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夜景
夕飯はおしゃれなカフェで済ませた。家にメールを入れた。彼は、そんなんでお家大丈夫なんすか?と聞いてきたが、気にしないでとだけ答えた。そんな家族だからねと笑った。
テーブルのロウソクに照らされた二人を周りの人たちはどんな風に見ていたのだろう。心地よさに酔っていると、ポケットから彼は指輪を取り出した。縁結びの御守りにくくりつけてあった。胸が潰れそうになり、高そうな指輪ねと誤魔化した。やすもんですよ、でも彼女は気に入ってくれててねと指輪を握りしめた。
「見せたい夜景、あるんすよ。ちょい付き合ってください」
夜景マニアで、この辺りでは一番気に入っている夜景だという。
夜景スポットに近づくと、目をつむってと言い出した。子供のような会話にときめいた。
坂の街から海にかけて、オレンジ色のまばゆい灯りが無数に広がっていた。思わず感嘆の声をあげた。彼は、ね、見事でしょ、みせたかったんですよねと微笑んだ。そして彼女もね、ここ好きなんすと続けた。
「今のあなたみたいに、喜んでくれたんすよね」




