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12. フォレット到着

銀翼の冒険者パーティーと

リオン・アレク・ヒナは

あれから2泊の野営をし、やっと森の外に出た。


森の中ではずっと動物や精霊が近くをついてきて、

たまに遊びの催促やいたずらを仕掛けていた。


森の外は草原となっており、

街へ続く大きい街道がまっすぐ通っている。


その街道は、商人の馬車や、遠方乗り合い馬車がが通り、

また、歩きで街へいく旅人や冒険者の姿もちらほら見えた。


草原は広く、遠くの街も見えた。


「森を出ましたので、これからはあの街道を

まっすぐ歩いていきます。」


「やっと森を抜けたな。

一気に解放感があるぜ!風が気持ちい〜〜!」

オルガは天に両手を伸ばして、風を身に受ける。


「そうだな。草原は気持ちがいい。

あとは、街道を通っていけば、目的地のフォレットという街か。

多くの人の前に姿を見せるのは、何百年ぶりだろうのう」

 

リオンはそういうと楽しそうである。


「そうげん…ひろい!ひろーーい!!」


「ひろーーーー!きゃははっ!!」


2人は手を繋ぎ、よちよち歩きながら喜んでいる。


それじゃあ、街道に行きますか。

そういうと一同は街道へむかった。


***


銀翼の中の2人が先頭を歩き、

真ん中にリオン、ヒナ、アレクが歩き、

その表恥を2が固め、後方に1人が付いてくる。


完璧な防御陣形!!

と、思いきや。


(これで、犬になり切っているリオン様も、

前からくるものからは我らで隠れて見えないだろう。

フェンリルと気づくものはいるまい。)


リオン様を隠そう陣形だった……。


(そもそも、そんな毛艶が良くて、瞳が深い青で、

神聖力を感じる、高貴な感じの大型犬なんていねえぇよ)

 

銀翼のメンバーは、心の中ではみんな同意見である。


「はやり、誰も私がフェンリルだと気づかぬな。

ちと寂しい気もするが、どうにかなるものだな」

 

「りおんにいちゃ…いぬにみえないとおもう……」

 

(((((直球、言ったーーーー!!

アレク偉い!よく言った!!)))))

 

「りおんおにいちゃ…、わんわんだよ…」


「おぉ、ヒナ、そうであろう?そうであろう?

犬にしか見えんだろう?」

 

(((((せっかくアレクが

言ってくれたのに……)))))

 

「リオン様、犬はしゃべらないので、

人が多くなってきたら注意してくださいね」

 

「そうであったな。われは、大型犬の犬である!」

胸をはっていうリオン。


(かっこいいんだが、犬はさすがに厳しいよな。

グレイウフルの亜種で銀色に見えるとでもいうか。

子供に懐いて一緒に来た言えば、なんとかならいないかな?

 

でも、リオン様、犬だってはりきってるし…。

どおするかなー。

門番納得してれるか?)

 

リーダーは苦労が多いのである。

そのうえ、苦労生成機を3台ほど手に入れてしまった。


(まあ、それも楽しい苦労になるだろう。

まずは、そのグレイウルフの亜種ってことで話を統一しておくか)


「みんな聞いてくれ、

まだ人通りが多くない今のうちに話し合っておこう。

 

もう少し行くと街の門につきます。

門番にリオン様と、アレクとヒナの事を

離さねばなりません。

 

リオンさまは、本当に大型犬でよいのでしょうか?

気高きフェンリルが嫌ではありませんか?」

 

「いや、犬でよい。その方が街中でも2人と一緒にいやすいだろう。

それにここまで何も言われなかったのだ。

問題なかろう」

 

(((((やっぱり犬がいいんだ……)))))

 

(しかたない。では、押し通すとするか)

 

「そういわれるのであれば、犬として門番に報告しますが、

門番に怪しまれたら、

ウルフ種に血が濃いということで押し通します。

リオン様は、くれぐれもしゃべらないようにお願いします」


「さすがジークだ!頼りになるぜ!!」


「あいわかった。頼りにしておるぞ」


ジークは憧れの存在に頼りにされて、誇らしくなった。

ただ、出会ってからここまでの間に、

ずいぶん印象が変わったが……。


「まかせてください!」

 

そうこう言っているうちに

人が増えてきた

 

通行人リオンをみて驚く。

「え……なにあの犬……?」

 

通行人Bも疑っている。

「いや、犬っていうか……綺麗!なんか神々しい……」


通行人Cはアレクとヒナに釘付けだ。

「あの子供たち、よちよち歩いてる。

めちゃくちゃ可愛い……!」

 

いろいろ聞こえる中、

アレクは人が増えてきたことで、

ヒナに危険に巻き込まれないように、

手を繋いでまわりに注意を向けるのに忙しかった。

 

アレクはよちよち歩きながら、

ヒナの手を引いて、

ヒナはリオンの体にもう片方の手を載せている。


ヒナは、人懐こいところがあるので、

通行人が笑顔で手を振ると、

レオンの上にのせていた手を放して、

手を振り返していた。


「「「尊い……!!」」」


「「ちっちゃいおてて振ってくれてる!かわいい……!」」


銀翼のフェンリル達は、

その反応に少し誇らしげだった。


「へへっ、うちの子たち可愛いだろ?」


「そうだな……もううちの子だな」


「……守らなければ……」


「オレ、今日だけで寿命伸びた気がする……」


「僕、もう幸せ……」


***


そうして、街の大きな門が見えてきた。


「おっきー!しゅげー!!」


「わぁ…!人がいっぱい!」


「人が多いから、はぐれないように気をつけなさい」


「「あい!!」」

元気な良い子の対応である。


後ろで通行人が笑顔で倒れた

 

「可愛い……よいだなねぇ」


***


しばらくして、

自分達の前に並んでいたグループが、門をくぐった。


「次……お!銀翼のフェンリルじゃないか。

依頼はどうだった――」


顔見知りの門番だった。

いつも気軽に声をかけてくれる。

顔を覚えてもらえるっていうのは嬉しいもんだ。


そうして、答えようとした時、

ふと、門番の目線が

リオン・アレク・ヒナに向けられた。


「!!」


門番が一瞬固まる。


ジークが慌てて説明に入る。

「犬だ。大型犬だ」


「わん!」

(……私はフェンリル。誇り高き神獣。

だが……この子たちがの近くにいる為なら

街に溶け込んで見せよう。犬として!)

兄はいつも弟や妹を守るものだ)


門番はジークを見て、もう一度リオンを見る。


「犬…な……」

 

門番が、何かありそうだと半眼になってジークをみる。


「大型犬だ!綺麗だろう。ウルフの血が濃いようだ!」

 

押し通す!

 

リオンはお座りをしている。

「わん!」

行儀のよい可愛い犬のつもりだ。


そして、なぜか、ヒナもリオンの隣にたって…

「わん!!」とないた。


アレクは門番に向かって

「…リオンはいぬだよ…」と上目遣いで首を傾げて訴える。


門番は「うっ!」と震えていた。


リオンは、2人のその行動が可愛くてしかたなく、

尻尾が勝手に揺れてしまった。


銀翼のフェンリル達は、悶絶。


「アレク、あれワザとじゃね?

可愛い顔してやるねえか!はははっ」


「ぐはっ!」

 

プルプル震えて笑いをこらえる。

(あの2人、リオンを守ってるつもりなのかね……可愛すぎるだろう)


「うぐっ!」

ぎゅっと自分の胸元をつかむ。

(くそっ……可愛い……!俺の心臓がもたねぇ……!)


「うっ!」

プルプル震える。

(……尊い……森の精霊より尊い……尊すぎてつらい)


「………くっ!可愛すぎるよ!」

(寿命……伸びた……)


「はうっ。はうっ。」

(天使……天使……天使……)


門番は唖然としている。

そこへ、なぜか押し強めで

ヒナが「わん!!」ともう一度ないた。

しょうがないので、アレクも付き合って

「わん!」とないた。

兄は妹の味方である。


気づくと、街門の近くにある宿屋に入ろうとして

門番での出来事が目に入ってしまった客数人が

膝をついていた。

女性は気を失っていて、男性が解放していた。

女性は「天使……」とつぶやいていた。


買い物に来ていた夫婦も立てずに震えていた。


また、街に入る列で、銀翼達の一団の後ろにいた

一団も被害にあっていた。

みんな後ろを向いて引くついていた。

「あれ、可愛すぎるだろう!おれ、もうだめ……」

「まじで銀翼、どこからあんなかわいい子拾ったんだ?」


門番が、我に返り、

「……わ、わかった!綺麗な犬だね。お嬢ちゃんのかな?」

と、ヒナに聞く。


「りおんにいちゃ…だよ!わんわん!

ふかふかでねー。もふもふでねー。あったかくてねー。もふもふなの!」


(もふもふ2回言った!)

 

笑いそうになって誰もが思った。

だけどだれもそこは突っ込まない。大人だから!


「……可愛い。わかった。ありがとう。

ジーク、後で来い。通ってよし!」


門番がヒナの可愛さに震えながら先に促す。


「すまん。後で来る」

苦笑いして、みんなを促して街にはいった。



アレクとヒナは門番に手を振る。


「ばいばい!」

アレクが手を振る。


「ばいばい……!」

ヒナのニコッと笑っててをふるw.


「うっ……かわ……!ばいばい!」


***


街に入ると、

一気に様子がかわった。


宿屋の呼び込みや、

買い物中の会話、

鍛冶屋の鉄を力強くたたく音、

巡回馬車が石畳を走る音。


パンの焼ける香ばしい香り、

果物の甘い香り、

屋台の肉の焼けるタレと肉の香り。


知人の冒険者が

銀翼のメンバーに気軽に声をかけて来る。

「何があったか教えろよ!」

「ジークさん、また稽古をつけてください!」


とても活気がある街が広がっていた。


その中を歩いていると、


大剣を背負った冒険者や、弓を持った冒険者、

魔法書を抱えた魔術師がまとまって話しながら歩いていく。


アレクは興味津々で見る。

(パーティーかな?どこか依頼をこなしに行くのかな)


その後も

商人と客が値引き交渉で頑張ってるところもあったり、

子供達が笑いながら走っていて、大人に注意されていたり、

皆生き生きしていて賑やかだ。


そんな中、通っていると、

やっぱりこのメンツでは目を引くらしい。


「見て!あの子たちすごく可愛い!おてて繋いでる!」


「すごい綺麗な毛並み……門番には犬と言っていたようよ」


「銀翼のフェンリルが子供連れてる……珍しいな」


アレクは興味津々で周りを見回し、

ヒナはリオンの尻尾を掴んで歩く。

リオンは周囲を警戒しつつ、

2人の歩幅に合わせてゆっくり歩いた。


「この街は冒険者の街でな、

強い冒険者が多く、ろくでもない事をする奴は、

強い冒険者が捕まえるから、治安はいい方だ。

でも、気を付けてあるけよ」


「……人が多いから、気を付けてあるくのだよ」


「うん!

ヒナ、ひとがいっぱい…だから……

おれに…くっついているんだぞ……」

そういって、アレクは小さな手をぎゅっと握り直そうとたが、


「わかった!」といって、アレクの後からへばりついて、にへへっと笑った。


「ひな…。あ、あるきづらい…」

アレクは苦笑いしながらも、そのまま好きにさせる。


「なにあれ……可愛いすぎるんだけど……(小声)」


「天使と天使がじゃれてる……」


そうして、街中の視線を集めつつ、

冒険者ギルドの前に着いた。

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