29. アレクが冒険者に語る、銀翼メンバーのかっこいい戦闘シーン(前半)ジーク・オルガ・エルミー・フリード
銀翼の全員分書いたらすごくながくなってしまったので、前半・後半に分けました。
アレクの子供口調だと、わかりづらい為、漢字を使用し、わかりやすく書きました。
今日はなぜか、冒険者ギルドで、冒険者達とおしゃべり会になっていた。
ちなみにヒナはお昼寝中。
そのおしゃべり会で、いつの間に銀翼のみんなの話になった。
大好きな銀翼の話になったところで、
アレクが興奮し出し、みんなのかっこいい戦闘シーンの再現をすると言い出した。
冒険者たちは面白そうだと、どんどん集まってきたのだった。
「なんだなんだ?なにがはじまるんだ?」
***
冒険者ギルドの真ん中で、
小さな影がテーブルの上に飛び乗った。
ご存じ我らがアレク君です。
「じゃあね!!
はじめはね!!
ジークの話するね!!」
その瞬間、ギルド中がざわつく。
「お、来たぞ……!」
「銀翼のリーダーの話か……!」
「雷炎帝ジーク……絶対すげぇやつだ……!」
冒険者たちが、まだか、まだか、とソワソワしだす。
アレクは背筋を伸ばし、
両手で大きな剣を持つ真似をする。
エアー大剣だ。
「ジークはね!!こうやって!!」
アレクは剣を振り下ろす真似をする!
「ズバァァァァァッ!!って!!
するとね、魔物がね!!
バッ!!バッ!!って!!
一瞬で倒れちゃうの!!」
「お、おい……坊主の動きが速すぎて見えねぇぞ……!」
「いや、ジークも速いからな……!」
アレクはさらにエアー大剣を構え直し、
目を細めて一点を見つめる。
「でね!!
魔物がいっぱい来てもね!!
ジーク兄ちゃんはね!!
ぜんっぜん動じないの!!」
「動じなさそうだな!!めっちゃ分かる!!」
「ないはずの大剣が見える気がする!!」
アレクは低い声を真似する。
「『来い』って言うの!!
そしたらね!!
魔物がね!!
ビクッ!!ってするの!!」
「魔物がビビるの!?リーダーの威圧で!?」
「いや、ありえるな……ジークだし…こえーもん…あいつの威圧」
アレクはエアー大剣を振り抜く真似をしながら、
全身で雷を表現する。
「でね!!
ジーク兄ちゃん、雷も使うの!!
こうやって!!」
バチバチバチッ!!(アレクの全力ジェスチャー)
(くくっ!アレクの全力ジェスチャー、すげー!おもしれー!)
「ドガァァァァァン!!って!!
魔物がね!!
まとめて吹き飛ぶの!!」
「まとめて!?雷で!?
いや、ジークならやりかねん……!」
アレクはさらに興奮して、
テーブルの上でくるっと回る。
「しかもね!!
ジーク、仲間がピンチの時はね!!
すっごく速いの!!
こうやって!!」
アレクは風のように横へテーブルの上を滑る。
まわりの冒険者がアレクの行動にびっくりして
急いでテーブルからアレクが落ちないように、腕で防波堤を作る。
「すっ!!って走って!!
『大丈夫だ』って言ってね!!
魔物を一撃で倒すの!!」
「うわぁ……言いそう……!!」
「その一言で安心するやつだ……!!」
アレクは胸を張り、
満面の笑みを浮かべた。
「だからね!!
ジーク兄ちゃんはね!!
めっちゃ強くて!!
めっちゃかっこよくて!!
めっちゃ頼りになるの!!
ぼくの自慢なの!!」
「知ってる!!もう十分伝わった!!」
「坊主の剣の振り方が本気すぎて怖ぇよ!!」
アレクは照れながら笑った。
***
「じゃあね!!
次はね!!
オルガの話するね!!」
その瞬間、ギルド中がざわつく。
「お、来たぞ……!」
「銀翼の神速のオルガの話か……!」
「絶対おもしれぇやつだ……!」
アレクは両手に“ナイフを持っているつもり”で構えた。
エアーナイフである。
「オルガはね!!
こうやって!!」
軽く跳ねて、
テーブルの上でくるっと回転する。
「ひらりっ!!って!!
魔物の攻撃を避けるの!!」
「お、おい坊主落ちるぞ!!」
「でも動きが軽い!!」
アレクは魔物の突進を避けるように、
横へすばやく跳ぶ。
「魔物がね!!
『ガアアア!!』って来てもね!!
オルガはね!!
すっ!!って避けて!!
そのままね!!
くるんっ!!って回って!!」
まわりの冒険者は、ハラハラする。
テーブルの上でそんな大立ち回りすれば、
落ちそうで、本人よりもまわりがこわい。
なので、今回も冒険者達の腕バリケードを発動。
空中で回転する真似をしながら、
両手でナイフを振る。
「シャキィィィン!!って!!
魔物の足とか腕とか!!
ぜんぶ切っちゃうの!!」
「切っちゃうの!?そんな軽いノリで!?」
「いや、オルガならやりそうだよな……!」
アレクはさらに興奮して、
近くの冒険者の、
背中に乗って、ポーズを取る。
「わぁ、アレク!急に乗ってくんなーびっくりするだよー」
興奮しっぱなしのアレクはスルー。
「でね!!
オルガね、すっごく速いの!!
ぼくね!!
目で追えなかったの!!」
「追えなかった!?坊主の目で!?」
「どんだけ速いんだよオルガのやつ……!」
アレクは背中に乗ったまま、
ナイフを突き立てる真似をする。
「魔物の背中にピョンッ!!って飛び乗って!!
ザシュッ!!ザシュッ!!って!!
弱点をね!!
ピンポイントで刺すの!!」
「ピンポイント!?アクロバティックすぎる!!」
「いや、オルガなら本当にやってのけそうだ……!」
「お、おれ、倒れた真似したほうがいいか?」
「アレクを落とさないように倒れてやれば?」
「ぐ、ぐあーやられたー」
ゆっくりアレクを落とさないように倒れていく冒険者。
ごくろうさまである。
アレクは冒険者の背中で片足で立ち、
もう片足を後ろに伸ばし、
両手を広げてバランスを取る。
「オルガね!!
戦ってる時、すっごくかっこいいの!!
こうやってね!!
ひらりっ!!って!!
風みたいに動くの!!」
「わぁ!背中の上でバランスとるな!落ちるぞ!誰か、アレクを支えろ!」
「落ちねえ…すげえな」
「坊主のバランス感覚すげぇ……」
「いや、オルガの真似なんだよな…あれ…?」
アレクは胸を張り、
満面の笑みを浮かべた。
「だからね!!
オルガ兄ちゃんはね!!
めっちゃ強くて!!
めっちゃ速くて!!
めっちゃかっこいいの!!
ぼくの自慢なの!!」
「知ってる!!もう十分伝わった!!」
「坊主の動きが軽すぎて、
逆にオルガの強さがリアルに伝わるんだよ!!」
「てかお前、もう背中からおりろ!!」
***
「次はね!!
エルミーの話するね!!」
その瞬間、ギルド中がざわつく。
「お、次はエルミーか……!」
「疾風のエルミーの話か……!」
「弓のやつだよな……!」
アレクは背筋を伸ばし、
片足を引いて、
完璧な弓の構えを取った。
テーブルの上で。
「エルミーはね!!
こうやって……すぅぅぅ……って息を吸って……
『そこ……逃がさない』って言うの!!」
「言いそう!!めっちゃ言いそう!!」
アレクは腕を勢いよく振り抜く。
「ヒュンッ!!って!!
風がね!!矢を押してね!!
ビューーーーン!!って!!
めっちゃ速いの!!」
「擬音が多い!!でも速いのは伝わる!!」
アレクは両手を広げ、
風を操るようにくるくる回る。
「エルミー兄ちゃんね!!
風の魔法も使うの!!
だからね!!
矢がね!!
こう!!」
指で軌跡を描く。
「くるんっ!!って曲がったりね!!
ひゅんっ!!って上に跳ねたりね!!
バサァァァッ!!って風が吹いたりね!!」
「矢が曲がるの!?風で!?」
「いや、あの人ならできちゃいそう……!」
アレクはテーブルの上で軽く跳ね、
風のように横へ滑る。
「おいこら、アレク、テーブルから落ちるなよ、あぶねぇよ!」
腕バリアー発動!
「魔物がいっぱい来てもね!!
エルミーはね!!
すっ……て横に移動して!!
『甘い!!』って!!
連射するの!!」
アレクの両手が高速で動く。
「ヒュンッ!ヒュンッ!ヒュンッ!!」
(いそがしいな……)
「坊主の連射速度が速すぎる!!」
「いや、エルミー兄ちゃんの真似なんだよな……?」
アレクは胸の前で手を合わせ、
目を閉じて神妙な顔をする。
「エルミーね……
精霊さんとも仲良しなのー……」
「急に神秘的になったな……」
「だからね!!
矢を放つとね!!
精霊さんがね!!
『任せて!』って言ってね!!」
アレクは今度は両手をひらひらさせる。
「矢がね!!
キラキラキラァァァ!!って光るの!!」
手でキラキラを全力表現中!
「光るの!?矢が!?」
「いや、精霊魔法ならありえる……!」
「でね!!
その光った矢がね!!
魔物の弱点に!!
ピタァァァァッ!!って!!
吸い込まれるの!!」
横にいる冒険者の体に
アレクのキラキラ表現中の手が当たる。
吸い込まれた表現のようだ。
「ピタァァァァッ!!って何だよ!!」
「でも分かる!!めっちゃ分かる!!」
「お、おれ、倒れた方いい?」
「やられたーって倒れてやれ」
アレクは胸を張り、
満面の笑みを浮かべた。
「だからね!!
エルミーはね!!
めっちゃ強くて!!
めっちゃ綺麗で!!
めっちゃかっこいいの!!
ぼくの自慢なの!!」
「知ってる!!もう十分伝わった!!」
「坊主の動きが軽すぎて、
逆にエルミーの華麗さがリアルに伝わるんだよ!!」
***
冒険者ギルドの真ん中で、
小さな影がテーブルの上に飛び乗った。
「はい!じゃあね!!つぎはー
フリードの話するね!!」
その瞬間、ギルド中がざわつく。
「お、来たぞ……!魔精霊フリード」
「銀翼の魔法ぶっ放し兄ちゃんの話か……!」
「絶対派手なやつだ……!」
アレクは杖を持つ真似をして、
腰を落とし、目をキラキラさせた。
エアー杖準備完了。
「フリードはね!!
こうやって杖を振るとね!!」
バッ!!
「バチバチバチバチバチィィィ!!って!!
雷がね!!
いっぱい!!
空で跳ね回るの!!」
「跳ね回る雷!?そんなの見たことねぇぞ!?」
「いや、フリードならやりそうでこわい……!」
アレクはさらに興奮して、
両手を大きく広げる。
「でね!!
火の魔法もね!!
こう!!」
アレクは腕を振り上げる。
「ボワァァァァッ!!って!!
炎がね!!
ドーン!!って!!
空に広がるの!!」
「おいおい、空に広がるって何だよ!!」
「でもフリードの火力ならいけそうな気がする……!」
アレクはくるっと回転し、
風を操るように腕を振る。
「風の魔法はね!!
ひゅんっ!!ひゅんっ!!って!!
魔物をまとめて吹き飛ばすの!!」
「ひゅんっ!!じゃ分からん!!」
「でも風で吹き飛ばすのは分かる!!」
アレクは乗っているテーブルを指差し、
地面を叩く真似をする。
「土の魔法はね!!
ゴゴゴゴゴッ!!って!!
地面がね!!
ドーン!!って!!
盛り上がるの!!」
「地面が盛り上がる!?
いや、フリードなら地形変えるくらいやるか……!」
アレクは両手を前に突き出し、
水を操るようにひらひら動かす。
「水の魔法はね!!
シャァァァァッ!!って!!
水の刃がね!!
魔物を切っちゃうの!!」
「水で切るの!?怖ぇ!!」
「いや、フリードなら凶悪な水の刃を作りそうでヤバそう……!」
アレクはさらに興奮し、
杖を振り回す真似をする。
「でね!!
フリード、五つの魔法をね!!
ぜんぶ!!
混ぜたり!!
重ねたり!!
ぶっ放したりするの!!」
「混ぜるの!?五属性を!?」
「いや、あの人ならやりかねん…笑いながらやりそう…!」
アレクは全身を震わせながら叫ぶ。
「ドガァァァァァァァァン!!って!!
魔物がね!!
まとめて吹き飛ぶの!!
すごいの!!
ほんとにすごいの!!」
「坊主の擬音が爆発してる!!」
「でもフリードの魔法って毎回そんな感じだよな…派手っていうか…威力すげえ……!」
アレクは胸を張り、
満面の笑みを浮かべた。
「だからね!!
フリード兄ちゃんはね!!
めっちゃ強くて!!
めっちゃすごくて!!
めっちゃかっこいいの!!
ぼくの自慢なの!!」
「知ってる!!もう十分伝わった!!」
「坊主の動きが面白かった!!」




