71 あ〜↘↘
浮かない顔のアクトを見て、私には衝撃がはしっていた。そうだ。そういえば!
ロクが、言ってた〜!次の攻略対象の場所〜!!
私はアクトのことで頭いっぱいになってしまって、その事ばかり考えていたけど。
アクトはちゃんとその先を考えてくれていて、それで悩んでくれていた。ということ〜。
素晴らしい恋人、素晴らしいパートナー!とっても有難い。有難い…けど……。
仲良くできる…か……かぁ。
うん。たしかにたしかに。不安なところではあるよね。なんなら私だってちょっと思ってる思ってるけど、私はそんなこと言ってられない。
でも、アクトは。うん。アクトはさ。
「まだで会ってもないし、分からないけどさ」
「うん?」
「別に、仲良くしなくてもいいんじゃない?」
私がすぐ返したかったのはこれだけ!
「もちろん。アクトも仲良く出来て、友達とかになれちゃったら最高だけどさ。人には相性もあるし、何より。気まずい相手でもあるじゃん…?」
こくん。と頷いた。仲良くできるか心配なのも結局はここだろう。
自分と同じ人が好きな人と、仲良くなれるのか。
仲良くなれる人もいれば、なれない人もいるだろう。もちろん、相手にもよるし。だから。
「べつに、仲良くなろうとしなくたっていいよ!もちろん。無視したりするのは絶対ナシだけど、必要最低限の付き合いが出来たら、別に何も問題ないし。もし仲良くなれそうだったら、なってみればいいんじゃないかな?」
どうだろ?アクトの心の雲がはらえてると嬉しいけど。そっと覗いた顔は、晴れやかだった。
「そりゃそっか。出会う前から考えてても、仕方なかったね!」
良かった良かった。声も明るい、顔も明るい!なんとか、解決できたみたいだ!!
「あ〜でも言っといていい?」
「なになに?」
「僕が新しい人と会う時、ねえさんと一緒に居たら、絶対新しい人の事すっごいジロジロ見ちゃつし、もしかしたらこう、何。威嚇とかもしちゃうかもしれないから、行く時はついて行かないでもいい?」
「あ〜もちろん。お留守番を頼んだよ」
「慣れてるから、まかせて」
なんかこう。切ないな。アクトって存在が切ない。自己分析完璧なのすら切ない……。
「どんな人かは気になるから、帰ってきたら、沢山話を聞かせてよね?」
「それももちろん!」
ちゃんと話しますとも!むしろ聞いて欲しいですとも!
まだ出会ってもないし性別も分かってないけど、好きにさせてやるというやる気だけはみなぎってきた!
やってやるんだ!なんて思っていたら。




