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「死亡フラグが立ちすぎてる彼女を何とか救いたい」というゲームの世界に転生してしまったので彼女を救おうと思います?。(連載版)  作者: おすし
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 ここは監査官の控え室。


 私は一人待ち続けます。


 感情が乏しい為か寂しいとは思いません。


 でもやはり待ち遠しいのです。


 時計を幾度と無く見ては落胆を繰り返しています。


 何度同じ事を繰り返しても慣れません。


 早く時間が経ってほしいと思うのです。


 早くそばに行きたいです。


 そしてあのやさしい手で撫でてほしい・・・。


 もうちょっとで三十年。


 時間にしては長いのだろうと思います。


 でも私はすごく短く感じています。


 私はもうすぐお役目を終える日が来るそうです。


 だからでしょうか。


 みんな私に優しくしてくれます。


 特にそう感じるのは美月さんと明ちゃんです。


 明ちゃんを初めて見たときは生まれたばかりでした。


 とても可愛くて私が手を差し出すと指を強く握ってくれました。


 それが可愛くて私は時間がある限り施設で面倒を見ていたのを思い出します。


 今では私よりも大きくなって、少し羨ましいけどそれでもあの頃は楽しかったです。


 美月さんは私に優しくしてくれました。


 たまに非番に任務を言ってきてたけれど私は彼女の事を一度もいやとは思ったことは無かったです。


 普通の感覚でいえばライバルになるのでしょうが、そんな感情は沸きませんでした。


 理由は解りません。


 本能なのでしょうか。彼女達は私にとって家族の様な人たちなのです。


 そんなことを考えていたら定時の音楽が部屋に響きはじめました。


 私達の精神安定の為だとか。


 とてもきれいな音です。


 あの世界の曲でプリンセスさんという人のバイオレットレインという曲だそうです。


 部屋の中なのに暖かく心地の良い雨が降ってるような印象の曲。


 この世界にはもう存在しないアーティストの曲。


 音で何かを表現する。


 雨が降っているのに暖かく感じてしまう事が面白いと思ってしまいます。


 傑作なのでしょう。


 失われた文化を研究しこの世界に再度取り入れる事も私達の仕事の一つです。


 違う世界の文化をこの世界で触れる度に私は自分の仕事を誇らしく思います。


 私は座っている席の机にある鏡を覗き込みます。


 さっきまではあんなに青かった髪飾りが紫色になってる事を確認し改めてこの曲も効果があるのだと思ってしまいました。


 長い曲が終わりまた静寂が訪れます。


 私は再び時計に向かいます。


 無情にもまだ予定の時刻はまだまだです。


 私は目を閉じました。




 何時間経ったのでしょうか。


 不意にアラームが鳴り響きました。


 時間です。待ちに待ったこの瞬間。


 私は急いでデバイスを操作します。


 そして目の前にご主人様。


「御迎えご苦労さん」


 私は平気な振りをしてその言葉に頷きます。ホムンクルスで無かったら喜びを堪えきれなかったでしょう。泣いていたかもしれないです。


 いつものように頭を撫でてくれました。


 無事に任務を終えてきてくれるご主人様。


 この瞬間が私の一番嬉しい時なのです。


 もう後数回かもしれません。


 もしかしたらもうこれが最後なのかもしれません。


 ですが私は最後までこの役目は果たします。


 それが私の存在意義なのです。


注、プリンセスさんは男性です。バイオレットは同じ様な色です。


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