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理想郷  作者: Zero_One
一章
17/35

破門騒動

 ドタドタと大きな音がするので目が覚めると、風さんが乗り込んできていた。


 俺の事がどうにもならないと悟ったらしく、ピーちゃんが呼んだのだろう。


 何があったか説明している様だ。


「てめー、初心者相手に本気出して無抵抗の奴に何やってんだよ。やっていい限度があるだろうが!そんな事もわかんねーのか!そこで大人しくしてろ!」


 そう云われ部屋の隅近くにある椅子にチョコンと座ったピーちゃん、明らかにシュンとしている。


「ウィンスお前も服だけは着ちまえ、目のやり場に困る。」


 そう云って服を投げ渡される。



 一通り服を着るとお前もお前だ抵抗しろと云われたので、記憶のあった部分までを話すとすっと反転した風さんはピーちゃんの前まで行くとその頬を(はた)いた。


「ごめん…なさい。」


「それだけの行動をとられて、なぜ相手が本気で拒んでいると分からない。女だから男に何しても良いとでも思ってんのか。そんなことして他の男の様に、皆喜ぶとでも思ってんのか。」


「私は誰彼構わずこんな事しない。」


「そういう問題じゃない。」


 ふぅーーーー。と風さんが長い溜息を()くと、ゆっくりと口を開く。


「さて、今回の件だがこれは(れっき)とした事件だ。現実で裁いて貰っても良い内容だがウィンスはどうする。」


 俺はそこまでしなくていい。それに女性にされたとリアルでバレたくない。とそう答えた。


「それは俺にも良く分かる、俺も同じ立場ならそう思うだろう。ならゲーム内で片付けなきゃ駄目だな。

 先に云っておくぞ。一番キツイ罰は[破門]だ。いくら仲が良かろうが長年つるんでようがケジメはケジメだ。」


「え…それだけは待って。謝るし何でもするし、破門は許して。ギルド抜けるなら脱退するから、それは許して。」


「俺に謝ってどうするよ。ウィンスが許さなきゃ決定だ。」


 話の展開に付いて行けない俺は[破門]が何か聞いた。


 要するに大きな問題を起こしたギルドメンバーが破門されると、今後どこのギルドにも加入が出来ない。

 自分でギルドを新設するしかない。そして破門者はプレイヤーネームが紫色で表示される様になると云う。

 そういった意味があるようで、特に何も云ってないのにピーちゃんが俺に土下座をして謝っていた。


 この破門勧告もある意味間接的な暴力だなと感じた。


 そういえばピーちゃんが助けれくれた時、絡んできた四人も名前が紫色だったな。そういう事か。


 立ち上がった俺の顔をピーちゃんが見上げて来る、と云うかあの気の強い子が涙目になってるじゃないか。


「いいよ。もう、いいよ。」


「いいってどっちのいいだ。破門にしていいのか。今回の件を許すという、いいなのか。」


「…風さん怖いんだけど。…許すという意味でのいいだよ。もうさっきまでの何とも言えない気持ちはどこかに吹き飛んだし。」


「さーてお許しがでたぞ。で、お前はウィンスに何をするんだ。何でもするんだろ。」


「え…あ…ちょっ…。」


「言う事は?」


「ごめんなさい、そして有り難う。」


 よく出来ましたと肩の力を抜く風さん、そして鼻をズズっと鳴らすピーちゃん。


「そういえば何でも好きな物買ってくれるって。」


 結構前の話を思い出したので云ってみた。



「ほうそんな事云ってたのか。じゃあ俺がウィンスのステータスやスキルに合いそうなアクセサリ見繕うから、それでも買って貰えば良いんじゃないか。」


「へっ…。えええ!」


「問題あるのかー。文句ないよなぁ。」


「か、買わせて頂き『ガタッ』買わせて下さい!!!」


(ぷふっ、はは…はははははは。)


「「はあぁぁぁぁっ」」


「つっかれたーーーー。ガラにもない事すると疲れるわ。このビoチのせいでよ。」


「誰がビoチよ。他にはしてないわよ。」


「しかしまあここまでとは。ケモ耳でも付いてたらどうなったのか想像したくないわ。」


(ケモ…ケモ…ケモミミ…ハァハァハァハァ…)


 あっ、そういうご趣味の人だったんだ、と今になって気付いた。ただの尻尾好きじゃなかったんだな。


「一応確認だが買ってもらうだけでいいのか。何でも言うこと聞いてくれるらしいぞ。」


 それに気付いたピーちゃんが、目を見開いて風さんを見ている。


「しかし何でもってねー、本当に何でもしたら風さんに殺されそうだしなー。」


 と何も考えずに呟いてしまった。


「おまっちょっ何いってんだよ。」


「あっれー風ちゃんもしかして私に気が有るのー。なーんてねー。」


 少し耳を赤らめながらお前は反省しろと言い放つ風さんが居たが、間違いない確定だ。

 ピーちゃんも勿論気付いた様で、そのあと体を寄せたり胸を押し付けてからかった。

 風さんは顔を赤らめながら


「そ…そんなことねーよ。」


「ふーんじゃあ、尻尾触るのも今後許可する代わりに、私もピーちゃんを触らせてもらおうかなー。」


 とここぞとばかりに私と云いながら云ってみた。


「私はいいよー。尻尾触れるなら安いもんだよ。」


「やっすいなーお前の体。」『ごふっ』


 と云った瞬間風さんは殴られていた。


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