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異世界のんびり漫遊記  作者: カイ
第6章 王都近くのダンジョン編〜

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224、ダンジョン5階のフロアボス戦 1

森と平原の広がるこの5階フロア。

その森の奥深くにポツンと石造りの広い建物があった。

スコットさんによると、そこがこのフロアのボス部屋らしい。


とりあえず俺はその部屋に入る前に、建物の周りを調べてみる。

だって、このフロアの壁に当たる『果て』はどんな感じなのかとっても気になったんだ。

フロアボスの部屋があるってことは、そこが『果て』なのかな?と思ったんだけど……別に壁のようなものはなかった。

どこまでもあるわけじゃないだろうし、境目はどうなっているんだろうね?


俺が首をひねりながら部屋の前まで戻ってくると、リッキーが苦笑いで迎えてくれた。


「気は済んだか?」

「う〜ん……こういうフィールド状のフロアって『果て』はどんな感じなんだろうな?」

「『果て』?」

「そう、『果て』。普通のフロアなら壁があるから分かるけど、こういう所の『壁』に当たる場所はどうなっているのか知りたかったんだよね。リッキーは知ってる?」


俺がそう聞くと、リッキーも今更ながら気づいたようで、「俺も知らん」って言われた。あら、やっぱり?


「他に知ってそうな人って、いる?」

「いるんじゃね?多分ルーシェはここ王都で活躍していたAランク冒険者だからな。あいつの両親もまだ健在だって話だし、あいつ自身が知らなくても上の年齢のやつから聞いているかもしれないからな。」


リッキーはそう言って笑う。

そっか、そうだよね!!

確か一番最初に王都へ連れてきてもらった時、ルーシェさんのお父さんが転移してきたんだっけ。

その時、2人とも王都に住んでいるって言ってたもんな。


俺がその時の出来事をリッキー達に聞かせるとびっくりされた。


「えっ、ルーシェさんの両親って王都に住んでるの!?」

「しかも、王宮魔術師筆頭だなんてな!」

「さすがにそれは知らなかったな、付き合い長いのに。」

「しかも今度改めて紹介してくれって言われたってことは……危険ね。私たちの実力を知られたらぜひAランクに……なんて言われかねないわ。」


4人ともそう言ってため息をつく。

そうだよね、その可能性も無いことはないもんね?

でもラーシェさんの息子で、あのルーシェさんのお父さんだよ?大丈夫だと思うけどなぁ?


とりあえず他の人を待たせるわけにいかないので、ボス部屋の扉を開ける。

ここは慎重に行けば勝てない相手じゃないからお先にどうぞとみんなに譲られたのだ。


「……ねぇ、俺の目がおかしいのかな?フロアボスって一匹じゃないんだね?」


俺が扉のノブを持ったままドアからこっそりと中を覗いてそんな事を言うと「いや、でかいのが一匹だけだぞ?」とスコットさん達に言われた。


……いや、どう見ても一匹じゃないね?

……隙間を探すほうが難しくない?


俺はその扉を一旦閉めて、みんなを振り返る。

そんな俺を見て3人は首をひねり、リッキーは口の端をピクピクさせていた。……俺の心を見たね?


「……なあ、それ本当か?」


リッキーが俺の側にやってきて、こそっと聞く。

俺は頷いて答えた。

それから俺は後方で談笑しているみんなに声をかけた。


「ちょっと聞きたいんですが、フロアボスを倒した後に外に出られるのは1度に何人までですか?」


みんな、何でそんな事を聞くんだ?って顔で俺を見てくる。

すると代表してマックスさんが答えてくれた。


「そうだなぁ……別に人数に規定はないかな?……でも、どうしたんだ。そんなこと聞いてきて?」


スコットさん達のように、不思議そうな顔で俺を見る。

俺は1度ゴクリと喉を鳴らすと、みんなに言った。


「この中、びっしりと巨大なアリの魔物が中にいまして……。さっき少しだけ開けて中を見たんですが、見つかる前にすぐ扉を閉めたんです。」


俺の言葉を聞いてキョトンとする。

だが俺がからかっているわけじゃないと気づくと、みんな焦りだした。


「それ本当か!?もしお前達がクリアしてそこ出た後も同じ事になったら、俺達地上に戻れねぇじゃん……。」


真っ青な顔でマックスさん達がそう言った。


そうだよね、それは俺も思った。

だから俺は皆に提案をする。


「この中の魔物を皆で手分けして倒したら、皆でクリアしたことになりません?」


すると皆は近くの人と顔を見合わせた。


「1人一匹……は厳しいかもしれませんが、皆さんは協力して倒せば良いと思います。まずは俺とセバス、エミリーさんの3人であれよりも弱い魔法である程度焼き払い、それから皆で中に入って戦いましょう!」


すると少し考えていたマックスさんが俺を見て頷く。


「良いだろう。俺はその話に乗った。もともと俺たちはお前たちに命を拾ってもらったんだ。お前達だけでもその数はこなせると見たが、間違いはないだろう?それでもあえて俺たちに話を振ってくるってことは、俺たちのために言ってくれていることだと、俺は解釈した。だから俺たちのチームはお前達の話に乗るよ。」


マックスさんはそう言い切って、俺に笑顔を向けた。

他のメンバーも笑顔で頷いている。


それを見て、その場にいた他のチームも口々に参加を表明してきた。


その場の皆が同意してくれたので、俺はセバスとエミリーさんに顔を向けて頷く。

2人は俺に頷き返してくれた。

どうやら2人も俺の作戦に同意してくれたようだ。


……さあ、このダンジョン中にある巨大なアリ達の巣から、皆無事に脱出しようじゃないか!

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