魔法との出会い
森の奥深く、そこには魔法があった。
森に入って二十分ほどで、いろいろな果物を集めて、一箇所に置いておいた。その果物を動物が食べていれば安全とも言えるのではないだろうか。
その中で食べられていた果物は、紫色の卵型の果物と、黄色のナイフを膨らませたような形をしたものだった。それを知ったのは寝床を探して終えた時で、木の上で寝ることを決意していた。
「ガオゴルドに食べれるかどうか聞いても、教えてはくれないだろう」
まだ食べられるものがあるということを期待して、森の奥深くへと入る。危険な動物はいないが、道に迷う可能性もあった。できるだけ遠くには行かないようにして、一直線の道で帰れるように進もう。
目の前にあるのは石碑と、剣の刺された石の台だった。森の中に違和感があるが、恐れずに石碑を見てみた。
「こう書いてある。石碑には触れるな、剣を抜くこともしない、ただ数分だけここにいるだけで良い」
数分、剣を眺め、昔の英雄のお墓なのかと思いを巡らせていると、頭の中にある呪文が浮かんだ。
「フーガルド」
空気がいくつも光り、風は起きてはいなかったが、光が私の体を中心に回りながら、だんだんと近づいて、ついには体の中に入ってきた。
幸運、そう呼んでいるが、体の中に光が入った後、帰り道と食べれるものが視覚的に分かるようになった。光が道を照らし、光が食べれるものを光らせてくれるのである。
夜、木の上で幸運の魔法だと思い直し、木の実を食べれるかどうかはガオゴルドで試すことにした。
次の日、ガオゴルドに果物のこと、魔法のことを伝えた。
「果物のことは自分でなんとかして欲しいが、魔法は扱いによっては不利益になることもあると言っておこう」
「じゃあ、ガオゴルド、この果物が食べれるかどうか知りたいから、実際に食べて欲しい」
「なるほど、食べてみよう、寄越してくれ」
ガオゴルドに果物の二つを渡す。
ガオゴルドは口を開けて、果物二つとも食べた。
「おいしい、良い朝食になった」
ガオゴルドがそういうと、ふと、本棚の方に目がいった。本が光っているのである。
「本を見てもいい?」
「ああ」
本のページをペラペラめくると、光っているページと文字があった。
「魔法の心得、魔法を体得すると、光でどんな魔法かを知ることができます。昔の呪文フーガルドについて話します。フーガルドは昔から謎の多い呪文で、今でも謎があり、完全に理解というものがされていません。その中でも代表的な効果は、相手を弱らせることです」
なかなかに難しい内容で、魔法がなんなのか気になった。
魔法は覚えると光で何かの魔法ということを知る。
その後、本から発せられる光はなくなり、果物の光も無くなってしまった。




