30 精神的に…し……
なんでぇ。どうしてぇ。
確かにアクトに会いたかったよ。探しては、いたけどさぁ…。今じゃないかもなぁ……。
これは中々耐え難いものがある…。何が悲しくて、今から好きになってもらおう!という自分が好きになりかけている義理の弟に、
ハイハイしている姿見せねばならないのですか。
あぁ、でも今は違う。ちょっと色々言いたいことはある。でも飲み込む。
だって死にかけているんだ。私。
「アクト!」
「なに!?」
「あのロボットの対処法知らないかな!?」
アクトが私の奥を見る。しっかり驚いている。うそぉ。さすがに知っていて欲しかったかも。同じ家にいる仲間じゃないのですか?どうにかなりませんか?幽霊さんにひたすら頑張らせているのですよ!
あ、ただいまアクトさん、へたりこみました。わぁ〜私と一緒だね〜。言ってる場合じゃないですよ。あかんです。これは。
「ハイハイするよ!アクト!出来るだけ食卓の方に!」
「っっ…わ、ぁかった!」
偉いよ。プライドとか諸々飲み込んだ音が聞こえたよ。激偉だよ。
「頑張って〜。魔力つきちゃうよ〜」
おっとぉ。後ろから怖すぎる声が聞こえたぁ。魔力がつきるとバリアが貼れない。そういうことですか?嘘だと言ってください。
アクトが息を飲む音が聞こえたと思ったら、目線が私の横で固まった。アクトが見てくれたなら、オーケーですよ。本当は食べ物を無駄にはしたくなかったけどね。
とっても大きな声を出す。
「これは一回諦めよう。そして、アクト!」
「なに!?ねぇさん」
「競走だよ!先に着いた方が、質問できる権利三つゲットね!」
私はなりふり構わず全力でハイハイをする。さっき、私は少し練習的なのもできているし、有利なはず。勝つ!
「はぁ〜??ずるでしょ!!」
そんな不機嫌そうな声が近づいてきている。それなら同時スタートでしょ〜。とかありえなくなーいとかブツブツ言っていたけど。
さっき大きな声出した時ビクってしていたので可愛いだけです〜。とっても可愛かった。にやけてないといいな。状況にあって無さすぎるし。
アクトが横に並ぶ。早すぎるでしょ。こっちを見て、ニヤリとする。
負けじと私もニヤリとして。
ハイハイをとにかく急いでやる。
何この状況。と思う。後ろにロボットがいると思うと、かなり怖いと思う。
それなのに、そのはずなのに…とっても
(幽霊さんには非常に申し訳ないけど、)
とっても、楽しかった。




