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男女比1:4のジェンダーレス  作者: エカルラトラ
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水着を買いにやってきた

 フィットネスクラブに通うようになって一週間経った。ここの施設にはプールがある。そろそろ、プールに行こうと考えたがいかんせん水着がない。まずは水着を用意するところからか。

帰りに受付へ寄って、水着に制限がないか聞いてみた。節度ある水着なら何でもいいらしい。節度のない水着ってどんなだよ。ひもビキニとかかな?まあ俺は男だから関係ないな。今度の休みにでも買いに行ってくるか。


   *****


 今日は電車で2駅のところのショッピングモールにやってきた。もちろん水着を買うためだ。

学校の水泳の時間に使えるように、学校の方にも問い合わせしたよ。なんでもいいそうだ。

フィットネスクラブの事もあって、節度ある水着って言わないのか聞いたら、本人が恥ずかしくないなら何でもいいらしい。学校の方が規制が緩いってどうなんだろう?今から水泳の時間が楽しみになってきた。

さて、ここは初めてだから、水着売り場を探しに案内板の所へ行く。案内板の所へ行ってみたら、そこには案内板を見ながら考え込んでいるクラスメイトの女子がいた。


 「う~ん、どこ行こうかな?あっ純・・・えっと、あんたさんはだれかいのう」


 「どこの村のおばあさんか。ばあさんや~うおっほ~」


 「志村のケンさんじゃねか。じいさんや~うえっへ~」


 「で、何してんの?てか名前おしえて?」


 「え~もうやめちゃうの?てか名前覚えてもらえてない」


 「いや、初日の自己紹介だけじゃあ、わかんないって」


 「私は、広瀬陽子よ。ヨーコちゃんって呼んでね」


 「リョーカイ。で、ヨーコちゃんは何してるの?」


 「純君は何してるの?」


 「俺?俺は水着を買いに来たんだよ。」


 「奇遇だね~私もだよ~」


 「嘘をつけ、どこ行こうかなっていってたじゃないか」


 「うん、嘘ついた。そして嘘をつけっていったから嘘をつく」


 「え?えっと、うそをつくな。そして俺は水着を買いに行くけど、ついてくるなよ。じゃあな」


 「ん。また今度」


 行ったか。へんなやつだったな。さて、水着は4階、スポーツウエアのコーナーか。

俺はエスカレータを使って4階へ上がってきた。エスカレータを使ったのは単に案内板に近かったからだ。

こうして水着売り場までやって来たのだが、男性用水着が見当たらない。

いや、女性用水着は色や柄や形状などバリエーションがあって量も多いからすぐわかるんだが、その近傍にあるはずの男性用水着が見当たらない。

しかしいつまでも女性用水着売り場の回りをうろついていたら不審者扱いされてしまう。

仕方がない、場所を聞くため店員さんを探しに行こう。


 「純君どこ行くの?水着を買いに来たんじゃないの?」


 呼ばれて振りむいたらヨーコがいた。


 「いや、なんでヨーコがここにいる?ついてくるなと言っただろう?」


 「ついてくるなといわれたから、ついていかずに先回りした。ここにいるのは純君に似合う水着を選ぶため」


 「ほぉー?、どんなのを選んだのか見せてもらおうじゃないか。ていうかここに男物有るのか」


 「ひとつ目のおすすめはこれ」


 「ひとつ目って複数あるのかよ。で、なんだこれは?ひもビキニじゃねーか。女物だろ、冗談じゃない着れねーよ」


 「冗談ではないから着れる。そしてこれは男物。これを着ればクラスのみんなが喜ぶ」


 「そんなばかな、これが男物?あっボトムスの前側に男性自身を入れるように膨らみがある。

そしてそれ以外は全部ひもって、まるで水牛の角を使って股間を隠しているアフリカ原住民みたいじゃないか。

それにトップスのこの布地の大きさってなんだ、乳首しか隠れないじゃないか、ていうかなんで男が乳首隠すんだよ。とにかくこんなのは絶対着ない」


 「男性のほとんどは乳首を隠したがるもの。その辺も記憶が戻ってないのね。じゃあつぎはこれ」


 「ほとんどは隠したがるものって、隠さない者もいるってことだな?」


 「隠さない人も一定数居る・・・らしい」


 「らしいってなに?いるのいないのどっち?」


 「私が見たこと無いから不確定。それよりもこれ」


 「なんだこれ、俺にこれを着ろと?飛び込めば間違いなく、そして泳ぐだけでもずれるぞ」


 ヨーコが出してきたのはボトムスが競泳用水着みたいでトップスがチューブトップ、腹巻みたいなやつだった


 「クラスみんなが喜ぶ」


 「いやいやそれはない。クラスの笑いものになる気はない」


 「大丈夫、純君にはクラスのみんなを喜ばせる義務がある」


 「ないない、そんな義務は無い。絶対ない」


 「次のおすすめはこれ」


 「なにをしれっと次すすめている?え?これ?いやこれは着れねーよ」


 「なんで着れないのか説明よろ」


 「いや、こんなもん着たら、俺のメンタルが死んでしまう。だからダメ」


 ヨーコが3番目に持ってきたのは、前世の女生徒用スクール水着に似た物だった。


 「むう、純君がわがまま言う」


 「いや、俺は俺の好みの物を買う」


 そうして探し回った挙句トップスは紺色のメンズタンクトップの丈が短いやつみたいなのとボトムスは競泳用水着みたいなのにした。

自分で探して思ったのだが、この世界の男はトップスを付ける人が多いためカップルで同じデザインの<お揃い>にすることも多いらしい

だからなのか男女の水着を一緒くたで取り扱っている。なので俺には男性用がどこにあるか判らなかったのだ。

とりあえずヨーコには感謝しておこう・・・あれ?ヨーコはどこいった?


*****


 「会計お願いします」


 「はーい、あら、さっきの男の子と同じね?」


 「クラスメイトでお揃いなんです」


 「いっしょに清算しなくてよかったの?」


 「そこは、サプライズなので」


 「いいわねー青春ね」

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