65
翌日、先ずは昨日出会った2人について話を聞く事になった。
通訳や安寧の為に、私はリラを抱っこしながらだ。アスターは何やら考えがあるらしく、ソラを抱っこしている。
「昨日はありがとう、とても助かったわ。私はアイビー・ヘデラインよ、歳はアスターと同じく24。よろしくね。」
「俺はラゲム・アーグレン、歳は23だ。礼を言う。」
「お二人とも、無事で何よりです。私はユリシアと申します。20歳です。家名は無いので名前だけで失礼します。」
「大丈夫、アスターからある程度話は聞いているわ。特殊な事情があるとね。泊めてくれたし、私達の恩人なのだから、そんなに畏まらなくていいわ。呼び方も、アイビーとラゲムで大丈夫よ。」
そっとアスターに視線を送ると、大丈夫だ、と微笑まれた。それなら敬語無くても大丈夫かな。
「うん、分かった。」
リラをもふもふしながら笑ってみると、アイビーはニコニコと笑い返し、ラゲムは少しだけ口角が上がった。
「珍しいな、ラゲムが笑うとは。」
「いつも無愛想で口下手なのにね。」
そうなんだ?割と表情は顔に出ている気がするけど。
アイビーはすごく美人で、紺色のストレートロングな髪に、グレー、いやシルバーかな?という瞳の色、姿勢も綺麗。立ち上がった状態を見ていないから分からないけど、今座っていて私の目線が上になるので、多分私より身長高そう。
ラゲムはキラキラ輝く金髪に、深い翠の瞳だ。顔立ちは中性的ですごく綺麗。がっしりした印象はなく、アイビーよりもしっかりした感じだけど体格が近い。アスターと話す時の目線に近いから身長は同じくらいかな?
リラとソラ、伏せつつ様子を伺っている白虎から、意識共有される。3匹の意見は一致しており、一先ず警戒心は無いようだ。
「それにしても、アスターは何処でこんなに可愛らしいお姫様のような子と出逢ったのかしら?」
「誘拐したのか?」
「好き放題言ってくれるな。ユリシアが可愛らしい姫のようだという事には同意するが、決して誘拐ではないからな。」
……?
確かに、こちらに来てからの見た目は可愛らしいとは思うけど、そんなに?
っていうか、アスターそんな事思ってたんだ?
「この2人は、こう見えて小さくて可愛らしいものが大好きなんだ。生きているいないに関わらずな。ユリシアはそろそろ自分が可愛いと自覚して気を付けてくれ。」
「……分かっ、た?」
「それは分かっていない時の返事だな。」
仕方ないな、という表情でそんなことを言われた。
すみません、そんなことを言われるような人間ではなかったので……。そんなことを私に言う人は貴方が初めてなんですよ。
あ、でもリラやソラ、フローラ達から似たような事は言われてるか。それはそれで嬉しいんだけど、人間から言われるのとちょっと違う気がする。




