ep 狸
そして、過去の事について話した。話している時の顔は面白かった。特に、黒笑何かコロコロと表情が変わっていた。 ≪吸血鬼≫ はワタシにも呆れた顔をしていた。
「まったく。お前は一体何なんだ?」
話終えてから ≪吸血鬼≫ が口を開き言ってくる。
「何故そこまで ≪怪≫ と接触し問題を起こす? 呪われているんじゃないか?」
クッ! 結構心に刺さる!
「ん~呪われてはないで。何て言ったらええんやろ。嬢ちゃんはそう言う性質なんや。生まれたときからのな。まぁ何や別に気にすることはないで。時に居る、そう言う人間は居る。それで、あんたら何をしに来たんや?」
タヌキが聞いてくる。それに対し ≪吸血鬼≫ が答える。
「武士を知らないか? この辺りをさ迷っている」
「武士、か。知っとるで、何と言っても元々ここで働いとったからな」
働いていた。それは ≪神≫ として、それとも ≪従者≫ として二つの意味を持つことになる。ワタシはこの事について聞いてみた。
「ちゃうで。そのどちらでも無い。武士の仕事は ≪神≫ を殺すことや」
第四話 ≪神≫ 殺しの武士
「 ≪神≫ を殺すこと?」
守るのではなく、殺す。
「そうや。変な話やろ? でもな、事実や。事実その武士は ≪神≫ を殺す。いや違うな。殺したんや。そんで今は多分やけど、探しとるんやろ。新しい ≪神≫ を」
けれど、それもまた、おかしな話である。何故なら
「何故、武士はこの山に近づいている?」
そうである。もう居ないのだ、殺したから。なのにまた来るのはおかしな事である。
「せやな~あんたら、特に ≪吸血鬼≫ 知っとるか? ≪四大神≫ を」
知らない。黒笑は知っているだうか。
「知らないッス」
知らなかった。では ≪吸血鬼≫ はどうだろうか。 ≪怪≫ そのものである ≪吸血鬼≫ は知っているのだろうか?
「知らんな。興味が無い」
興味の問題なのだろうか?
「・・・そうか。分かった。ほな、教えてあげるわ。ちゃんと聞いときや」
そう言って浴衣を着た男に変化した。ワタシ達は困惑した。なぜに?
「ん? こっちの方が話しやすいやろ?」
確かにずっと目線を落としていたから首が痛くなってきたのは事実なのだけれど、それだけの理由で変化したのか。
「まったく、さっさと話せ」
≪吸血鬼≫ が呆れながら言う。
「 ≪四大神≫ その名の通り四つの神や。せやな、生まれた順で行こか? ≪鳥の神≫ ≪鯉の神≫ ≪狐の神≫ ≪犬の神≫ の四つや。ほんでここに居ったのが ≪狐の神≫ や。狐に怖がって狸が隠れるから、狸隠神社なんやで? 知らんかったやろ?」
狸が奉られているのではなく、狐が奉られている。それに、狸が狐を怖がっているから、狸隠神社。ではなぜ、タヌキはここにいるのだろうか。
「あれ? じゃあどうしてタヌキが、ここに居るんッスか?」
黒笑がワタシの代わりに聞いてくれた。
「さっき言うたやろ? 武士が ≪神≫ を殺したって。だから、ここには居らへんねんで ≪神≫ が。まっ ≪代替わり≫ してるか、どっかの人間と ≪契約≫ してるかは分からへんけどな。 ≪神≫ は死んでも死にきれへんもんなんや。まぁでも帰ってこうへんってことは、別のところに住んでいるんやろうな。 ≪狐≫ は化かすんやで、直ぐに居場所は作れる。そう言うもんや」




