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付加魔法は自分のために  作者: 仙堂レイ
第二章:十人十色
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パーティー-3

最低でも月一は更新したいなとは思うのですが、中々難しい時もありますね……。

「気配が変わったね」

「ようやく来やがったか」

「紅い月ねぇ、俺好みの雰囲気だ」


 現実では見ることの出来ない紅い月。ゲーム上の雰囲気作りなのは分かっているが、それでも心躍るのは確かだ。いつもは普通の月だったはずだから、おそらくボス戦用の分かりやすい視覚的表現なのかも知れないな。


『ワオオオォォォォン!』


 夜になり静まり返った草原に、大きな鳴き声が木霊する。というか、今気付いたけどいつの間にか周りの人もモンスターもいなくなってるのな。まぁ、ここがボス戦用のマップで俺たちだけが転移させられたってとこだろう。


「おいおい、マジかよ……」

「おっきいねぇ〜」

「いや、これ昨日戦った時より明らかに大きいぞ!?」


 鳴き声のした方に顔を向けると、俺たちの想像よりも一回り近く大きな狼が佇んでいた。

 ウルフをそのまま大きくしたような外見だが、体格に相応しい牙や爪はそこらの武器よりも鋭さを感じさせ、凛とした佇まいは圧倒的な王者の風格を纏っており改めてこいつがボスなのだと実感させられる。


「ねぇ、でも本当に大きなウルフって感じで別に綺麗じゃないよ?」

「うーん、昨日といろいろ違うんだよなぁ……」

「そこら辺は後。とりあえず今は敵に集中すんぞ」


 確かにハヤトの情報とは幾つか異なる点はあるが、敵として目の前に現れた以上戦う以外の選択肢はない。特殊フィールドにいるせいで逃げることも出来ないしな。


 ということで、俺は弓を手に持ち矢を番えいつでも射れるようにしノアは両手で銃を構えハヤトは体の調子を確かめている。

 ……いや、確かにハヤトはスピード重視の近接型だし【格闘】も【蹴り】も持っているのでおかしくはないんだが、その背負っている大剣は何のためにあるのだと言いたくなる。


「それじゃあ、ハヤトは右ミナトは左からお願いね」

「一人ひとりバラけると危なくないか?」

「攻撃さえもらわなければ問題ないっての」


 確かにハヤトの身のこなしは軽いし近接型なのである程度は対応出来るだろうが、俺とノアは中〜遠距離を得意としている。万が一、一気に距離を詰められるようなことがあればその時点でほぼアウトだぞ?


「よし、行くぞ!」


 そんな俺の心配など知る由もないハヤトは、1人で勝手に飛び出そうとする。仕方が無いので、頭では厳しいと思いつつもハヤトの掛け声に合わせて大きく回り込むように駆け出す。

 そして、俺たちが動き出してすぐに乾いた銃声が草原に響き渡った。

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