表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/30

13

今回ちょっと駆け足&短いです。

 姉ちゃんも兄ちゃんとリョウも仕事に送り出して、ゆっくり家事をしながら過ごした。

 私が休みだと知って、私が広場に行くと近くの子供たちが集まってきた。


 ほんの一週間前まで読み書きとか算数とか教えてたから集まってきたんだろう。

 教会とかでやっている授業より私が教える方が面白いそうだ。

 まぁ、隣の人同士でおしゃべりしながら、教えあいながらわいわいやってるから面白いんだろうけどね。

 わからないというところを教え、広場にある大工さんに作ってもらった黒板をチェックし、問題をかいておく。

 この黒板は、答えがわかったらかきこんで、あってたら消して新しい問題をかいている。

 私一人でやってるわけではなくて、私と、姉ちゃん、兄ちゃん、近所の数人で自由に書き置きしてる。

 この黒板も結構評判がいい。家族で問題を解いたりするのが楽しいのだそう。

 ある家族は家族内に会話がなかったけど、この黒板に問題をかくようになってから会話が増えたという。


 ある程度落ち着いたところで、みんなそれぞれお手伝いに家に戻っていった。

 私も家に戻る。

 休みの日はあっという間に過ぎていった。





 翌日、姉ちゃんは職場に三日ぐらい泊まり込みになると告げて仕事へ向かった。

 兄ちゃんとリョウも仕事に行ってから、私も戸締りをして家を出る。


 お店について二階へ上がる。仕事着を先に脱衣所に運び準備をしてから、浴室へ。

 シャワーを浴び終わると、脱衣所のドアをノックする音が聞こえた。


「リュウさん、ちょっといいかしら?」

「え、ハイ!あ、待ってください、まだ着替えてないです」

「下着は着ている?」

「着てます!」


 そうに答えると、かちゃりとドアを開けステラさんが入ってきた。

 手には何かを持っている。

 おはようございますと挨拶をたがいにしてから、


「リュウさん、これは体を拭いた後に体に塗ってください」


 そうに言って、小瓶を脱衣所のチェストの上に置く。

 なんだか高級そうで怖いんですが……。


「あなたが腕まくりをしているときに、見えたのですが随分肌が荒れているのを見ました。私が使っているものですと余計酷くなると思いこちらを、ワトレイノイズ様に作ってもらったのです。試作品だそうで、肌に合わない場合はすぐに使用をやめて言ってください。もし、良い結果になったらお店で売るそうなので」

「はい……」


 つまり、私は実験体ということですね!

 もしくは、私が使いやすいようにそうに言ってくれたのかもしれないな……。


 ステラさんはすでに仕事着に着替えていたので、急いで準備をして下に降りる。

 店主さんに挨拶をして、お店へ。


 帳簿を見ていたステラさんが私に気づくと、昨日行けなかった店舗の横の部屋に案内される。

 そこは温室で、鉢植えの植物が置いてあった。

 これもほとんどが薬草だという。この温室の植物に水やりをしたら、店先の掃除をと指示された。

 掃除中に行きかう人に挨拶をする。

 街の人も空島の人も挨拶を返してくれる。


 やっぱり、このお店の人という事と、服装かな。

 この服、すごくいい服だもんね。


 掃除が終わると、今日受け取りに来るお客さんの薬草や薬をすぐに渡せるように準備をする。

 カウンターの内側に壁掛け時計があり、その時計が十時になったところで、店を開けた。

 そういえば、九時の鐘の音を聞かなかった気がする。

 気がそぞろになっていたからかな……。


 今日もステラさんのお手伝いだ。

 ステラさんに言われたものを、奥の在庫室からもってきたり、在庫チェックしたり。

 十一時半に休憩中の看板を立てて、昼食づくり。

 午後は一時から仕事だ。合間を見て、洗濯物を畳みに行く。


 覚えることはいっぱいあるし、やることもいっぱいある。

 これを一人でステラさんは行っていたのはすごい。

 私は一人でできるようになるのか不安になる。


 ステラさんに、このお店の事をどこまで家族に話していいのか聞いてみると、売上とかお金関係の事以外だったら言っていいと言われた。

 もちろん、言いふらすのはダメと言われたけれど。

 このお店が空島とつながっているのは一部では結構知られている話らしい。

 ただ、お客さんの場合は空島から街へ、街から空島への行き来はできないんだとか。

 詳しく説明しそうな雰囲気を察して、ステラさんに待ったをかける。

 キャパオーバーしそうなので、ステラさんにはゆっくり教えていただけるとうれしいです。と伝えておいた。


 五時に店を閉める。

 お客さんがいたりすると少し伸びたりする。

 お店を閉めてから、売り上げの計算。

 前は売り上げの計算は二週間に一回だったそうなのだが、だいぶ金額がずれることが続いたので一日一回お店を閉めてから計算するようになったという。

 その方が間違いも少ないし、月終わりの集計が楽になるとのこと。


 これが普通なのかどうなのかは私にはわからない。

 私が果物屋で働いてた時は、おかみさんがやっていたのでわからないしなぁ。


 大体お店での一日の流れはこんな感じだ。


 家に帰ると、夕食が作ってある。

 リョウが職場でいろいろ教わっているので、それを試したいみたいで、兄ちゃんと一緒に作ってくれている。

 おいしいというと、リョウはとても喜んでくれるし、その笑顔を見るとこっちまで元気になる。



 段々職場にもなれていった。

 ステラさんから渡してもらった、店主さんが作ったという化粧水(化粧水とは言ってないけど)は私の肌になじむようで、肌荒れがよくなりもちもちの肌になっていった。

 それと、ハンドクリームも支給された。

 薬屋の店員が、手が荒れていたりするとよくない噂が立ったり、変なものを扱っているんじゃないかと思われてしまうことがあるとか。

 それが巡り巡って、店主さんの迷惑になるので肌のお手入れはしっかりととステラさんに念を押されてしまった。


 貴族は日々のスキンケアもしっかりしていると思うけれど、庶民はそういうのしないもんなぁ。

 シャンプー、リンス、ボディーソープも別々じゃなくてみんな一緒だし。


 家でもお風呂上りにはつけなさいと言われ、化粧水を数種類持って帰り、姉ちゃんも兄ちゃんもリョウも一緒に使っている。

 一種の人体実験も兼ねてるっポイって伝えたら、みんな一緒に使ってくれた。

 みんなで使ってると伝えたら、店主さんも喜んでくれて、使った後の感想を頼まれてしまった。

 これは完全に実験隊だなと確認しつつ、レポートにして店主さんに提出するという仕事が一つ増えた。

 毎日化粧水をつけているからか、姉ちゃんはますます綺麗になったし、兄ちゃんも男前になったし、リョウは美少年に磨きがかかった。

 私?私はまぁ、普通です、普通。



 仕事の方は、本当に細かいことが多い。

 似たような植物や、物も多く、すべて把握するのは難しそう。

 店主さんが新しい植物や新しい薬を作ったりするので、その度に種類が増える。同じもののより良いものができると、前のものは下げて、店主さんの実験室へ移動させる。

 商品も一定ではない。

 ステラさんに聞くと、ステラさんもすべてを覚えているわけではないという。すべて覚えなくても大丈夫なようにラベルを張っているということだ。

 全部は覚えてなくても、なんとなく把握して、“全てを覚えられていない”と思うことが大事なんだと言われた。

 覚えられてないと思っていれば、確認するから、と。



 四週目はどこのお店も忙しい。

 兄ちゃんとリョウの働いている食堂の方も忙しいようだ。

 姉ちゃんは来月の二週目まで帰ってこないと言われた。

 月終わりに役所から先月分の集金が行われる。そして、月初めは売り上げなどの書類を役所に提出する。

 その書類作業やらなんやらで色々わたわたして忙しいのだ。



 リョウも私も職場に慣れていったが、その分姉ちゃんは家を空けることが多くなった。

 今まで仕事を抑えていたのかもしれない。

 姉ちゃんの仕事はまだ教えてもらっていないけれど。



 日々の忙しさから、気付けばお試し期間の終了まであと一カ月を切っていた。

この世界の基準


1年 12か月


1ヶ月 30日

7日×4週 と 月初め・月終わり 各1日


一週間 七日

 陽・火・水・風・土・金・月

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ