コンビニ
翌日、私は休みだった。彼は職場から時間があればLINEしてきた。
あっち、何考えてるんすかね
どうしたらいいんでしょね
辛い思いを抑えて仕事に励んでいるんだろうと思うと、いてもたってもおられず、仕事が終わったら連絡して、迎えに行くからとLINEにいれた。いいんすか?ありがとうございますと返信があった。
夜8時を回って、終わりましたとLINEに入った。職場の前まで迎えに行った。
「家族さんに何て言って出てきたんすか」
そんなことは気にしなくていい、今日は誰もいないからと嘘をついた。家族には他の用事を伝えた。
コンビニの駐車場に車を停めて、話した。
「なんだかね、スッキリしてるんですよ、なんでかなあ。この前泣いたからかなあ。」
明らかに彼の様子はおかしかった。さばけていて、ややテンション高めで、それでいて表情は虚ろだった。
昨日の夜も聞いたけれど、また彼は彼女との付き合いを振りかえっては、なにが悪かったのかわからないと言った。
プレゼントの数を聞いた。八つかなあと指おりながら、誕生日には時計を、あの時はあれをと話した。尽くしてたんだねと言うと、その割りにね…と口ごもった。
「向こうからはね、あんまりね」
彼女があまり甘えてくれなかったこと、名前で呼んでくれなかったことをポツポツ語った。
愛されてないんじゃないの?
浮かんだけれど言葉にはしなかった。悔しくなった。これだけ愛されてるのに、大切にされてるのに、ひどくないか。一方通行ではないが彼と彼女の付き合いは、いびつに思えた。
「離れたら、あなたの良さに気がつくよ」
絞り出した言葉はそれだけだった。そんな淡白な付き合いならやめた方がいい、あなたの愛がもったいない。言葉にはできなかった。彼の目は彼女しか見ていないのだから。
気晴らしを勧めた。時間をかけて考え直してもらうよう彼女に話したのだから、もう今からできることはない。気分転換するのがいいと思った。なんでも付き合うよと言うと、助かりますと彼は笑った。




