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(300) 詐欺師との接触

◇◇◇ 月島 ◇◇◇

時刻は18時半


ここは墨田川沿いにある月島。

オレは田中の身体に乗り換え、

アイドルのレミと共に商店街を

歩いてるところ。

彼女の服装はTシャツにジーンズ。

事務所から、そのままの格好らしい。

普段はこんな服装してるんだ。

へぇ。

歩き回るには都合がいい。

そしてオレは、いつものスーツ姿である。

考えてみたら、田中はスーツ以外着たことないかも。


「お腹空いてない?何か食べます?」

「あぁ、大丈夫です」


お金がないだろうから気を使ったが

遠慮されてしまった。


ここ来た目的はレミとのデートではない。

詐欺師と接触するためだ。

詐欺師が月島にきている。

なので、レミと銀座で待ち合わせして、

タクシーでここに来たという訳。


「田中さんは、

 ご結婚されてるのですか?」

「独身ですが、それが何か?」


もしかして告白される?


「いえ、私と2人きっりで居て

 大丈夫なのかなって。

 ここまで来てあれですけど、

 週刊誌に写真撮られたら

 大変だと思っただけです」


なんだ、そんな心配かよ。

恋愛に結び付けるなオレ!


「恋人はいますけど、

 写真を撮られても問題ありません。

 むしろレミさんの方が問題じゃないか」

「恋人はいるんだ」


えっ!ガッカリした?

もしかして、オレのこと気になってます?

ダメだ。恋愛に結び付けるな。


「もしかして、お相手は

 神楽芸能の社長さんですか?」


うわぁ、もしかして事務所内で

そんな噂になってるのかよ。


「違います。普通の人です」


神楽の社長が普通じゃないみたいだ。


「どんな感じの女性ですか?」


そんな他愛もない会話しながら

とあるビルの入り口を何度もチラ見していた。

そこはターゲットが20分前に入って行った建物。

PMCからの連絡を受けて、

出て来るのを待っているのである。


そんなレミと他愛もない会話をしてたら

ついにターゲットが現れた。

しかも1人。これは好都合。


「出て来た」

「あの人です。間違いありません」


レミも確認。彼女で間違いない。

ターゲットを追跡する。

ここは商店街。

人込みの中で逃げられたら

逃してしまう可能性が高い。

なので、人通りの少ない場所で

接触することにした。

まぁ、逃がしたところでPMCの

監視下からは逃れられないけど。


尾行を続けると、突然ターゲットの前に

男性が近寄り、立ち話を始める。

もしかして仲間か?

その男性は帽子を被りマスクしてる

ので顔がハッキリと分からない。

とりあえず動画に取ってPMCへ送る。

顔を隠しても無駄だ。


数秒会話して、ターゲットと男性は

別々の方向へと歩きだす。

オレらが追うべきはターゲットの方。

追跡を続ける。


「私達、探偵みたい」


レミはこの状況を楽しんでるようだ。

後を追うこと数分。

商店街を抜け、川沿いの公園に入った。

ここなら見通しがいい。

しかも人がほとんどいない。

逃げてもオレの足なら捕まえられそうだ。

周囲にボディガードも配置してる。

チェックメイトだ。


オレは早歩きでターゲットに近づく。

そして、背後から彼女の腕を掴む。


「お姉さん、ちょっといいですか?」


ターゲットは振り向き

オレの顔をマジマジと見つめる。


「八重田組ですか?」


オレ、暴力団に見えます?

スーツ姿のオレと隣の女性を見て違うと判断する。


「どなたですか?」


あれ?オレの顔、覚えてない?

忘れ去られてたらハズい。

レミで確認しよう。


「隣の女性に見覚えありませんか?

 先々月、自由が丘」


ターゲットが何かを思い出した様子。


「私ではありません」

「まだ、何も話してませんけど」

「ちょっとキミ達」


突然、別の若い男性がオレら3人の和に

入り込んで来た。

何だ?こいつ。

見た目は20代前半。


「一緒に付いて来てくれませんか?」


その男は、オレらにしか見えないよう

ポケットから銃を取り出し、

銃口をターゲットに向ける。

あんたら仲間じゃないの?


「この人がボスです」


ターゲットがオレをボスだと言う。

男性はオレに銃口を向け直す。

オイオイ、オレを巻き込むな!

とりあえず、レミを逃がさないと。


「彼女は無関係だ。

 開放していいよな」

「ダメだ。女、逃げたら撃つ」


男の目が本気だ。


「全員、そこのボートに乗れ!」


目の前に小型ボートが停泊してあり

乗船しろと言う。


「ここは言う事を聞こう」


オレはレミにそう伝える。

レミを守るのが先決だ。

PMCが助けてくれる。

ここは男の言う事を聞こう。


「近づくな!この女を撃つぞ」


男は異変を感じたのか、

周囲のボディーガードに気付き

大声で説明する。


まさか東京で銃を所持している者が

現れるとは想定外。

ボディーガードは近づくことができない。


オレらは言われるがままボートに乗船する。

最後に、銃を持った男が乗ると

ボートは走りだしたのである。


ボートに乗っているのは

ターゲットの詐欺師、オレ、レミ。

そして、操縦者と銃を持った男の計5名。


操縦者は立って運転しており、

残りはボートの側面に寄りかかって座っている。

銃を持った男は、移動中、

銃口をオレらに向けている。

さて、どうやって逃げよう。

レミが居るから難易度が高いぞ。

祝300話達成

作中は9月末。3月の卒業式までを描きたいところ。

ですが既に新作を書きたい衝動にかられてる。

ん~ん、悩ましい。


そして、祝300話のイラストは鬼軍曹 (AI生成)

怒らなければカワイイのにと感じるのは筆者だけだろうか

挿絵(By みてみん)

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