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最高で最後の恋  作者: 佑里
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事故

 いつものように通勤路で横断歩道を歩いていた。その日は監査があって少し急いでいた。

 目の前に青いバンが見えた。車が私の体をかするように走っていった。あっという間の事だった。あおられて、転倒した。右肘を擦りむいた。それよりも道路に打ち付けられた全身が痛かった。

 今日は休めない。流れる血を抑えながら、出勤した。体中に痛みが走る。簡単に止血してクラクラするのを隠して、仕事をしていた。

 出血に気づいた彼は血相を変えて心配してくれた。何度もガーゼ交換を手伝い、大丈夫ですか?と繰り返した。あなたがいるから大丈夫と心の中だけつぶやく。

 家に帰り、家族に事故の経緯を話した。長男はもしかしたら死んでたかもと目を潤ませてもう会社に行くなと言った。それは無理でしょと笑い飛ばした。夫は大したキズじゃないなと関わろうともしなかった。

 夜LINEで、彼は何度も大丈夫か?と書いてきた。旦那さんに話したんですか?とも。さほど心配してくれなくてねと返信した。


 なんでなんすかね、自分の奥さんなのに。


 ただ、嬉しかった。

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