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理想郷  作者: Zero_One
一章
19/35

呪われた装備

 頭にガンガンと響く衝撃。実際には外部からの衝撃ではなく内部への干渉の様な感覚。頭を抱え倒れ込む。


「どうした。というか呪いだろこれ。確認してねーのか。」


「買った後確認したよ。さっきまでも効果なしのただのコスチューム・アイテムだったよ。」


「呪いの隠しステータスか、最悪だな。俺は解呪もってないぞ。」


「私も持ってない…。」


 ガンガンと響くのが次第に弱まり、無くなった後これが何か聞いたのでアイテムを確認してみた。



 白いキツネ耳[コスチューム] 作:鴿yzェ*=qWzサZ

 装備解除不可[呪] 感覚統合[呪]



 内容を二人に伝えた。


「作者は意図的に文字化けさせられていて、誰だか分からん。そして呪い二つも発動させれる物を作れる奴なんて、限られてると言う事だ。これはギルドの方で調べる。あいつ等にも伝えておく。」


「分かったそっちは任せる。しかしウィーちゃん大丈夫?」


 とりあえず装備が外せなくなり、非常に恥ずかしい事と、この狐耳から遠くの音も良く音が聞こえる。

 そして動かせたり出来ると言う事が分かった。

 ゲームを始めて直ぐの尻尾の時もそうだったが、不思議な感覚だ。

 恥ずかしい事さえ除けば、聴覚が良くなり便利なんじゃないだろうか。


 もう色々と感覚が麻痺してきている。現実にさえ影響がなければ、フードで隠せるからまあいいかと云う感じだ。

 ペアの件忘れてそうだからこちらから申請してみよう。この状況でどういった反応をするかも楽しみだ。


 ピーちゃんは(ことごと)く期待を裏切ってくれるな。

 無反応で『ピコーン』ペア申請が受諾されました。と通知が来た。

 そして早速のペア通話機能で、(イキナリ申請送ってくるって満更でもないのね。)と。


 そして受諾と共にペアになった者同士少しの間淡い赤色で輝いたのだが、当然風さんにも分かる。


「おあえらーーー。人が心配してるのに、何しちゃってくれてるんかなー。」


 とピーちゃんを睨み付ける。


「し、申請したの私じゃないよ。」


 と首をブンブン横に振っている。


「ウィンスお前からかよ。もう真剣に考えるのが阿保らしくなったわ。んでどうするよ意地でもその耳外したいか。」


「いや何だ実際すごく聴覚良くなっててよ、便利かもって思ってるんだ。」


 それを機に風さんは調べるのは調べるが、外せるときは連絡するから、本気で外したくなったら云ってくれ、となり解散となりこの場を去った。目をキラキラさせながらこっちを見ているピーちゃんを残してだ。


「大丈夫、許可なく触りません。」


 何で敬語なんだこの人は…。




 しかしキツネ耳と感覚が共有されたので、触られる間隔もわかってしまう。

 そして触られるとこそばゆいが気持ちいい。

 犬とかが頭や耳のあたりを撫でると、目を細めたりする気持ちが少し分かった。癖になりそう。


 しかし人前では基本的にフードを被ると言う事で納得させた。触るのは人目がない所でということで。

 そんな話から発展した共有倉庫や共有ルームはギルド・タワーがある町ではタワー内部にあるから使用出来ると言う事。

 家は二軒まで買う事が出来ると言う事。そしてピーちゃんは初期町以外の町に家が欲しいと言う事。

 なので俺とピーちゃんによる、二人旅が始まろうとしていた。




 そう云えばピーちゃんのステータス詳細を見たのだが正直驚いた。

 レベル高過ぎた、それでも風さんより低いとの事。あの人の本気は計り知れない。

 魔法に関しては俺に毛が生えた程度しか使えないと云う。代わりに物理特化型らしい。

 使用武器は大鎌(サイス) 普段は両手槍を持っている。

 理由は簡単だ。絡まれている初心者を助けた時に、大鎌を持ち凄んだらどっちも逃げて行ったのが理由だった。黒を基調としたピーちゃんの服装は確かに死神に見えなくもない。黒いフードを被ったら完璧だ。

 あの厳ついイメージが未だに残っているが、実際の本性は今横で尻尾と耳を撫でながら、ニヤついて緩んだ顔をしている残念な人だ。

 俺より身長の高いピーちゃんから聞こえる小さな吐息だが、ずっとハァハァ云ってて正直少し怖い。


「さあ、いつまでも撫でてないで出掛けるよ。」


 はぁーーい、と名残惜しそうにしながら支度を始め、ホリマインの共有ルームを後にする。


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