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異世界のんびり漫遊記  作者: カイ
第7章 いろんな出来事

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321、2人の驚きの関係

教会での『豊穣祈願』の儀式が終了してその場を離れた俺たちは、帰りにも屋台で買いたい物を買い足していく。祭りは今夜限定だからね!



皆で貴族街を誰も喋らずにゆっくりと歩いて帰っていると、静かな道にユーリの声が響いた。


「ねぇ、みんなちょっと立ち止まってもらえる?」


その声にみんな立ち止まり、最後尾にいるユーリの方を見た。


「1人ずつ僕の前に立ってもらえる?」


ユーリがそう言ったので、みんな1人ずつユーリの目の前に立った。

するとユーリは「僕の目をしっかり見ていてね?」と声をかける。


みんながユーリの前に立って目を合わせているのを見ていると、俺は何となくだが皆にもあの神父がおかしなことをしていたのではないかと思った。


「……やっぱりね。あの儀式、確かに『豊穣祈願』の要素もあったんだけど、軽い隷属の魔法も含まれていたんだよね。にぃにや僕たち2人はある意味『加護』があるから問題なかったけど、さすがに君たちには『加護』をあの人つけなかったみたい。」


皆のことを見終わったユーリは、そんな事を言った。


「『加護』が無いからって、一体何があるんだ?」


スコットさんがちょっとイライラした感じでユーリにそう言う。……あれ?なんか変だな。


「そうよ、それの何が問題あるというの!?」


リリーさんも何だかイライラしているようだ。

何かがおかしいと思って他の2人も見る。

エミリーさんはちょっと顔を顰めている感じはあったが、リッキーはいつもと同じ感じで何かを考えているようだ。


「君たち、4人とも薄っすらと魔法がかかっているのに気づかないんだね。しょうがない……動かないでね?」


ユーリはそう言うと、皆を自分の魔力の光で包む。

真っ暗な道でユーリの銀色に光る魔力はどこかで幻想的だ。

その光に包まれた4人は、自然と目を瞑ってぼうっと立っている。

しばらくすると包んでいた光が消え、皆は目を開けた。


「……なんだかさっきまでのイラつきが全く無くなった。」

「ええ、私もよ。」

「私も頭痛かったのがスッキリとしたわ。」

「……やっぱりみんなおかしかったんだな。俺も何か気持ち悪かったが、ユーリの光に包まれた途端に気持ち悪かったのが無くなったよ。ありがとうな、ユーリ。」


4人は口々にそんな事を言った。……やっぱりかかっていたんだね?


4人は1つ深呼吸をすると、前を向いて歩き出す。

俺達3人も4人に続いて歩く。


「それにしてもこのネックレスがあってもそんな魔法にかかっちまうとはな。」


リッキーが胸元からネックレスを取り出す。

ネックレスは相変わらず薄っすらと綺麗な光を放っている。

そう、こうやって暗い所じゃないと分からないけど、光を放っているのだ。


「まぁ、あのまま放置していてもいつかは元の状態には戻るけど、その前にまたかかると困るからね。さっさと解除したんだよ。それに、多分それがあるから薄っすらとしか隷属の魔法がかからなかったんじゃないかな?」


ユーリはそう言って肩を竦める。

そっか、あのままでもいつかは解除してくれるのね。

それにしても……あの場にはかなりの人がいた。

あの人数に魔法をかけたっていうのか?


「なぁユーリ、あの神父、あの場にいた人全員に魔法をかけたのか?」

「う〜ん……それはよくわからないな。でもこの人達と同じ様に……いやそれよりは強いかもしれないけど、薄っすらとかかっているのは間違いないと思うよ。」


ユーリはそんな事を言っているが、あの人数だぞ?

教会前を埋め尽くすほどの人がいたんだ。

普通の人では無理なんじゃないかな?



「そんな所で君達は何をしているんだい?」


声をかけてきた方を振り向くと、光る玉を浮かべた人が。

よく見るとどうやらリーシェさんだったようだ。


「実はさっきまでお祭り会場にいて楽しんでいたんですが、帰り際に教会前でのミサ……というか『豊穣祈願』の祈りをしてきたんです。でもその時にちょっといろいろありまして……。」


俺が代表して何があったかの詳しいことを省いて話すと、察しのいいリーシェさんは「私の家がすぐ近くにあるから、寄っていきなさい。」と言った。


俺たちは話し合ってリーシェさんのお家に行くことにした。ちょうど聞きたいことあったしね!



リーシェさんの家に着くと、この前の部屋ではなく応接間に連れて行かれた。

部屋の中に入ると、リーシェさんは1人掛けのソファーに座ったので、俺たちも残りのソファーに座る。


「……それで?祭りの会場で何があったんだい?」


リーシェさんはそう言って、俺達に何かあったのか聞いてきた。

俺は教会前でのことをリーシェさんに話して聞かせると、彼は真剣な顔で話を聞いていたが、途中から顔を顰めていた。


「……なるほど。そんな事があったんだね。」

「ええ、彼らにも自覚はあったようです。」


俺はそう言ってリッキーたちの方をチラッと見た。

4人は皆、苦笑いをしている。


「私は今まで教会の『豊穣祈願』は出たことがなかったから気づかなかったなぁ。そんな事があったんだね……。」


俺達から何があったのかの話を聞いたリーシェさん。

そのリーシェさんから驚きの情報が聞かされる。


「実は王妃のもう1人の子供の父親なんだけど……その神父なんだ。」


えっ!?

幼なじみの貴族って、神父さんなの!?

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