始まりの街-14
日付超えてしまった……。
「なぁノア、俺は換金所に用があるんだが……?」
「大丈夫大丈夫、ここは換金もしてくれるから。ねっ?」
「おう、お前が求めてるのは金か。オッケー、品物を見せてみろ」
どうやら、きちんと換金はしてくれるらしい。問題は、俺がまったく通貨や市場を理解してないってとこだが……。
「こりゃまた、めんどくさいモンスターを狩ったもんだな」
「あぁ、やむにやまれずな」
「状態も悪くないし、この量か……。血には毒も含まれてるから、武器にも使えるし……」
ブツブツと独り言を唱えながら鑑定しているマスター。いくらくらいになるんだろうか?
「……よし。全部で1万Gでどうだ?」
「うーん、どうなんだ?」
「いいんじゃないかな?元々ここは、換金率良いからね。他のとこで売るよりは高いと思うよ」
それにしても、Gがこの世界の通貨なのは分かるが……1万Gってどれくらいなんだ?
「……そういえば、マスターって【鑑定眼】持ってるんだよな?」
「ん?あぁ、商売上必要なスキルだからな」
「だったらさ、ついでにこいつを鑑定してみてくれねぇか?」
「おう、見せてみな?」
カウンターの上に、ビックボアからドロップした珠を乗せる。ついでだから、こいつも鑑定してもらおう。
「ミナト、これは?」
「あぁ、何か森を通せんぼしてたモンスターからドロップしたんだけどさ、俺が見ても一体何なのか分からないんだよな」
「マスターになら分かるの?」
「たぶん?」
【鑑定眼】があるなら大丈夫だろう。珠にも、鑑定してもらおうとしか書かれてなかったし、こんなとこで商売しているんだから、【鑑定眼】のレベルもそれなりにあるはずだ。
「……おい、こいつをどうするつもりだ?」
「どうって言われても、それが何なのか分からないことにはどうしようもないな」
これは本当のことだ。どう扱うにしても、正体が分からない以上はどうしようもない。危険な物なら即売り飛ばさないとだしな。
「そうか、だったら……5万Gだ」
「……は?」
「すべて合わせて5万Gで買い取るって言ってるんだ」
えっと……つまり、あの珠だけで4万Gということか……はぁ!?
「何じゃそりゃ!?」
「ミナト、うるさいよ」
「い、いや、でもさ……」
だって仕方ないだろ。今まで狩ったバットの素材を全部集めてあの珠の4分の1だぜ?
「で、結局あの珠は何なんだ?」
「……知りたいのか?」
「そりゃ、どうするにも情報が必要だしな」
「……じゃあ、2万Gだな」
「ん?」
「教えるなら、全部で2万Gだと言ってんだよ」
えーっと……教えるだけで、価値が一気に下がるのか?そりゃまた、意味不明だな。
「どうしてそうなる?」
「それほど、こいつがおかしいってことだ」
「ちなみに、売らないという選択肢があるのか?」
「それも、もちろん可能だぞ」




