幕間
幕間です(断じて本編思いつかなかったとかではナイヨ……)
アリア視点。本編は基本リシェード視点なので、アリアが何を考えているか、少しだけ分かるかもしれません。
「シトリファー研究員。」
王宮に併設されている研究所で研究をしていたら、所長から声をかけられました。
この研究所には約1年前に入所し、それ以来は個人で研究をしている事が多いです。本来高位の令嬢が研究をしている、などあまり無い事ですが、私は特例として陛下に認められ、現在に至ります。
「なんでしょうか?」
「今回の研究についても月末に資料を提出して欲しい。手間を掛けさせて申し訳ないが、規則なのでね。」
一月ほど前でしょうか、会議にてアステリオン公爵が研究についての規則を増やす事を提案されました。
禁術の研究や予算の横領などが起きていたことも知っていますし、それが理由だとは理解していますが、その手間が面倒で研究を躊躇っている同僚をよく見るようになりました。
「かしこまりました。月末に提出させていただきますね。」
「あぁ、ありがとう。」
所長も私の家と同位の侯爵家の方らしいですが、3つ上の兄が爵位を継ぎ、それを理由に研究所によく籠っていますが恐らく個人的に研究が好きなのでしょう。
必要なことは伝えてくださいますし、平等に接している方なので本来は面倒見が良い方なのではないでしょうか、とたまに思うことはありますが、それを聞いても否定される気がします。
研究を進めているはいいものの、目標を叶えるためにどれだけの時間がかかるのか……、まだまだ道は長く、そしてこれは貴族として、研究者として間違った道なのかもしれない、と考えることが無かったとは言えません。
けれど、大切な家族のためにも、私自身のためにも、この目標を諦める訳にもいかないのです。
……リシェード様も、この目標は否定なさるでしょうか。
無意識に脳内でリシェード様の名前を自分が出したことに少し驚いてしまいます。
リシェード・グラファイス伯爵令息様。人望が高く、性格も穏和だとよく聞きますが、夜会で話したり、庭園内で話しかけてきたりとしている所から、好奇心や物珍しさ、というのは少しはあるのでしょう。
それでも、私と積極的に話す方はあまり居ませんので、少しだけ…、嬉しいと思ってしまいます。
これから、リシェード様が鍵となるような……、そんな気もしますが、全ては星の導きのままに。
どうか、見ていてくださいませ___
お母様。




