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最高で最後の恋  作者: 佑里
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混乱

 彼は気丈に仕事に勤めた。笑える精神状態ではなかったはずなのに、努めて明るく振る舞い誰も彼の身に起こっていることなど想像できなかったはずだ。

 彼自身、混乱していた。自分の存在が愛した人を苦しめたのではないか、おいつめたのではないか、とことん自分を責めていた。

 朝には彼女をもう苦しめたくないから、別れようと思うんですと話し、その日の夕方には着信一回だけいれてもいいですかねと笑った。職場にいても、頭の中は彼女のことしかなかった。そばで感じて私は切なくなった。

 出会わなければよかったとこぼしたこともある。恋愛の行き詰まりは一人のせいじゃない、二人で乗り越えないとと肩をたたいた。

 彼女からの返信はなかった。毎晩LINEに今日も返事がないんすよと報告してくれた。まだまだ考えてるんだよとありきたりの答えでかわしていた。

 私自身も混乱していた。どうにもならない恋にあり得ない展開が起こっている。もし、もし彼に必要とされたなら、いやあり得ない。何度も首をふる。

 ただ、今一番そばにいて彼をわかっているのは私だ。やりきれない想いとは裏腹に、何とも言えない満足感があった。

 もしも…もしも、あり得ない状況が現実になったら家族を捨ててもいいかもしれない。時々おかしな妄想と願望が頭をよぎり又打ち消す。その繰り返しで私自身もパニックだった。

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