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異世界のんびり漫遊記  作者: カイ
第6章 王都近くのダンジョン編〜

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216、休憩所に到着!

このフロアにある休憩所へ向かっていると、どうやらダンジョンの中でも時間が進んでいるかのように日が暮れていっている。

他の階では空がなかったから気づかなかったが、他のダンジョンでもこうやって外の時間と連動してるんだろうか?

とにかく急に日が沈んだように暗くなり始めたので、俺たちは急いで向かうことにした。


「では私が本来の姿へと戻り、皆さんを乗せて走りましょうか?」


セバスがそう言って人化を解き、巨大な妖狐へと戻った。

……あれ?最初に見た時よりかなり大きくないか?


「……なぁ、セバス。お前……なんか、大きくなってないか?」

「そうですね、シエル様の魔力を日々たくさんいただいていますので、それに伴って聖獣として成長しているのでしょう。それよりもさあ、早く乗ってください。もうすぐ日が暮れますよ?」


セバスがそんな事を言って急かしてくる。

確かに、そうだったね!


俺たちは互いにくっつきながらセバスに乗る。

先頭はユーリで、その後ろに俺、スコットさん、エミリーさん、リリーさん、リッキーの順に、前の人にしがみつきながら乗った。

もちろんユーリは伏せてセバスにしがみついているよ。

なんとなく振り落とされたら嫌なので、保険のために結界を張る。

行き先の方角についてはスコットさんが指示を出してくれるので、大丈夫だろう。


「さあ、出発するのでしっかり乗っていてくださいね?」


セバスはそう言うとものすごいスピードで森の中を駆け抜ける。

ドラゴンと違ってかなり身体がしなやかな動きをしているので、隣接している木々の間をひょんひょんと避けながら駆け抜けている。



そうやって魔物すらも避けて猛スピードで森を抜けると、見渡す限り草とたまに巨大な岩がある草原に出た。

俺はてっきり森しか無いフロアなのかと思っていたが、そんなことはなかった。

岩がなければ方向感覚が狂いそうなところだよね。


さらに走っていると、休憩所らしき明かりが見えてきた。

スコットさんにも確認したが、ここが休憩所で間違いはないそうだ。

灯りに照らされている休憩所の中では何組もの冒険者達がいるのがみえるので近場の岩陰で降ろして貰い、セバスは人化する。

そして俺は鞄から救助した人達を引っ張り出し、セバス、俺、リッキー、スコットさんの4人で5人を運ぶ。……頑張れ、スコットさん!


休憩所の入口につき、開いているスペースを探す。

できれば周りに他のグループがいないほうが防犯になるので、2グループが使えるように結構広めに空いている場所が望ましい。


俺達が人をおんぶして入ってきたので、先に中にいた人達はぎょっとした顔や心配そうな顔でこちらを見てくる。


とりあえず俺達は場所を選び、まずは敷物を鞄から取り出すと地面に敷く。

そこに救助した人達を寝かせ、俺達のテントを張る。


もちろんみんなそれぞれテントを持っているが、スコットさん曰く「こういう場所ではチームで使える大きなテントが必要」なんだそうな。防犯対策なんだって。


いつもなら女性チームと男性チーム、そして俺達3人のテントだけど、それだと女性チームと俺達のテントが狙われやすいらしい。

すぐ近くにスコットさんたちのテントもあるのにそんな事するんだねぇ。


とりあえず俺たちの大きなテントを張り終わったら、俺は倒れている人たちの様子を見に行った。


まだ彼らは意識が戻ってはいないが、穏やかな顔をしてしっかりとした呼吸をしている。

これなら体力が回復したらしっかりと元に戻れるね!


俺は鞄から回収しておいた彼らの荷物を取り出し、申し訳ないとは思いながら彼らの荷物の中身を取り出す。

そしてその中から大きそうなテントを手に取り、みんなで手分けして張っていく。

場所は防犯も兼ねて、俺たちのテントの横に張った。


テントを張り終わると、その中へと彼らを移動してやる。

これで彼らもゆっくりできるだろう。


リッキーが焚き火を起こしてくれていたので、その周りにテーブルと椅子を取り出す。

そこにみんなが座ると、俺は鞄からハンカチを取り出しておしぼりを作ると皆に配った。やっぱり手は綺麗にしないとね!


それから作り置きの鶏汁とおにぎりや炊き込みご飯を鞄から取りだす。


「皆、おにぎりと炊き込みご飯、どっちが良い?」


俺がそう聞くと、みんなそれぞれ食べたい方を取りに来てくれた。

それこら改めてみんなで席に着くと「いただきます」をして食べ始める。


みんなが食べ終わった頃、救助した人達のテントから何か物音がした。

どうやら俺たちの料理の匂いで起き出したみたい。

テントの中から5人の男性が不思議そうな顔で出てくる。

まるで狐につままれたかのような表情で辺りを見渡している。


「目が覚めたようだな。食事をとる元気はあるか?」


スコットさんが彼らに問いかけた。

するとその内の1人のお腹がぐぅ~っと鳴った。

どうやらお腹は空いているようだし、元気になった証拠だよね!

彼らのリーダーらしき人がすまなそうに「飯を分けてもらえるのか?」と聞いてきたので、もちろんだと答える。


それから俺は彼らの分も提供すべく、新たにローテーブルを出してやる。……ごめん、それしかなかったんだよ。


彼らが戸惑いながらも草の上に座ってテーブルを囲むと、俺は彼らの目の前に俺達と同じ物を出してやる。

ご飯は選択させずに炊き込みご飯一択だ。


彼らはそれを見てゴクリと喉を鳴らすと、一斉に食べ始める。慌てて食べると喉詰まらせるよ!

俺は追加でネシアで購入した飲み物用のマジックバッグを取り出し、コップについでやった。


とにかくみんな無事にこうやってお腹いっぱいにご飯が食べられるって、幸せだよね!

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