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最高で最後の恋  作者: 佑里
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仙台

 十一月はじめ、彼は早朝から仙台へ旅立った。空港に着くとガランとした空港内と飛行機の中を写メって、行ってきますと添えてLINEを送ってきた。仙台についてもすぐ、到着を写メと共に知らせてきた。

 レンタカーを借りて、南三陸を目指したようだ。あちこちに広がるまだまだ復興されていない風景に心を痛めながら、彼はその感想を画像と一緒に素直に送ってきた。なんか、できないもんすかねと彼のため息が聞こえるようだった。


 彼女になんて送ろっかなあ


 とLINEにはいったのは、夕方だった。クイズっぽくすればと返信すると、それいい!と


 さて、ここはどこでしょう


 と、仙台空港の写メを彼女に送った。速攻、彼女から返信があった。


 ん?なに?どこ?

 一人旅してるの?


 彼は彼女とのクイズを楽しみ始めた。牛タンや海鮮丼の写メや、レンタカーの写メを送って彼女を悩ませた。


 もしかして、北海道?


 彼は笑っていたと思う。私には、あいつ当てる気あるんすかねと送ってきた。

 一泊目の宿からLINEが来たのは、夜中だった。一人で車の運転していて、もう疲れたよとあるLINEの吹き出しは踊っていた。そして


 お母さん、明日の朝起こしてくれませんか?

 朝、早いんす…


 笑ったけど、お母さんなんだ…。

 お母さんという美しい日本語が、悲しくなった。お母さんなんだ。


 彼女と彼のクイズは、彼がこちらに戻るまで何度も続けられた。すべてのやりとりを彼は私に送ってきた。野球場や松島の日本三景の立て札、笹かまぼこの写メで


 海鮮丼ときまして、日本三景ときまして、

 宮城だと思います。


 ファイナルアンサー?


 ファイナルアンサー(笑)


 彼は嬉しそうだった。途中でかなり悩んだだろうと彼女を茶化すようなLINEをおくろうとしていた。せっかく悩んで考えてくれたんだから褒めてあげてと伝えた。


 お、当てるなんてすごい!


 彼は充実していたと思う。私はたださみしかった。

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