四話 バレたっ⁉
「ど、どうしてそれを?」
「簡単よ。最初はあなたが巨大な家に入っていくのを偶然見たから」
あちゃー。
これは単なる僕のミスだ。
「でも、それだけじゃ僕がお金持ちって事にはならないと思うけど」
「そこも調べたわ」
「え?」
「ネットで高波って調べたら超大企業のビックウェーブ社の社長の苗字が出た。ご親切に家族構成まで」
「・・・」
「そして、昨日、あなたの姉らしい人が現れた」
「・・・」
「そして昨日、後を付けたら巨大な家にまた入ってくるところを見た。しかも今回は交代をしながら夜遅くまで見張ったわ」
「そこまでして」
「ええ。する必要があるわ。大切な金ズルですもの」
どうやら僕がクラスのみんなに通過の目を使わなかったことが仇になったようだ。
杉山さんがこんなに黒いだなんて。
「どうやらその口ぶりからすると仲間がいそうだね」
「ええ。この町でも結構有名なワルの集まりよ」
どうやら杉山さんはかなりの腹黒女だったらしい。
ちょっとショック。
「別にそれだけが選択肢ではないわ」
「へえ」
「選択肢は三つあるの」
杉山さんが嬉しそうに説明を始める。
「一つはさっき言った通り、私たちのパシリ兼財布。もう一つは私たちの仲間になる。最後は私たちに毎日リンチされるかだ。さあ、どうする?」
「・・・」
僕は考え込んだ。
三択っていうかこれ、普通に一択だよね?
だって、仲間になってもお金使わされるし、リンチされたらそのまま財布取られるよね。
「別に今すぐ決めろだなんて言わないわ。一週間待ってあげる。じゃあね。ふふふ」
そう言って杉山さんは教室に帰って行った。
どうやら圧倒的有利に自分がいることを疑っていないようだ。
「さて、今回はどうやって解決しようかな」
僕はいたって冷静だった。
確かにこれが初めてならかなりビビった。
でも、初めてなわけない。
自分でも隙が多いのは分かっている。
以前にも何回かこんなことはあった。
でも、そのたびに姉さんがそういう奴らを壊滅・殲滅させてきたのだ。
でも、今回は少し違う。
相手がクラスメイトなのだ。
これが知らないどっかの不良だったらいいが、クラスメイトとなると色々と変わってくる。
下手をしたら他のクラスメイトに僕の秘密を知られてしまうのだ。
確かに信頼できる奴らもいる。
だが、それはあくまで一部だ。
そう易々とはいない。
考えていると予鈴が鳴ったので急いで教室に帰った。
・・・
「さてと・・・」
僕は家に帰って部屋に戻ると姉さんのいる学校に連絡した。
「もしもし、高波夏月です」
『これはこれは。経営部総帥。今回はどのようなご用件で?』
「うん。急で悪いんだけど、僕が言う日は高波美香をこちらに戻させてくれないかな?」
『ええ。構いませんが・・・』
「大丈夫。一日借りるだけだから。それに高波美香の仕事を一ヶ月分今度しに行こう。それで頼むよ」
『ええ。それなら何も言うことはありませんが・・・』
「ありがとう」
ちなみに電話している相手は理事長。
この前、事務用の理事長の携帯電話の番号を教えてもらったのでそこにかけていた。
『それで、いつ頃休みにすればいいですかな?』
「ああ。じゃあ、あれの到着日に頼めるかな?」
『ええ。分かりました』
あれの到着日とは僕が学園に必要だと思って注文させた備品の到着日のことだ。
「それじゃ、よろしく」
そう言って僕は電話を切った。
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