第40話 天界で大暴れ! リリア姫と不思議な水晶のペンダント
第40話 天界で大暴れ! リリア姫と不思議な水晶のペンダント
◆◆◆ポポとピピがいない!? リリア姫、天界へひとっ飛び!
「……んにゃぁ?」
リリアは、ゆっくりと目を開けた。
柔らかなベッドの上。窓からは月明かりが差し込み、寝室は静まり返っていた。
リリアは、夢の中でアリア王女と遊んだことを思い出した。
(ありあ、いっしょに、おはなであしょんだのぉ!)
「えへへぇ……」
うれしくなって、にこにこ笑う。
けれど、すぐに、いつもと違うことに気づいた。
「……ぽぽぉ?」
いつもなら、ベッドの近くで丸くなっているポポがいない。
「ぴぴぃ?」
おしゃべりなピピもいなかった。
リリアは、むくりと上半身を起こした。
「ぽぽぉ? ぴぴぃ?」
返事はない。
枕の後ろをのぞいてみる。
毛布をめくってみる。
ベッドの下まで、よいしょっと身を乗り出して確認した。
けれど、二匹はどこにもいない。
リリアのほっぺが、ぷくうっと膨らんだ。
(ぽぽも、ぴぴも、いにゃい……。どこいっちゃったのぉ?)
寂しくなったリリアは、小さな手をぎゅっと握った。
「りり、さがしゅの!」
その瞬間、リリアの身体が黄金色の光に包まれた。
ふわりっ。
小さな身体がベッドから浮かび上がる。
「てんかい、いくぅ!」
ぽんっ!
リリアの姿は、寝室から消えた。
エレナはすぐそばで眠っており、何も気づいていない。
リリアはポポとピピを探すため、天界へひとっ飛びしたのだった。
◆
ぽんっ!
黄金色の光が弾け、リリアは神々の神殿に降り立った。
「ぽぽぉ! ぴぴぃ! どこぉ?」
きょろきょろと辺りを見回す。
すると、神殿の奥から聞き覚えのある声が聞こえた。
「だから、リリアが人間界で魔法を使うときは、十分に注意して見守るのだ」
「分かっているのだ! ポポにおまかせなのだ!」
「ピピも、ちゃんと見守るもん!」
リリアの耳がぴくんと動いた。
「いたぁ!」
声のする方へ、とことこと走っていく。
そこでは、創造神ゼノ、知恵と魔法の女神アテナ、運命と予言の神オルフェ、生命と動物の女神フィオナが、ポポとピピを囲んで話をしていた。
「ぽぽ! ぴぴ!」
「えっ!?」
二匹が振り返った。
「リ、リリア!?」
「どうしてここにいるの!?」
リリアは満面の笑みで二匹に駆け寄り、ぎゅうっと抱きしめた。
「みーっけぇ!」
「リリア、どうしたのだ?」
ポポが首をかしげる。
「ぽぽも、ぴぴも、いなかったのぉ!」
リリアは、ちょっぴり寂しそうに二匹の顔を見上げた。
「りり、さがちたの!」
「そ、そうだったのか……」
ポポは申し訳なさそうに耳を垂らした。
「ごめんねぇ。ゼノ様に呼ばれていたの」
ピピがリリアの頭をなでる。
リリアは、すぐに笑顔を取り戻した。
「みんな、いるぅ! あしょぼぉ!」
「待ちなさい、リリア」
ゼノが真剣な声で呼びかけた。
「今は大切な話をしているところなのだ」
「う?」
リリアは首をかしげた。
しかし、神殿の中を見回した途端、その目がきらきらと輝き始めた。
大きな水晶の柱。
金色に輝く魔法の道具。
空中に浮かぶ不思議な宝石。
リリアにとっては、どれも魅力的なものばかりだった。
「きらきらぁ!」
アテナが慌てて注意する。
「リリア、そちらの道具には触らないでくださいね」
「はぁい!」
リリアは元気よく返事をした。
ゼノは、ほっと息をついた。
――しかし、その安心は長く続かなかった。
ぺたっ。
リリアの小さな手が、大きな水晶の柱に触れた。
ぽわんっ!
透明だった水晶が、鮮やかなピンク色に変わった。
「ぴんくぅ!」
リリアは、きゃっきゃっと笑った。
次の瞬間、神殿中の水晶が一斉にピンク色に輝き始めた。
「なっ……!?」
ゼノが目を見開く。
「リリア! 何をしたのだ!?」
「かわいぃ!」
リリアは両手をぱちぱち叩いた。
アテナが魔法で元に戻そうとした、そのときだった。
ぽわわわんっ!
ピンク色の水晶が、今度は虹色に変わった。
神殿の柱も、床も、天井も、七色にきらめき始める。
「きゃあああっ! 神殿が虹色にぃぃぃ!」
アテナの悲鳴が響き渡った。
「にじしゃん! きれぇ!」
リリアは大喜び。
オルフェは慌てて予言の水晶を抱えて避難し、フィオナは虹色になった光の動物たちを見て、思わず口元を押さえた。
「まあ……かわいらしいけれど……」
「感心している場合ではない!」
ゼノが叫ぶ。
その横では、ポポが胸を張っていた。
「ここはポポにおまかせなのだ! リリア、いたずらはここまで――」
つるんっ!
虹色に輝く床で足を滑らせたポポは、ころころと転がった。
「ぽぎゃっ!」
「ぽぽぉ! だいじょぶぅ?」
リリアが笑いながら駆け寄る。
ピピもポポを助けようとしたが、リリアが指をくるりと動かしたせいで、二匹の身体がふわふわと宙に浮かんでしまった。
「わわわっ! 浮いてるのだぁ!」
「ピピまでぇ! おろしてぇ!」
二匹の悲鳴に、リリアは大笑い。
「きゃはははっ!」
「リリアーーーーッ!!」
ゼノの叫び声が、天界中にこだました。
◆
しばらくして。
ゼノは、ようやくリリアを自分の前に座らせた。
「リリア。よく聞きなさい」
「う?」
ゼノの表情は、いつになく真剣だった。
「人間界では、これから危険なことが起こる可能性がある」
リリアは、きょとんとした。
「きけん……?」
「そうだ。パパやママ、王宮に危険が迫るかもしれないのだ」
「ぱぱ……まま……?」
リリアの小さな手が、胸元に触れた。
ゼノはうなずいた。
「まだ、何が起こるのかすべて分かっているわけではない。だが、何かあったとき、お前が早く気づけるようにしておきたい」
アテナがゼノの隣に立った。
「リリア。これから渡すものを、大切にしてくださいね」
オルフェが手のひらを広げると、空中に透き通った水晶が現れた。
水晶の中心には、小さな金色の光が宿っている。
銀色の鎖が水晶を包み込み、美しいペンダントへと姿を変えた。
「わぁ……きらきらぁ!」
リリアの目が輝く。
ゼノは、そのペンダントをそっとリリアの首にかけた。
「これは、危険を知らせる水晶のペンダントだ。いつも身につけておきなさい」
水晶が、胸元で淡く輝いた。
「王宮やパパ、ママに危険が迫ったとき、この水晶が光って知らせてくれる」
「ぱぱと、まま……!」
リリアはペンダントを両手で包み込んだ。
フィオナが優しく説明する。
「水晶が光ったら、何が起きているのかを見せてくれるのよ。パパやママにどんな危険が迫っているのか、手がかりを得られるわ」
「なに、おきてりゅか、みえりゅのぉ?」
「ああ。ただし、水晶が映し出すのは、そのときに見える場面だ。見ただけですべての事情が分かるとは限らない。よく確かめるのだぞ」
ゼノが念を押した。
リリアは、ペンダントをぎゅっと握った。
「ぱぱ、まま、まもりゅ!」
その声には、いつもの甘えた調子の中に、強い決意がこもっていた。
ゼノは、少しだけ表情を和らげた。
「うむ。その気持ちは大切にしなさい」
しかし、ゼノはすぐに真剣な顔に戻った。
「もう一つ、約束してほしいことがある」
「う?」
「魔法をむやみやたらに使ってはいけない。人間界でも天界でも、力を使うときはよく考え、必要なときだけ使うのだ」
アテナも続けた。
「いたずらのために魔法を使いすぎてはいけませんよ。人間たちに、あなたの力を知られないようにすることも大切です」
オルフェがうなずく。
「危険が起きたときも、まずは水晶で状況を確かめるのだ。何も分からないまま、むやみに動いてはいけない」
フィオナは、リリアの頭を優しくなでた。
「あなたの魔法は、大切な人を守るためにも使えるわ。でも、使い方を間違えないでね」
四柱の神々が、リリアを見つめた。
リリアは、ぴしっと背筋を伸ばした。
「はぁい!」
とっても元気なお返事だった。
「まほう、むやみに、ちゅかわない!」
ゼノは目を細めた。
「……本当に分かっているのだろうな?」
リリアは、にこにこしながらペンダントを握った。
「りり、いいこぉ!」
「……そうだな。いい子でいてくれると信じよう」
ゼノは、少しだけ安心した。
――だが、神様たちはまだ知らなかった。
リリアが、このお返事のあとに何をするつもりなのかを。
お返事は完璧! リリア姫の魔法いたずらが止まらない!
ゼノが、ほっと息をついた。
「よし。リリア、これからは魔法を必要なときだけ使うのだぞ」
「はぁい!」
リリアは元気いっぱいに返事をした。
その首元では、水晶のペンダントがきらきらと輝いている。
ポポが、ピピに小さな声でささやいた。
「……今度こそ、本当に分かったのだろうか?」
「お返事は、とっても上手だったよぉ」
「そこが心配なのだ!」
二匹がひそひそ話していると、リリアの視線が神殿の隅にある噴水へ向いた。
水が、きらきらと光っている。
(おみじゅ、くるくる、できりゅかなぁ?)
リリアの指が、ぴくっと動いた。
ぽわんっ!
噴水の水が空高く舞い上がった。
水は大きな輪になり、くるくる、くるくると回り始める。
「……リリア?」
ゼノが振り返った。
ばしゃああああんっ!
次の瞬間、噴水の水が四柱の神々に降り注いだ。
「冷たっ!?」
「きゃあああっ!」
「予言の水晶が濡れるではないか!」
「リリアーーーーッ!!」
神殿に悲鳴が響き渡った。
リリアは、ぱちぱちと瞬きをしてから、にっこり笑った。
「おみじゅ、くるくるぅ!」
「今、魔法をむやみに使わないと約束したばかりだろうが!」
ゼノが叫ぶ。
リリアは、ぴしっと手を挙げた。
「はぁい!」
「返事だけは完璧なのだ……」
ポポが、濡れた毛をぶるぶる振るわせた。
「リリアぁ! 約束したばっかりだよぉ!」
「えへへぇ!」
リリアは、ちっとも反省していないような笑顔だった。
そして、いたずらはさらに激しくなった。
リリアが手をぱちんと叩くと、神殿の柱に色とりどりの花が咲いた。
指をくるりと回すと、ゼノのひげがふわふわの綿菓子のようになった。
「……私のひげが?」
ゼノが固まる。
「ふわふわぁ!」
リリアは大喜びだ。
アテナが元に戻そうと杖を振ると、杖の先から蝶が何十匹も飛び出した。
「どうして私の杖から蝶が出るのですかぁぁぁ!」
オルフェの予言の水晶には、未来の光景ではなく、巨大なプリンが映し出された。
「またプリンなのか!?」
オルフェは頭を抱えた。
フィオナの周りでは、光の動物たちが花冠をかぶり、楽しそうに踊り始めた。
「まあ、みんな楽しそう……」
「フィオナ! 感心している場合ではない!」
ゼノの叫び声が神殿中に響く。
ポポは、リリアを止めようと走り出した。
「もういたずらは終わりなのだ! ポポにおまかせ――」
ぽんっ!
ポポの身体が、風船のようにふくらんだ。
「ぽぽぽぽぽっ!? またなのだぁぁぁ!」
ピピはポポを助けようとしたが、今度は自分の頭に花冠がくっついてしまった。
「ピピまでぇ!?」
リリアは床をころころ転がりながら笑った。
「きゃはははっ!」
「リリアーーーーッ!!」
ゼノの叫び声が、再び天界中に響き渡った。
◆
一方、そのころ。
人間界では、ヴィクトリアが落ち着かない様子で窓辺を行ったり来たりしていた。
「……いったい、どうなっているの?」
最近、皇帝アレクの様子がおかしい。
以前よりも騎士団長と密かに話し合うことが増え、何かを調べているように見える。
けれど、ヴィクトリアには何を調べているのか、まったく分からなかった。
町を襲わせた盗賊たちの件は、すでに皇帝の耳に入っている。
家族旅行の馬車を襲わせた件も、まだ完全に片づいたわけではない。
さらに、捕らえられた盗賊たちは何者かに口封じされたものの、彼らが話した内容は記録に残っている。
ヴィクトリアにとっては、どれも不安の種だった。
「まさか……私の計画に気づいたの?」
そうつぶやいたものの、確かな根拠はない。
皇帝は以前から、王宮で起きたさまざまな事件を調べている。今の動きも、その続きなのかもしれない。
だが、もし自分の知らないところで調査が進んでいたら?
もし、思いもよらない証拠が見つかっていたら?
考えれば考えるほど、不安が大きくなっていく。
「このままでは、何も分からないまま、取り返しのつかないことになるわ……」
ヴィクトリアは机の引き出しを開けた。
そこには、外からは分からないように隠された、小さな紙片が入っていた。
それは、彼女が秘密裏に連絡を取るためのものだった。
ヴィクトリアは紙片を握りしめ、しばらく考え込んだ。
本当なら、今は余計な行動を起こさず、宮殿の様子を見守るべきなのかもしれない。
しかし、何も分からないまま待ち続けることにも、もう耐えられなかった。
「……あの方の召し使いに相談するしかないわ」
ヴィクトリアは決心した。
彼女には、困ったときに助言を求める相手がいた。
それは、彼女の背後にいる人物に仕える召し使いだった。
ヴィクトリア自身は、その主人の正体も、計画のすべてを知っているわけではない。
ただ、これまで秘密の指示を受け、計画を進めてきたのだ。
「次に何をすればいいのか、教えてもらわなくては……」
ヴィクトリアは侍女たちに気づかれないよう身支度を整え、外套で顔を隠した。
そして、人目を避けて宮殿を抜け出した。
◆
夜も深まったころ。
宮殿から離れた、古びた建物。
窓には厚い布が掛けられ、周囲に人影はない。
ヴィクトリアは裏口から建物に入り、奥の部屋へと進んだ。
そこには、一人の人物が待っていた。
顔は影に隠れ、表情をうかがうことはできない。
「来たのね、ヴィクトリア」
「相談したいことがあるの」
ヴィクトリアは、挨拶もそこそこに話を切り出した。
「最近、皇帝の様子がおかしいのよ。騎士団長と密かに話し合っているし、何かを調べているようなの。でも、何を調べているのか、まったく分からないの」
召し使いは黙って話を聞いていた。
「盗賊たちの事件もあるわ。あの者たちは口封じされたけれど、証言がどこまで残っているのかも分からない。皇帝が何を知っているのか、誰を疑っているのか……何ひとつ分からないのよ!」
ヴィクトリアの声には、焦りがにじんでいた。
「このままでは、私の知らないところで計画が崩れてしまうかもしれない。お願い、どうしたらいいのか教えて!」
召し使いは、しばらく沈黙した。
やがて、静かな声で答えた。
「まずは落ち着きなさい。皇帝が何かを調べているからといって、あなたの計画が知られたとは限りません」
「でも……!」
「焦って行動すれば、かえって不自然な点を残すことになります。今までどおりに振る舞い、皇帝の前では何も知らない態度を崩さないことです」
ヴィクトリアは唇をかんだ。
「何もせずに、ただ待てというの?」
「いいえ。宮殿で何が起きているのか、慎重に確かめなさい。ただし、調べていることを悟られてはいけません。誰かを問い詰めたり、急に行動を変えたりするのも避けることです」
「……分かったわ」
「そして、こちらに関わる者たちにも、余計な行動をさせないこと。今は目立たず、これまでどおりに過ごすのが最善です」
ヴィクトリアは深く息をついた。
すぐに状況が変わるわけではない。それでも、何をすべきか分からずにいるよりは、少しだけ気持ちが落ち着いた。
「お願いよ。私は、絶対に失敗するわけにはいかないの……」
「それは、あなた自身が一番よく分かっているはずです」
召し使いの声は、冷静で冷たかった。
ヴィクトリアはうなずき、外套の襟を整えた。
「何か分かったら、また連絡するわ」
「そうしなさい。ただし、くれぐれも慎重に」
ヴィクトリアは建物を後にした。
帰り道、夜風が頬をなでた。
彼女は宮殿の方角を見つめ、不安げにつぶやいた。
「皇帝は……いったい何を知っているの?」
答えは、どこにもなかった。
ヴィクトリアはまだ知らない。
皇帝が秘密裏に調査しているのは、宮廷医師たちの経歴だということも。
その中で、ローレン医師の記録に不審な点が見つかり始めていることも。
そして、彼女が知らないところで、少しずつ真実に近づく者がいることも――。
ヴィクトリアの焦りは、まだ始まったばかりだった。
◆
そのころ、天界では――。
「リリア! もう人間界へ帰る時間だ!」
ゼノが叫んでいた。
神殿は虹色のまま、花が咲き乱れ、蝶が舞い、噴水の水が宙を漂っている。
ポポは風船のように膨らみ、ピピは花冠を頭に載せたまま、ふわふわと浮かんでいた。
リリアは、首元の水晶のペンダントをぎゅっと握った。
「これ、ぱぱと、ままの、おまもりぃ!」
「そうだ。大切にするのだぞ」
ゼノは真剣な顔で告げた。
「水晶が光ったら、何が起きているのかを確かめなさい。そして、魔法は必要なときだけ使うこと。忘れてはいけないぞ」
「はぁい!」
リリアは元気よく返事をした。
ポポが、ピピに小さな声でささやく。
「……本当に大丈夫なのだろうか?」
「お返事は、とっても上手だったねぇ」
「そこが心配なのだ!」
二匹がひそひそ話していると、リリアは二人の手をぎゅっと握った。
「ぽぽ、ぴぴ、かえりゅのぉ!」
「そうだな。そろそろ人間界に戻ろう」
ピピが笑った。
リリアは神様たちに向かって、元気よく手を振った。
「ばいばぁい! また、あしょぼぉ!」
「遊びに来るのはいいが、いたずらはほどほどにするのだぞ!」
ゼノの声が響く。
「はぁい!」
リリアは、またしても元気よく返事をした。
ぽんっ!
リリアとポポ、ピピは黄金色の光に包まれ、人間界へと戻っていった。
リリアの胸元では、水晶のペンダントが静かに揺れていた。
これから王宮で何が起こるのか。
パパやママに危険が迫ったとき、この水晶はどんな光景を映し出すのか。
そして、リリアは本当に魔法を必要なときだけ使えるのか――。
神様たちにも、まだ分からなかった。




