表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
御神先生の秘蔵っ子─世界編  作者: 蒼良美月
第二章 誘惑の旋律

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/15

14.親子面談(1)

 ──10時間ピッタリにマンションのインターホンの音が鳴った。

 流石は先生のご家族でいらっしゃる。


「は~い。今降ります~~」


 玄関の鍵を閉め、エレベーターに乗り一階エントランスに向かう。


 由紀様綺麗!!


 お姫様のような由紀様がにっこり優雅に微笑む。


「おはよう。桜井さん。今日はごめんなさいね? 貴志のせいで。でもたまには休憩も必要よ? さぁ行きましょう!」


「はい」


 由紀様についてエントランスの自働ドアを出ると、あれ? 見覚えのある大きな黒塗りの車が停まっていた。

 あれ? 何処かで見たような?


 何処だっけ??


「どうぞ。ちょっと一人増えたんだけどね」


 由紀様が少し苦笑いする。

 やっぱり先生とちょっとだけ雰囲気が似てる? かも。



「お邪魔します。ぇ? ()()()()!!」


 あれ? 何でおじさんが?


「え? 由紀さんとおじさんてお知り合いですか?」


 私の驚いた顔に、由紀様が笑う。

 それにこの車、確か以前に??


 あ!!

 音楽堂での春コンの後の!!


 え? 


 何で? 確か先生のお父様の車って、先生言っていたような???


 え?


「もう宜しいのでは? お父様?」


 ぇ? 今、由紀様、お、お父様って言った??


「ぇ?」


「貴志と由紀の父の御神 幸造です」


 えええええええええええ!!!


 私、先生のお父さんに、おじさんって言ってた??

 しかも老人ホームの人かと……


 最悪だ……


「ごめんなさいね。桜井さん。驚かすつもりはなかったんだけど、今日桜井さんと出掛けるって言ったら、どうしても自分も付いて行くと言って聞かなくて……そういう自分勝手なところは貴志そっくりで……本当にもう……」


「……すいませんこちらこそ。数々の無礼を」


 最悪過ぎる。

 まさかの人物に俯くしかなかった。


「あ、壁だと思って無視して良いからね? 桜井さん。今日は女同士楽しみましょうね」


 い、いや無理です。先生のお父様ですよねえ?

 しかも……御神グループの会長様ですよねえ?


 大物過ぎでしょう……

 って、忘れてたけど、先生ってそのお家のご長男ですよねえ?

 将来は継ぐのかしら???

 由紀様が??


 まぁ平民には関係ないお話しですが……


「で、今日は何処(いずこ)へ?」


「美味しいデザート食べに行きましょう!」


「へ?」





 ◇




 この状況はどうしたら良いのでしょうか?

 超高級ホテルのレストランの部屋に私たち三人だけ。


 そして目の前に並ぶ、色鮮やかな可愛いスィーツ達。


 うん。スィーツは可愛いですよ?


 この二人の圧凄過ぎ!!


 そして、レストランのスタッフ整列するのやめて貰っていいですかねえ?


「ようこそ御神会長。お嬢様。本日はお越し頂き誠に有難う御座います、当レストランのシェフの~~~」


「あ~~今日はプライベートだ。そういう堅苦しい挨拶は必要ない。()()に料理を」


 ぇ?

 今、()って複数形で言った?


 えええ?


「貴志が今回ケガをさせてしまったと聞いてね。本当に申し訳なかった」


 お父様が私に深く頭を下げる。


「あ、違います! 違うんです! 頭を上げて下さい! 私が勝手に無理してしまい。先生は何も悪くないんです!」


「いや預かっている以上、全てはあの子の責任です。本当に申し訳なかった」


 お父様が再度頭を下げた。


「いえ。本当にもう頭をお上げ下さい。幸い軽かったですし、先生も凄く優しくしてくれて、昨日は髪まで洗ってくれて!」


「ぇ?」


 はっ!

 私ったら、お父様とお姉さまの前で何てことを!!


 最悪……

 赤くなる頬に手を当てる。


「あの子がねえ……」

「貴志が……」


 や、やめて下さい。そんな目で見るのは……

 ごめーーーーーーーーん先生!

 絶対怒られそうこれ……

 言わないでおこう。

 うん。絶対怒られる私。



「で? 式はいつごろに?」


「え?」


「お父様そんな立ち入ったことを……それに今は大事なツアーを控えているんですから!」


 由紀様が、お父様を諌める。

 式か……

 いつなんだろ?


 お嫁にいつか貰ってくれますか? の問に「はい」とだけ答えてくれた先生。

「一年待って欲しい」と言ったあの意味は?


 気まずい雰囲気が一瞬流れたが、ちょうどお店の方が料理を運んで来てくれた。

 うん、分かってらしゃる!


 どういうこれ集まりでしょうか?

 親子面接?


 先生のお父様と、母親代わり? のお姉様に、目の前で微笑まれる中での食事……

 圧強すぎ! 御神家!



「花音さん。一つだけ貴女に頼みがあるんですが、宜しいかな?」


 お父様が私に真剣な顔で切り出す。

 愚民な私が先生と一緒に居ることに反対なのかしら?

 別れろと?

 そりゃぁそうですよねぇ……御神グループの御曹司の先生と、私みたいな親も居ない愚民とでは。


「何でしょうか?」


 恐る恐るたずねる。



「これなんだけどねぇ。一度、貴志に私の会社に来るように花音さんから頼んで貰えないだろうか? 恥ずかしい話しだが、私からいくら連絡しても返信をしてくる子ではなくてねぇ。こんなことを頼むのは本当に厚かましいとは思うのだが。これはあの子だけの問題ではないのでね。貴女にとっても大事なことだ」



「え?」


 お父様が、私の前に数枚の名刺を広げた。


 航空会社? ホテル??

 どれも、私でも知っている大手企業の名前が印字されている名刺だった。


「Mカンパニー代表と話しがしたい。と、これを貴志に渡して貰えないだろうか?」


 お父様が再度私に頭を深々と下げた。


 え?


 Mカンパニーって先生の事務所よねえ?


 って、頭上げて!!!


「分かりました、お力になれるかは分かりませんが、お預かりしますね。頭を上げてください」




 ◇



 その後も楽しい? 食事会が続いた後、お父様に色々買って頂き……

 お見舞いと言われ半ば強制的に。


 由紀様に荷物を持って貰い部屋まで戻って来た。

 そしてお父様からお預かりした名刺をテーブルの上に並べた。



 何て先生に言おう……



 ──ガチャ


 悩んでいると玄関の鍵が開く音がした。


 あれ? 早い?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ