第九話 ニャン助②
高校生になった。
両親から受け継いだ能力はさらに磨きがかかっていた。オリンピックや、世界選手権に出ていたら、記録を大幅に更新していたかもしれない。
スポーツなら、何をやらせても人並み以上。
でも——
勉強は、てんでダメだ。
「助信!この問題分かる?」
どれどれ?と覗き込むと、二桁×二桁の掛け算の問題が見えた。
すかさず
「分からん!」
と応えると
「んじゃーこれは?」
再び覗き込むと、三桁×三桁の掛け算に変わっていた。
「もっと分からんて笑」
「お前……よく、高校入れたな」
「そやろー?スポーツ推薦っていいよな〜!」
「たしかに…スポーツだけだもんなお前」
なんか、腑に落ちないが、納得させられたみたいだ。
(良かった)
チャイムがなり、お昼休みになる。
さて、どうするか…と考えているとミリにゃんから連絡がきた。
[助信、今日昼屋上で集まらん?]
[ええよ〜!]
そう、返信し少し寝るか…と五分後にアラームをセットし寝始める。
周りからなんと見られようと、昼前の昼寝は大事なのだから。
普通は、昼ごはん食べてから寝るが、助信は一味違う。
なんたって"普通の人"の"普通"が通用しないのだ。
助信にとっての普通なので、至って真面目である。
アラームが鳴り、起きる。
もちろん、イヤホンをしているので周りへの配慮もバッチリだ!
教室を出て、階段を降りていると
上からものすごい音が聞こえてくる。
(ドタドタドタ)
ふと、上を向くと猫町が駆け下りてくる。
ぶつかりそうになったので、普通の人では考えられない反射神経で、スっと避けると話しかける。
「どないしたん?」
「上で二人美味しそうにカツ丼食ってるんよ!しかも、めっちゃいい匂いがしたんよ!」
「ほお、それで?」
「買いに行かん?」
「ええで〜ほないこか〜!」
そう言うと、購買へと向かう。
購買に着くと、遅かったのか人が並んでいなかった。
券売機に、カツ丼残り二枚と表示されていたので、二人分購入する。
二人でかガッツポーズをし、受け取りに行く。
「さっ!屋上行こか?」
「せやな〜!二人共待ってるやろし」
階段を一段飛ばしで上り屋上へ着く
二人でニコニコしながら、待っている二人のもとへ——




