スト―キング実咲 その②
商店街を離れて次に夏月たちが入ったのは少しお高い感じの雰囲気の良いレストランだった。
バレないように少しだけ離れた席に座る。
何か話しているなと思ったら美香さんから急に殺気が洩れだす。
(この殺気・・・。本当に私、必要ないんじゃない?)
しかし、ここで尾行(ストーカーでは断じてない)を止めたら、私何やってんだろう感がハンパない。
続けよう。
私の心の安寧のためにも。
・・・
このとき、実咲は他に夏月と美香、それに実咲自身を見ている視線の主に気づくことが出来なかった。
・・・
それからも姉弟のただただ甘いだけのデートを見せられ、疲労困憊な私。
特に、装飾店の辺りでは本気で帰ろうとした。
やってられっか!
落ち着け~、私。
ふぅ。
ようやく帰路についた二人を見てようやく終わったかとホッとする。
夏月たちが家に着いたところで物陰にガラの悪い不良らしき二人組を見つけた。
その二人は夏月たちが家に入ったらその場を離れた。
「もしかして・・・」
考えていた可能性に至り、その二人の後を追う。
不良の二人が曲がり角を曲がるところを見て私もそれに離れながらも続く。
曲がるとそこには追っていた二人が目の前にいた。
気づかれたかと思い、警戒していると後ろから誰かに襲い掛かられる。
どうやら三人目がいたらしい。
その三人目に口元を抑えられる。
そうすると徐々に眠気が襲ってきた。
どうやら薬を嗅がされたらしい。
私の思考はそこで途切れた。
・・・
目が覚めるとどこかの部屋に私はいた。
どうやら閉じ込められているらしい。
どこかは部屋の中が真っ暗で全く予想も出来ない。
体も縄で縛られているみたいだ。
誰も近くにいないのかと辺りを見渡していると外から人の気配がした。
「ここから出しなさい‼」
私はここぞとばかりに大きな声で叫ぶ。
「起きたか。お前はここ最近、高波夏月と一緒にいたやつだな」
見張りなのか、ずっとその場にいたようだ。
さっきはちょうどどこかに行っていたらしい。
「何それ?私はあそこを偶然通りかかっただけよ!どうしてこんなことするのよ!」
必死にしらばっくれる。
「写真も撮ってあるんだ。間違いねぇ」
そう言って見張りは私に写真を見せてくる。
「くっ‼」
私は悔しくて顔を歪める。
「まあ、お前には感謝しているんだぜ?おかげで人質が出来たんだからな。より『交渉』しやすくなった。礼を言うぜ。ありがとう」
ありがとうの部分をより嫌らしい感じで言ってくる見張りを殴り飛ばしてやりたい衝動に駆られた。
が、縄で縛られ、部屋に閉じ込められているためにそれが出来ない。
(助けようと思って行動したのに!なんでこんなことに・・・。夏月、ごめん。ごめんなさい・・・)
読んでくれて感謝です。
次の話もよろしくお願いします。




