パーティー-5
「………………ハッ!」
いつの間にかキツく閉じていた目を開けると、通りに並ぶ露店や行き交う人々の姿が見えた。どうやらここは、街の広場のようだ。
「つまり、やられたってことか」
俺はあのまま為す術なく狼にやられて、リスポーン地点まで飛ばされたのだろう。
身体の様子を確かめてみるが、取り立てて怪我のようなものは見当たらない。しかし、何処と無く全身が少し重く体調もあまり優れないな。おそらく、デスペナルティで一時的にステータスが低下してんだろうな。
「いやぁ、強かったな」
「途中から何してるのか分からなかったよ」
振り返ると、ノアとハヤトが立っていた。どうやらやはりここはリスポーン地点のようで、他にもどこか気怠げな表情の人がちらほら見受けられる。
いつまでもここに留まっていると迷惑になりそうなので、いつもの宿屋へ向かうことにする。
「……デスペナとしては、割と普通か?」
「有情な方だな」
「結構情報出てるね」
適当に食事をしながら、掲示板を巡って情報を集める。あまりよろしくない行為だが、文字打ちさえしなければ画面は念じるだけで切り替わるので、テレビを見ている感覚ということで許して欲しい。
……いや、そもそも食べながらテレビという時点で駄目だと言うのも分かるが、そこはほら時間の有効活用ってことで。
とりあえずデスペナルティについて調べてみると、いろいろな理由で死んだ人たちの体験談とデスペナルティの仕様について纏めたスレッドが出てきた。どうやら、この時点で既に多数の方が死に戻りを経験しているらしい。どうして死んだのか、その後のデスペナルティについての体験的感想等が載せられていた。
それを元に、自称RPGゲームの仕様等について詳しいらしい人たちが別スレで議論を重ね、おおよその答えを出していた。それによると、・移動速度以外のステータスの大幅な低下(1時間)・所持金減少(3割減)・装備品以外のアイテムのロスト(約2割減)だそうだ。
他にもマスクデータが幾つか存在するみたいだが、製作者でもないのにそこまでは知りようがないだろう。とにかく、実害の大きなこの3点だけ覚えて置けば問題ないだろう。
ステータスの低下は、ゾンビ特攻をやりにくくすることが主な目的だろう。移動速度を落とさないのは、街での行動がグダらないようにするためだと思う。1時間というのは、長いような短いような微妙な線を行ってると思う。個人的には、負けた奴に対策するための準備や消費アイテムの補充等をしていたら過ぎる程度で気にするほどじゃないかな。
所持金やアイテムのロストは、まぁよくあるペナルティだし某ゲームのように全ロストじゃない分普通に許容出来る範囲だ。……いや、アレが厳し過ぎるだけな気もするけどな。
デスペナとしては、そこまでキツくはないかなと思っています。




