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改訂版 アニマルな君たちは今日も戦う  作者: しゅうらい
第5章 vsアンドロイド
77/130

77 マイの本音

 作業しているハルたちの所に、マイとコバットが歩いてくる。

 二人は未だ停まっている、メイドたちの横を通り過ぎた。

 そして、あかりたちの所へ近づいていく。

 二人に気づいたあかりは、笑顔になり走っていった。

「マイ、コバット!」

「あかり様、ご無事だったんですね」

「あぁ、彼らのおかげで助かったんだ」

「そうですか、それは残念です」

「えっ……」

 突然の言葉に、あかりは驚きを隠せなかった。

 マイは微笑み、あかりの耳元で囁いた。

「どうせなら、つぶしあってくれればよかったのに」

「マイ、なにを言って……」

 困惑するあかりを見つめ、マイは微笑んだ。

 そして、背中を向けて離れていく。

 あかりは我に返り、その背中に向かって叫んだ。

「あんた、言っていたじゃないか。他のアニマを連れてくるって!」

「あら、まだ気づかないんですか?」

 マイは一旦立ち止まり、あかりの方に振り向いた。

 しかしその顔は、意地の悪い笑みが浮かんでいた。

「そんなの、嘘に決まっているでしょう」

「なっ……」

 あかりは絶望し、その場に両膝をつく。

 それを見つめていたマイは、口角を上げた。

★★★

 少し離れた場所で、マサは手当てを受けていた。

 ハルも手伝っていたが、ふとあかりの声が聞こえた。

 振り向くと、遠くにあかりが見えた。

 しかし、その様子に首を傾げる。

「あれ、あかりさんどうしたんだろう……」

「よく見たら、マイたちもいるじゃねぇか」

「マサは、ここで待ってて。ちょっと行ってくるから」

「なら、俺も……」

「ダメ、ちゃんと手当てしてもらっていなさい」

 ハルは微笑み、マサの頭を撫でた。

 マサは恥ずかしいのか、俯いてされるがままになる。

 そして、気が済んだハルは、あかりたちの元へ行った。

「あかりさん、どうしたんですか?」

「あんた……」

「へへっ、そちらから来てくれるのは、好都合だぜぇ」

 コバットは、嫌な笑みを浮かべた。

 そして、ハルに向かって駆けだした。

「その指輪、渡してもらうぜぇーっ!」

「だっ、ダメ!」

 片手を伸ばし、コバットは指輪を奪おうとする。

「それがあれば、アニマを支配できるんだからなぁ!」

「これは、渡さない!」

 焦ったハルは、指輪を握って隠した。

 だが、コバットの手は届かなかった。

「ぎゃぁーっ!」

「えっ?」

「コバット様?!」

 ハルだけでなく、その場にいた全員が驚いていた。

 なぜなら、なにかにはじかれ、コバットが負傷したからである。

 マイは戸惑い、コバットに駆け寄った。

 そして、強くハルを睨みつける。

「あなた、コバット様になにをしたんですか!」

「えっと、私もなにがなんだか……」

「よくも……よくもよくも!」

 マイの怒りに、ハルは顔を引きつらせる。

 そして、立ち上がったマイは、拳を握りしめる。

 すると、男性の声が聞こえた。

「そこまでです、マイ」

 ハルたちは、声のする方に目を向ける。

 やがて、姿を現したのは、七三分けの男性だった。

 そう、サラを作った、政府の柊である。

 ハルは柊を見て、ひどく動揺した。

「なんで、あなたがここに……」

「それは、彼女たちの契約者だからですよ」

 柊は苦笑し、マイたちを指さした。

 ハルは警戒し、柊を見つめていた。

「そんなの、おかしいです!」

「おかしい?」

「だってあなたたちは、アニマを一掃するって!」

「なんだと!」

 突然の事実に、あかりは驚いてハルを見つめた。

 そして、強く肩を掴んだ。

「あんた、それは本当か!」

「うん……そのために、サラさんたちを作ったって……」

「マイ、どういうことだ!」

 あかりは動揺し、マイに詰め寄った。

 すると、マイはため息をついた。

「そんなの、復讐のためですよ」

「復讐?」

 ハルが首を傾げていると、マサたちがやってきた。

「おい、なにを騒いでいるんだ」

「騒いでいたのは、君だろう」

「そうですよ。マサさんったら、ハルさんが戻らないってうるさかったんです」

「お嬢、どうかしたのか?」

「みんな……」

「やっと、揃いましたね」

 マイはユミとイグを見つめ、口角を上げた。

「姉様の仇、とらせてもらいます!」

「姉様って……」

「あのアニマは、なにを言っているんだ」

「これでも、まだ思いだせませんか!」

 マイは拳を握り、ユミとイグに向かっていった。

「ギアーショット!」

「えっ、その技は!」

 なんとか二人とも避けたが、その技には聞き覚えがあった。

 ユミとイグは思いだす。

 ボブカットで、猫のアニマの女性のことを。

「ユリア……」

「そうです……私はそのユリアの妹です」

「うそっ……」

「あいつに妹がいたなんて、聞いていないぞ」

「それは、あなたが姉様を、よく知ろうとしなかったからでしょう」

「確かに、あの時の俺は、他人に興味がなかった」

「だから、姉様も見捨てたんですね」

 マイにきつく言われ、イグは目線をそらした。

 すると、今度はユミを指さす。

「そして、あなたは姉様を吸収しただけでなく、自分だけ生き返った」

「それは……」

「待って、どうしてそのことを知っているの?」

 ハルの問いかけに、マイは答えなかった。

「お願い、教えて!」

 柊にコバットを預け、マイは静かに答えた。

「……ある方から教えてもらった、ということだけ言っておきます」

「ある方って、どんな……」

「そんなの、姉様を殺したあなたたちに、教えるわけないでしょう!」

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― 新着の感想 ―
あかりは騙されていたのかな?? マイとコバット、そして政府の柊が契約者だった!? マイはユリアの妹?? 色々な思惑が絡んでいそうですね……
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