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最高で最後の恋  作者: 佑里
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主婦

 退職してすぐ、仲のよい同僚が送別会をしてくれた。彼もいた。とりわけ親しいようには、振舞わなかった。

 職場を離れてほんの数日なのに、もう私の知らないことが起こっている。もう私のはいる余地がない。仲間はずれのような疎外感に苛まれた。私の居場所がもうそこにない。

 社会からも遠のいた。専業主婦は素晴らしい職業だ。でもいまの私には不似合いだった。心が萎える。生きている証が見当たらなかった。家庭は息苦しく感じた。家族は召使いを求めているようにしか思えなかった。

 ただ、彼に会いたかった。会わなくなるために、離れるために、退職したのに。

 あのまま職場に残れば、彼の復縁かあるいは新しい彼女の存在が気になる。休みはどこへ行ってるとか気になる、だから辞めた。

 もう限界だったはずだ。振り切れない想いを断ち切らなければならない。私は主婦なんだ。家庭がある。いつまでも叶わない恋にのめり込んで、しがみついている自分のためにも退職は正しい判断なのだ。

 なのに、なのに、私も彼もどちらともなく毎晩もしくは彼の出勤に合わせてLINEのラリーが続く。忘れる努力を私はしようとしていなかった。もっと早く辞めていれば、こんなことにはならなかった。まさか、彼女との破局や復縁に巻き込まれるなんて。


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