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宴の翌朝。
美月は出産まで輝の自宅にいる事になった。此所は軍の施設の中に在るので何かあった時は短時間で駆けつけてくれる人間が多くいる。それにこの状態であちら側には輝が居させたく無かったのもある。
輝と美月は京華からの贈り物を見ていた。
介護AIだった。
小型の人型だ。力は制限されていて家事程度しか出来ない。
美月曰く一般的な贈り物だと言うこと。
只、輝はそれを見てあまりいい顔をしていない。
「美月、これはどんな機能が付いてる?」
「日常的な介護と家事の手伝い。後、転送システムが付いてるわ」
「まあ普通のAIか・・・。一応事象観測してくれるか?」
「・・・まって、すぐやるわ」
美月はデバイスを操る。
「特に変わった事にはならないわね・・・。兄さん警戒しすぎじゃ無いかしら?」
「まあ、それならいいけどな。念のために二人にはこれを」
「何?」
「自動プロテクションデバイスと緊急発信器だ」
輝は美月と瑠奈にデバイスを手渡す。デバイスの形状はネックレル型と指輪型だった。
「兄さん心配しすぎ。この世界で犯罪は至難の業よ?」
そう言って美月はため息をつく。
「相手が相手だ。何を仕掛けてくるか解らんからな。用心に超した事は無い」
「まあ、そうね・・・」
「瑠奈」
輝が瑠奈を呼ぶとすぐにそばに来る。
「美月を頼むぞ。でもそれはお前が出来る範囲でな。くれぐれも無茶な事はしないようにな」
瑠奈は頷き髪飾りの様な物を輝に差し出す。
「これは?俺に持っていろと?」
そう聞くと瑠奈は頷く。
「そうか、では預かっておくよ」
輝はそれをお守りの様なものだと解釈した。
「では行ってくる」
「いってらっしゃい。気を付けてね」
「ああ」
それを告げて輝は監査室に赴くのだった。
瑠奈を伴わないのは初めての事だったかもしれない。
輝が着任すると新しく軍から手配されたホムンクルス、玲実が待っていた。
性能は瑠奈には及ばないが、精神A2、技能A3-、精神A2と性能値は最高級だ。
容姿は栗色の髪のショートヘア。背丈は瑠奈とほぼ変わらない。その整った容姿はホムンクルスそのものだった。
「よろしく頼むぞ」
玲実は頷く。
輝はそう玲実に声をかけ仕事に取りかかった。
輝は端末に向かい任務の確認をおこなう。
そこに仲の良い同僚が入室してきた。
「よう、昨日はお疲れ様。」
「ああ、昨日はありがとう。で、何か用があるのか?」
「いや、大した話じゃないんだけどな。昨日の労いがメインだ。瑠奈ちゃんにもよろしく言っておいてくれ」
「そうか。解った」
そんな挨拶から二人は世間話を始める。
「そういやお前今度の第五十四世界の件関わっているのか?」
同僚が輝に尋ねる。
「一応軍からはその時は待機要請はきている。まあ、あそこは元々俺達の管轄じゃ無いからな。」
「かなりヤバいらしいぜ、上級の適性者達が百人以上も派遣されるらしい」
「まあ、事態を考えるとそれが妥当か」
「なんせ惑星が公転軌道を外す様な事だから。まあそれでシュミレーター達があの世界を併合した理由が解ったけど」
「何かありそうか?」
この同僚は割と感がいい。何か思うことがあるのだろう。
「いやね、あれだけの災害で戦級のデバイスが使われないらしい。重級か軽級止まりだとよ」
「そうなのか?」
「まあ確かにそれで事足りるとは思うけど、戦級が使われないのはどうかと思ってな。いつ戦級を使うかって話しだよ」
輝は苦笑する。戦級のデバイスの許可が下りなかった事を思い出したからだ。
「もしかしたらお前の出番があるかもな」
「やめてくれ。こちらは駆逐級しか無いんだぞ」
そんな話をしていると割と時間が経っている事に同僚が気づいたようだ。
「じゃあな。また何かあったら来るよ」
「ああ、ありがとうまたな」
そう言うと同僚は部屋を出て行った。
「やはり仕掛けてくるか・・・・」
「?」
その声に玲実は首かしげる。
輝は玲実と二人だけになった部屋でそう呟くのだった。
その頃輝の自宅では
「瑠奈、食事の準備をしましょう。介護AIも起動させてみましょうか」
美月がそう言うと瑠奈は頷き、介護AIを起動させる。
若干の起動音と共にAIが動き出す。
「食事の準備の手伝いよろしく」
美月の声にAIが動き出す。
このとき怪しく光るAIの目に、二人は気が付かなかった。
読んで貰えてありがとうございます。
デバイスのクラスは艦○れやってる方は直ぐに解ると思います。
いちおう、戦級>重級>軽級>駆逐級です。
続きは未定ですが休みの日の投稿になると思います。
後少しですが、よろしく願いします。




