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女魔法聖騎士は復讐とやり直しのため過去と未来に(処刑は自業自得なのだけれど)  作者: 安藤昌益
行動開始

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4/22

少しづつ変わっている(過去)

 彼女は、押し寄せる美人ゴブリンや各種魔獣の群れから。自警団や地元の騎士隊の陣頭に立ち、戦いつづけることとなった。

 美人ゴブリンとは、美しい女性だけのゴブリンの群れというものではない。そもそもどうして、美人が付くのか、今では理解できないことであるが、狡猾で、集団規律、残酷であるということだけを知っているのであれば、普通のゴブリンの群れと大差はないのである。

「結構きついわね。馬鹿勇者は、何時になったら戻ってくるのやら。」

 ゴブリンを一体切裂き、その後方にいた連中に火球を多数打ち込んで、動揺、混乱させた。その一方で、火が付いたところの消化を指示しながら、周囲の自警団や騎士隊に指示をだしていく。ゴブリンも魔獣も、群れは一つではなく、いくつもあるため、一つを撃退しても、また、その次が来るということで、なかなかけりがつかなかった。そうこうしているとともに、村の各地に火の手が上がった。

「ち。でも、手が回らないわね。」

と吐き捨てるように言った時、ゴブリン達の動きが変わったのがわかった。

「ん。」

と思っていると、

「火竜王は倒した。よく頑張ってくれた。合力するぞ。」

と勇者が駆けて来るのが目に入った。


「うおー!」

と大声を出した、勇者は。

「馬鹿か。」

とグレイスは舌打ちしたが、彼としてはゴブリンなどの気を引こうとしたのである。自分の方に注意を向け、矛先を向けようとしたのである。それよりも、完全な奇襲で、後ろから一気に倒しつくした方がよかったのかもしれない。ただ、勇者は一応は考えての選択ではあった。

 彼は火球、雷玉、風によるかまいたちなどの魔法攻撃を放ちつつ、剣を振るった。聖剣の残気機はグレイスたちの剣とかの比ではなかった。多数のゴブリンや魔獣をあっという間に、そのほとんどを殲滅してしまった。

「すまん、遅くなってしまった。何とか火竜王を倒せて・・・みんなの協力のお蔭で・・・。本当によく、村を守ってくれた。」

とグレイス達に勇者が頭を下げたのは、ゴブリン達を一掃し、火を消して回って、無全てが一段落した時だった。グレイスが知っている損害は、村の半分が燃えてしまっている。それが、随分小さな被害に落ち着いていた、今回は。

「撃退することで抑えて早く戻るんじゃなかったの?もうちょっと戻るのが早かったら、被害はもつと少なくなったんじゃない?」

 彼女はそれをいわずにはおれなかった。損害がでたのに、それを無視して勇者が称賛されるのはおかしいと考えたからではある。

「すまん。もうちょっとで倒せると思ってしまった・・・。」

「謝るんだったら、村に、村人達に謝れ。」

「そうだな。」

と言って勇者は村に向って一礼し、

「明日、落ち着いたら謝罪するよ。」

「ふん。」

「ちょっと、どういうことですか?」

と言ったのは聖女だった。彼女達は、勇者の後から、かなり遅れてついた。勇者の走るのが速すぎたのだ。

「火竜王は退こうとしなかったのよ。それに、勇者様が危険をかえりみずに戦って、奴の弱点をついて倒したのよ。もう、あと一人いたら。」

 髪を振り乱して、彼女もかなり服がボロボロで傷ついて、疲労の色がはっきり見て取れた、抗議したが、途中で止めたのは勇者だった。

「私が全て指示したことなのだから・・・。気持ちは嬉しいけど。」

 目をウルウルさせた聖女は、言葉がでなかった。


「ふん。純情ぶって、勇者を殺すことに賛成しただろが。」

と彼女は心の中で、悪態を聖女に向って投げつけて、背を向けて彼らにあてがわれていた宿舎に足を向けた。

 翌日、勇者は村に被害ず及んだことに、村長をはじめ村民に謝罪した。その際、自分以外のメンバー、もちろんグレイスも含んでいた、自警団、騎士隊の活躍を讃えた。勇者を非難するものはおらず、感謝する者ばかりだった。その後、とりあえずの村の被害の復旧への協力をして、勇者パーティーは、その村を去った。

「聖女?やたらに勇者に寄り添って・・・。あんな風だったか?」

 その時、

「何か不満そうね。」

と声をかけて来たのは、狐耳尻尾女のフィエラだった。放ろうして行き倒れになっていたいたところを、人のいい馬鹿勇者が拾って、面倒を見て、そして、彼女の能力を見込んで正式にパーティーメンバーとしたのである。挌闘、近接戦闘役であったが、簡単な魔法をいくつも使えたので、なかなか戦力になっていたし、勇者との経緯で彼からの信頼も厚い。日頃勇者を慕っている、実際は、風を装っているのだ。

「別にそんなことはないさ。」

「ふ~ん。」

と疑わしそうに見る彼女の目からは、グレイスは自分に似ているが、卑しいものを感じていた。こいつは変わっていないな、と彼女は思った。

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