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68 『いち』ばん


 分かってる。きっとこの先沢山ねえさんは他の人から愛されて。

 他の人のことを愛すんだって。

 でも僕はねえさんのソンサさんの唯一の弟で、僕はねえさんのことをねえさんと呼べて。

 僕はねえさんのいちばんになる。


 大丈夫。それなら耐えられるはず。

 大丈夫。僕は強いから。大丈夫なはず。


 ねっ。そうだよね。ねえさん。


ーーーーー


「ねえさんってこの世界で誰とも付き合ってないよね?ねえさんのいちばん、ぼくにちょうだい」

 抱きしめていた体から聞こえてきた言葉に、思わず何も考えられなくなる。

 付き合ってないよね?いちばんちょうだい?

 こ、こ、こっこくはく!?

 これってこくはくってこと!!!???

「つ、つきあってくれるってこと?」

「うん。恋人同士になろうってこと」

 きゅ、きゅうだった。何もかも急だった。正直、急に抱きつかれただけでぶっちゃけキャパオーバー寸前だったのに、なんて声をかけようか考えていたら、こ、告白された。

 へんじ。へんじしないと。とにかく。

 いちばんか。

「この世界ではまだ誰とも付き合ってない。それに、アクトが一番初めに好きになった人。いちばんはじめ、アクトがもらって?」

 恥ずかしいだとか。考えたら負けだから。終わりだから。恥ずかしいとかいう感情捨てないと、この先絶対やっていけないから。

 ほらそれに。アクトがこんなにも嬉しそう。

「分かった。もらう。僕は人生で誰とも付き合ってないし、ねえさんが人生でいちばんはじめに好きになった人。僕のいちばんはじめは、ねえさんがもらって?」

「わっかった。もらうね」

 声に力が入った。な、なんかエグい会話じゃない?何この会話。何この会話。

 頭真っ白で何も考えられないんですけど。

 色々聞きたいこととか、お義母さんの様子とか知りたかったのに。頭が回らない。


 ……急じゃない!!!?????

「だって、ねえさんを抱きしめた時思ったんだ。すきだなぁって、それまでも何回か思ってたけど」

 こやつ。全然ツンデレじゃない……。デレデレ………。えぐいくらいかわいいけど。だって、自分で言って、ちゃんと照れてるし。

 いやちょっと。真正面からあびたらダメなやつ。

「ふふ〜ん。ミッションコンプリートだねっ?ね〜えさんっ?」

「そうだね〜。あ〜くとっ」

 かわいいやつで、隠しきれてないよ。照れが。私も多分照れてるよ。

「おめでと〜〜〜〜〜」

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