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付加魔法は自分のために  作者: 仙堂レイ
第二章:十人十色
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始まりの街-17

「……ねぇミナト。一体何をしているのかな?」


 押し倒された状態で尚笑顔のまま質問された。いやうん、ホント笑顔が怖いですはい。


「えーっとだな、これには深い訳が……」

「どんな訳があったら、人をタックルで押し倒した上に痴漢行為をするのかな?」

「ちょっ、それはしてないからな!?」


 慌てて身体を離すが、変なことはしてない。いや、出来ないと言う方が正しいか。……あ、別に残念がってる訳じゃないからな!?


 タックルしてしまった時、ノアの身体に直接触れたんだ。しかし、倒れた後は何か透明な壁みたいなものに阻まれて、身体に触れることは叶わなかった。

 いや、完全に事故だし、そこから何かしてやろうって気もなかったけどな。


「はぁ、危うくミナトに辱めを受けるところだったよ」

「はいはい、大通りではないとはいえ、そんな危ない発言をしてないでさっさと行くぞ?」

「はーい、分かってますよ〜」

『【パートナー】のレベルが上がりました』

「「えっ?」」


 突然聞こえてきた声に、思わず顔を見合わせる俺たち。どうやら、レベルが上がったらしいのだが、どうしていきなり……?


「なぁノア。俺の固有スキルの【パートナー】ってやつがたった今レベルアップしたみたいなんだが、何か心当たりあるか?」

「さぁ、ボクの【パートナー】も理由は分からないけど、同じタイミングでレベルが上がったみたいだけど……」


 どうやら、ノアも【パートナー】を持っていたらしい。しかも、今の分だと俺と同じでまったくレベルは上がっていなかったみたいだ。

 能力も分からなければ上げ方も不明とは……ホント、何なんだこのスキル?


「まぁ、そんなの気にしてても仕方ないし、さっさと行こうよ」

「とりあえず出来ることから、だよな」


【パートナー】の仕様は気になるところだが、宛もないしこんなところでジッと考えていても仕方ないのは事実だ。それに手の中に強化パーツがあるのに、効果を確かめないのはもったいないしな。


 気持ちを新たに雑貨屋へと歩を進める。まずは来た道を戻り、大通りに出る。そしてしばらく道なりに進みんだかと思えば、とある露店の前で立ち止まった。どうやらここが目的地のようだな。


「どうも〜。また来ましたよ〜♪」

「おう、いらっしゃい。そろそろ店を閉めようかと思ってたんだが、客が来たか。せっかくだから、見てってくれよ」


 露店に並べられているのは、大小様々なリングに太さの違うチェーン、ネックレスやピアス、果てにはキーホルダーみたいなものまで、多種多様な小物だった。


「どうよ?これでも手先は器用でな、スキルの補助とやらでそれなりの物を作っているつもりだぜ?」

「ホント、綺麗に作られてるよね。手作り感は残っているのに、きちんと形は整ってる」

「どうも。型とかあれば、もっと精巧には出来ると思うんだけどなぁ」


 何か、2人で商品を見ながら話しているが、今回の目的は既製品ではないんだよな。いや、何か目ぼしい物があれば別だけれども。

運営「ラッキースケベはありません」

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