡しを行っているらしい。
おかげで、商業が発達し、日に取引される利益は城塞都市ドルや同じく城塞都市ファルアーデのように、防衛を要にした東側領土と比較しても高いときた。
だからだろうか、エディンやドルが霞んで見える活気には、圧倒される。
円形のフォルド領の中心に鎮座する首都アウグリュニーは特に盛況。
領主官邸から放射線状に、更に網目状に舗装された路地には、所狭しと商人が露店を開き、値切り交渉や決裂した罵声が耳朶を叩き伏す。
そこかしこで響き渡る怒声には少なからず生気があり、道行く者の意識を己の商品に誘引させようと趣向を凝らしている。
勿論、行き交う人の密度も今まで見てきたどの都市よりも高く、溢れんばかりの人間に揉まれると、ある種の熱気によって蒸される気分だ。
隣りの人間の鼓動さえ聞こえる上に、照りつける日射と並外れた人口密度によって幾度となく意識が遠のいてしまう。
帝国西側領土の中心であり、商業と交易の担い手。
全く、発達度合いを舐めていたね。
「…………もう、二度と行くものか。あんな地獄、見たこともない」
「同感だわぁ~。気配が多すぎて…………うぷ……」
「……っ! テリアっ! は、早く楽になって……!」
「いやよぉ~。乙女の防波堤はぁ、超えちゃいけないのよぉ……」
「ふん。そんなもの吾は当の昔に捨てたぞ」
ボクらは日の沈むと同時に撤収作業に勤しむ路地の様子を横目にみつつ、ありふれた宿屋の一室で息を吐いている。
とはいえ、ホロウは膝を抱えて簡素なベッドで微かに震え、テリアは青い顔で口元を覆ってえずいている。
特にテリアは“龍人”であるが故に高機能な過敏な感覚によって、ただでさえ酷い人口密度の中で極度の人酔いをしてしまったのだ。
アナスタシアが麻袋を用意して最悪の事態に備えているが……やはりテリアも少女とはいえ女性で、人前でもどすには心理的な抵抗があるのだろう。
さて、如何に皆が心身ともに衰弱しているのか……時に、入領手続きから不穏ではあったのだ。
一言で表すと壮絶だった。
フォルド領には四方の領土から通行を許可するために門衛所が設置されているのだが。
リヴァチェスター領の門衛所でボクらは早々に待ったをかけられたのだ。
エルガスと三級傭兵の一団を引き渡した途端に、入領許可を渋られたのだ。
彼らが何か巨大な組織の構成員の末端で、泳がせていたにも関わらずボクらが誤って身柄を拘束してしまったのか…………! と柄にもなく焦ったよね。
警察が囮捜査をしていたのを看破してしまった時みたいな。珍しい。
最近では日本の、ボクの生まれ故郷に思いを馳せるなんてなかった。
心も、魂も、オリバー=ロムルスに成っていたのに。
まあ、いいさ。
如何に世界が異なろうと根源にある良心や、常識は変わるはずもない。
さて、閑話休題。
入領手続きに些か時間を取られてしまったが、ボクらは彼らをフォルド領の衛兵に引き渡した。
そして、カレンたちが二度と彼らのような手勢に手篭にされないように、衛兵諸君に申し渡しを行った…………どの面下げてと思われるがね。
そして、最後に、寡黙でいけ好かない“黒鉄”級冒険者との決別した。
「有意義な旅だった。いずれ再び出会うこととなるだろう、オリバー=ロムルス」
それが、ドーリアと交わした最後の会話になった。
呆気ない。
あまりにも簡素で素気のない別れだった。
洞窟での一件から数日あまり。
無論、大した会話もしていなければ、互いの素性について根掘り葉掘り語り合った旧友が如き仲でもない。
涙ながらに今生の別れを演じる必要もない。
とはいえ、人情の欠片もないというのは……些か寂しいものだ。
まあ、ボクも彼も互いの力量は知悉しているし、滅多なことでは窮地に追いやられることもないだろうと。
下手な杞憂すら必要ないのだから、さっぱりとした別れになるのは、ある意味で必然なのだろう。
不穏な入領手続きに、衛兵たちの不躾な視線、ドーリアとの別れ。
そこから凡そ数時間に渡ってフォルド領を縦断して、ようやくアウグリュニーの端の宿にたどり着けたのだ。
そして、今に至る。
日は傾いてあんなにも活気に満ち溢れていた数多ある露店の数々は店じまいを始めている頃合い。
「済まない、アナスタシア。ここは任せてもいいかな?」
「……? それは……」
「何も大層なことじゃないよ。門衛所で手間取ってしまったからね。アウグリュニーまで余計に時間がかかってしまった。その間に、ボクたちは何も口にしていない。多少の軽食はあった方がいいだろう?」
疑り深い性格は商人として必要なものだろうけれど、すっと細めた視線に射抜かれては身の凍る気分になる。
正直に言って、怖い。
彼女の美貌も相俟って天の裁定を受ける気分だ。
きっと、かのルシファーも堕天する前の裁断は……きっとボクと共有できる感覚だろう。
「じゃあ、行ってくるよ。テリアにも、何か食べられるものを──」
そろそろ店じまいといえど、中には最後まで粘る店もあるだろう。
幾ばくかのマシになったテリアと、未だ小刻みに震えるホロウを残していくのは気が引けるが、せめて飲料水程度は補充しておくべきだ。
思い立ったら一も二もなく行動するは美徳であるから、廊下への扉に手をかけた瞬間だった。
さわりと、ほんの微かな抵抗が、ボクの前進を阻害した。
「わ、わたくしもご一緒しまっ、させて……くださいませんか……っ?」
「支離滅裂じゃないか……君も具合が悪いんじゃないかい?」
なんと、だらりと伸びたボクの左腕、その袖口をアナスタシアが引いていたのだ。
いや、誇大表現だったかな……陶器のようなすべらかで白い綺麗な人差し指と、親指で、力を入れてしまうとするりと布地が抜け出してしまいそうな小さな力で、だ。
目力は相変わらず強く、ホロウと同様に肩が震えている。
「…………いいんじゃないか? テリアは吾がみていよう」
益々意図がつかめない。
どうしてホロウは気が動転しているとしか思えないアナスタシアを、外界へと放り出そうとしているのだ?
「そ、そうかしら? ほら、ホロウもああいっているのだから、わたくしも行きますわよ」
「わかった、わかったから。せめて、考えて喋ってくれ。君らしくないじゃないか」
「……っ!? わ、わたくしはよぉ~く考えて喋っているわよっ!」
キリキリとアナスタシアの眉根が寄っている。
どうやら、ボクはまたも地雷を踏んでしまったらしい。
……もはや訳が分からない。
これは、早々に休息が必要なようだ。
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月が映える。
この世界に降り立ってからまじまじと夜空を見上げる機会に恵まれなかったからか、改めて異世界の星空には感嘆する。
散りばめられた星々は点在する宝石のようで、中には赤やら緑やらに輝いている星もある。
そして、中でも最も異彩を放つのは満月だろう。
【運命識士】によるとこの世界の月には上弦や下弦といった変化はなく、新月か満月の二択らしい。
詳しい天体系統は【運命識士】をもってしても不明らしいが、それでも交易地のど真ん中であってさえ、この星空は絶景だ。
あくまで【運命識士】は現存する知識を開示するに過ぎない。
故に、未だこの世界で解明されていない事実については不明を申し渡すしかない。
「…………あの星々は、『天神将軍』シャープールが後世の人間種を憂いて散らしたと言われいるようです」
声の主はボクの右隣を歩くアナスタシアだ。
純白のドレスに漆黒のストールの彼女は月下の光に照らされて、まるで異次元の『女神』を彷彿とさせる。
光を反射してより一層輝く金色の髪も、やや紅潮した頬も、上目遣いも、何もかもがアナスタシア=メアリを人外の妖艶さを際立たせている。
「シャープール。確か、人間に味方した将軍だね」
「味方したというよりかは、人間種を導いたといった方が正しいでしょうね」
『天神将軍』シャープールは三人の将軍の一人だ。
魔族の統括者である『魔帝将軍』ラトリア=グラーリヒ、そして、龍族の頂点である『龍皇将軍』アリアオベリア。
ボクも【楽園】の中でお目にかかったことがあるが…………成程、滲み出るカリスマには敵とはいえ傅きたくなった。
現代とは比べ物にならない程に人間種の立場が脆弱だった時代に、導き手として矢面に立ったのだ。
単純に尊敬する。
「“レイビーの戦い”で趨勢の決した時点でシャープールの命は長くなかった。それは、付き従った『三柱』も同様でした」
「“レイビーの戦い”と言えば“三命の戦い”での最大規模の戦闘だったかな」
「ええ。魔族と龍族共に絶滅の端緒となって、平和な時世になるけれど…………それでもシャープールは慈悲深く人間種を守るために自身の命を散り散りにして夜空へ散りばめたと」
「…………成程、それが弾圧や差別の根拠の一つになっているのか」
「聡いですね、貴方は。その通りですよ」
不貞腐れたようにアナスタシアはそっぽを向いてしまう。
ガサガサと反動で彼女の抱える袋が音を立てる。
当初の目的は達せられた。
即ち、軽食の調達だ。
ボクの手元にも袋一杯の食料が詰まっている。
…………もう片方の腕があれば、アナスタシアの手を借りる必要もなかったのだが。
彼女が頑としても、強引に付き添いを主張した真意について合点がいったさ。
大して日常生活に支障がないから、気付かなかった。
いいや、気づかなくていいように、陰ながら補助してくれた者がいたのだろう。
ボクは隻腕で、隻眼だ。
きっと、ボクの気づかぬ間にアナスタシアや、ホロウ、テリアに助けてもらっていたのだろう。
まったく、情けない。
ボクは三人の好意に甘えるばかりで、何もできていない。
「……明日は、ギルドに向かうのですか?」
沈黙を破ったのはまたしてもアナスタシアだった。
しかし、脈絡がなくて面喰ってしまう。
「あ、ああ。“八堅種”の素材を買い取ってもらわないとね」
洞窟の主であった“八堅種”は売買の可能な部位だけを刈り取って手元においてある。
ドーリア曰く魔獣の素材は重宝されるらしく、物によれば“黒鉄”級冒険者や帝都守護の武具にも使われるという。
基本的に高価で取引される商品の代表格らしく、洞窟の“八堅種”は平均の倍は巨体なために相当な利益が見込まれると。
予期せぬ収入だったが、情報源の張本人であるドーリアは取り分を主張しなかった。
なんと魔獣一匹程度の収入はすぐに手に入るという。
流石は“黒鉄”だ。
けれども、ボクらだって濡れ手で粟とはいかない。
必要な分だけ受け取り、後はカレンたちに(やや強引にだが)渡した。
この先の人生で必要になるだろうから。
まあ、兎にも角にも代金と引き換えなければただの牙や爪に過ぎない。
「そうですか……」
「それにしても、アナスタシア。どうして口調を戻したんだい?」
「……っ! い、え。ただの気分です」
「そうか。まあ、そんな気分になることもあるか」
はて、ボクには気分で己を変革する経験がないために理解が及ばない。
私は何も気分で己になった訳ではないしね。
確固たる覚悟の下に、ボクへと魂の代位を引き渡したのだから。
「あのっ! 明日、時間はありますか……?」
「断言はできないけれど、あると思うよ」
思わず口を突いて答えてしまったが、一体どうしたのだろうか。
今日のアナスタシアはどこかおかしい。
特にアウグリュニーに到着してからだ。
最初は商会をゼロから立て直す重圧からかと思ったが、どうにもそうではないらしい。
砕けた口調から急に堅苦しい言葉遣いに変わったり。
やけにボクと目を合わせたがらなかったり。
何か、思い詰めているような。
言いたくても口にできない事柄があるような。
そうだ、確か正優が言っていた。
打ち明けたくても言葉にできないときの人間は、言動が纏まらなかったり、やけに強引になったりするらしい。
「明日、わたくしと貴方にとって重要な話をしたいと、思います」
……? アナスタシアとボクにとってだって?
「場所は、そうですね……あの、あの丘にしましょう。時間は、この時間に」
彼女の指さす先は宿屋の裏手。
「そ、それだけです。では、おやすみなさい」
…………。
……………………。
…………………………………………。
どうしよう。
ボク、捨てられるかもしれない。




