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愛犬達と異世界放浪旅  作者: 咲藤 ユキ


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 私はバッグから青い石を取り出した。イルリスの森を探索している時に、偶然見つけたものである。一応魔石なのだけど、色味や状態が少し異なっていた。普段魔物から採取している魔石は、宝石で言うとタンザナイトに近い色だが、この石はアスターの瞳の色に近い、深海のような色合いをしていた。


 先ほどと同じくソラが魔石の魔力を放出し、リラとソラが改めて魔法を付与した。


「リラ、ソラ、ありがとう。」


 アスターのピアスをしっかり見せてもらい、創造で同じ造形にする。うん、上出来だ。


「ルルーのためにありがとうな。早速着けてみるか。」


 アスターがルルーの左耳にピアスを着ける。うん、サイズ感もデザインも完璧!


「ルルー、よく似合ってるよ!」


 どうやら5匹の子ども達も含め、皆んながルルーを褒めると、少々照れながらお礼を言った。普段から落ち着いておりかっこいいと言われがちだが、ルルーだって可愛いのだ。


 ルルーの側に駆け寄る、フローラを含めたちいさな子ども達。とことこ歩いて近づくとルルーと顔を寄せ合った。

……創造と慧眼の合わせ技で作った私の辞典の要領で、アルバム作成開始。実は今までも皆んなに内緒で作っていたがリラとソラに気づかれ燃やされたのだ。何故だ、解せぬ。カメラだと音で気付かれたりアスターに驚かれたりしそうだと思ったからこの方法を使っていたのに。

幸いにも、リラとソラは、自分達が写っていなければ良いらしい。だから今は絶好のチャンスなのだ。こんな可愛くて癒される光景を残さないわけにはいかないでしょ?


 ルルーと子ども達は満足したのか、各々自由に過ごし始めた。ランとハクはアスターの元へ、リクとモネは白虎の元へそれぞれ向かい、ウミはフローラと一緒に私の元へやってきた。抱き上げてソファの上に乗せてあげると甘えてくる。なにこれ可愛すぎる。リラとソラはルルーと何やらお話し中だ。


 5匹はまだ転移してきたばかりにも関わらず、めちゃくちゃ元気で超健康体だ。……本当にこの子達だけ転移してきたのかな?何があったんだろう。

落ち着いたらリラとソラに聞いてもらおうかな。どうしてこちらへ来ることになったのか、元の世界に帰りたいのか。この子達が分かるなら、だけど。


 もし、地球にいる方がよくて帰りたい、というのなら、出来るかどうか分からないけど、その願いを叶えてあげたい。それがこの子達の幸せなら。


 でも、リラやソラの通訳を聞いたり観察している様子からは、少なくとも今は帰りたい、とはなっていなさそう。私と一緒にいられる事が嬉しいのなら、私の全てを懸けてでも守ってあげたい。それは、私の手の届く範囲……5匹だけじゃなく皆んなが対象だ。


 神獣の白虎だって、私より遥かに強いリラとソラ、アスターもいる。驕りだけれど、この世界に帰還してやっと、「私」でいられるようになったから。それは、皆んながいてくれるから、そう思えるんだ。

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