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突然デート
振り切れない想いは、思わない方向に向かう。占いなど信じなかった私が、毎日のようにラッキーカラーなど気にするようになった。
四月一日、その日はブラウンがラッキーカラーだった。コーディネートに茶色を取り混ぜて出掛けた。もしかしたら夜勤明けの彼に会えるかもしれない。まあ、そんなことはないだろうけれど。車から反対車線のバス停を見る。
いた!
私はあり得ない偶然に戸惑い、心臓がばくばくするのを抑えられなかった。決して運転がうまい方ではないが、最初の交差点をUターンして彼に電話した
「今、バス停にいる?」
「なんで、わかるんすか」
「目の前にいるからね」
バス停のエリアに車を滑り込ませて、助手席の窓を下ろした。私を見つけると彼はなんのためらいもなく、ドアを開けて助手席に座った。家の前まで送るよと言うと、軽く会釈してありがとうございますと言った。
アクセルを踏む足が震えた。隣にいるよ、この車にいるよと声に出したいくらい私はハイテンションだった。




