三話 クラスでジーザス
姉さんはそのまま次の日の朝には学園に戻っていった。
「さて、僕も学校に行く準備を始めるか」
僕は父さんと母さんの朝食を冷蔵庫に入れる。
二人の寝室に行って父さんと母さんにいってきますのあいさつをして学校に出発した。
もう、週末なので結構のんびり出来る。
久々にあくびをしながら学校へと向かった。
ここのところは忙しなかったからね。
「おはよう」
クラスに着いてすぐにクラスメイト(特に男子が)僕のところに集まってきた。
むしろ、男子たちと同じ感じで僕に駆け寄っている女子数人はどういうことかな?
「おい!昨日の人は一体誰だよ!?」
男子クラスメイトAこと内山くんが男子を代表に聞いてくる。
「あれは僕の姉さんだよ」
『マジか!!』
男子を中心にどよめきがクラスに震え渡る。
「だけど、特に男子諸君。言っとくけど姉さんは名門私立に行っているから滅多に帰ってこないよ?」
いや、本当は結構頻繁に帰ってきてはいるんだけどね。
すると男子たちは、
「うおおぉおおお!!ガッデム!!」
「くそおおおお~!!!」
「ジーザスっ!!!」
「神よ!我に御慈悲を!」
「くそおおおお!!美人で頭がいいなんてどんだけハイスペックなんだよ!」
「そんなぁぁぁぁああ‼お姉様ぁぁぁああ!」
なんてみんなそれぞれ言っているけど中身はただのブラコンだからね?
あと、最後のヤツ。
さっきの数人の女子だろ⁉
百合はやめろよ・・・。
そんなこんなで騒いでいたらチャイムが鳴った。
「みんな席に着け」
先生が来てこの騒動は一旦治まった。
・・・
「しかし、初耳だよ。お前に姉さんがいたなんて」
昼休み、結局他の休み時間も騒いでいたクラスメイトたちを落ち着かせて何とか昼休みにたどり着いた僕に山田はそう言いながら話し掛けてきた。
「別に秘密にしていたわけじゃないよ。ただ、言う必要がないと思ったから言わなかっただけ」
「いや、でもお前、俺とか他の奴らと遊んだりする時はいつもお前の家以外じゃん。少し気になってさ」
姉さんが来たことによって僕が一生懸命隠してきたことが怪しまれ出した。
「そんなつもりはないよ。ただ、僕の家はそういうことに厳しくて、滅多なことじゃ家で遊んだり出来ないんだよ」
「よく分からんが親が厳しいとかそんなところか?」
「うん。そうそう。そんなところ」
かなりきわどいな。
やっぱり、今度お仕置きも兼ねて経営部の仕事をきついぐらいに増やしておくか。
「お前も結構苦労してるな」
「あはははは」
それに僕は苦笑いで答える。
僕らがその後も雑談していると杉山さんが話し掛けてきた。
「ねえねえ。高波君。ちょっといいかな?」
「?用はないから別にいいけど」
「そう。ありがとう」
そう言ってニッコリと笑いかけてきてくれた。
「ちょっとここじゃ周りが気になるし、二人っきりになれないから場所を移そうか」
「うん。それは別にいいけど」
男としてその台詞には少し反応してしまった。
「それじゃあ、行こ」
・・・
そんなこんなで定番の体育館裏。
「それで用って何かな?」
「うん。実はね」
「う、うん」
軽くテンパる。
心なしか、杉山さんも緊張しているみたいだし。
そうしていると杉山さんは僕に近づいて来て、僕の耳元に顔を寄せて言い放った。
「あなた、お金持ちなんでしょ?私たちのパシリになってくれない?」
そう言って杉山さんは笑った。
驚きのあまり、僕は言葉を失った。
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