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立ち上がり状況を確認すると、アスターも少々苦戦していた。
……ソラとフローラもいるのに?
『ねぇね、こいつ魔法も物理も効きにくい!』
「体力は削れているが然程ダメージは無いぞ!」
成程、ならばまず動きを封じてしまおう。
創造で鎖を作り、魔法を付与して魔物に投げる。私の声で意のままに動かせる鎖だ。
「拘束」
そのまま鎖は魔物の全身を縛り上げ、魔物は動けなくなった。
「アスター、このままこの魔物捕まえて調べよう。」
「分かった!」
アスターはすぐ理解してくれた。流石だね。
「ユリシア、こいつはパワーも繰り出す魔法も桁違いだ。どうするんだ?」
「んー、それなら思考回路と精神を止めてみようか。」
おや、魔物は言葉を理解できるようだ。知性は人間に近いのかもしれない。
パチンと指を鳴らすと、魔物はそのまま動きを止め眠りに落ちた。
「取り敢えず、私が魔法を解除するまではこのままだから、問題ないよ。」
なんか、皆さんすっごい驚いてるというか、何とも言えない表情してますね。
「ユリシア、何をしたんだ……?」
「説明は後でするから。取り敢えずお二人を休ませてあげましょう?アスターも疲れたでしょ?」
そう、まずは(私がもう治したけど)怪我をしたお二人と、苦戦したアスターを休ませてあげなければ。
魔物は一旦檻に入れてバッグに収納。生きたままの何かって入れたことないけど、まあ大丈夫だよね……?
「……分かった。少し先に野営可能地があるから、そこにしよう。」
「はーい。リラ、ソラ、1人づつ乗せてあげて。」
『任せて。』
『分かった!』
2人をそれぞれリラとソラに風魔法で乗せ、アスターは自力でルルーに跨る。5匹のパグ達はルルーの背中の籠の中だ。先程の魔物に対して少し怯えていた様子だったけど、今は落ち着いている。
「フローラは抱っこにしようね。」
『わーい!』
ぴょん、とフローラが飛び込み腕の中に収まった。ごろごろと喉を鳴らし甘えてくるのでなでなで。可愛いぃ!
「さて、行きましょうか。アスター、道案内よろしくね。」
「……ちょって待ってちょうだい。」
女性の方が声を掛けてきた。顔色が悪いので早く辿り着きたいけど、何かあったのかな?
「どうされました?」
「この先、まださっきの奴らがいるかもしれないわ。貴女が先頭を歩くのは危険よ。」
成程、湧いてるのかどうかは調べてみないと分からないけど、あの魔物がまだいる可能性があるのね。
「大丈夫ですよ。結界を張りましたし、いざとなったら私1人で何とか出来ますから。」
先程の魔法の他にも、自力で開発した魔法のストックがある。火力で押せないなら頭を使えばいい。
「……無理はしないでちょうだい。」
「ありがとうございます。」
2人とも、私を心配してくれているらしい。男性の方はまだ話していないものの、表情で何となく理解した。




